1-4

*描写あり


(バーの常連さんが、お尻には前立腺っていう男でも気持ちよくなれるところがあるって言ってたけど…どこだろ…)


指で尻のなかを探ってみると、一箇所ぷくっと膨らんだ場所があった。


「ひぁぁぁぁっ!」

鬼々の口から嬌声が溢れた。

今まで感じたことの無い快楽。

それは血を吸うのと、いや、もしかするとそれ以上の気持ちよさかもしれない。

困惑する鬼々の反応を見たみのるは、これが前立腺だと理解した。


「鬼々さん、指、増やしますね」


鬼々の返答を待たずして、みのるは二本目の指をいれた。


「やめ!そこっ!指でおすなぁ゛!!おかしく…っなるぅ…!とべてとべでぇ!! 」


前立腺をぐりぐりする度に、鬼々の体が跳ね上がり、先端からはぴゅっぴゅと我慢汁が溢れている。

しばらくすると、鬼々は気を失ったのか、あ…あ…、と声にならない声をあげて、体をビクビクさせていた。


「おーい、鬼々ーさん」


頬を軽く叩いても反応がない。


「気絶してるとこ申し訳ないけど」


みのるも我慢の限界だった。

自身のちんこをとりだし、既に柔らかくなった鬼々のお尻にあてがう。

ずぷ…と先端が入っていく。

女性のおまんこのような柔らかさ、しかし中はきっちりみのるのちんこを締め付けてくる。

挿れた衝撃で、鬼々の意識が戻ってきた。


「あ゛っ、な、んじゃ、これ…っくる、し…」

「おはようございます、鬼々さん。動きますね」

「い゛っ!」


ゆっくりと抜き差しを繰り返すと、鬼々の後ろも慣れてきたのか、少しずつみのるのモノを受け入れ始めていた。


「やぁっ!やめぇっ!抜け!抜けぇぇっ!」

「嫌です」

「あ゛あ゛あ゛っ!」


前立腺を責め立てると、鬼々は簡単に達した。

だがみのるは腰を止めることなく、ひたすら前立腺を狙い打ち付け続ける。


「お゛っ!そこ゛、むり!お゛あ゛あ゛あ゛っ!」


びゅるるるるっ!

また達した。

鬼々の心と反して快楽を受け入れていく体。

永く生きた中でも知らぬ快感。

もっと、もっと気持ちよくなりたい。

鬼々の中で何かが切れた。


「み、のるぅ、もっと、そこ、擦れぇ」


そう言い鬼々はみのるに抱きついてくる。


「鬼々さん、それは流石に卑怯だって…」

「あ゛、でかく、なって…」

「ココ、だよね?」


みのるのちんこが前立腺をごりごりと押し潰す。


「っ!そこ、そこ、もっとっ」

「気持ちいい?」

「い、いからっ!もっと、しろぉ…!」


普段あんなにツンケンしている鬼々が、こんなにドロドロに溶けているのがとても可愛らしい。

鬼々の望み通り、前立腺を思いっきり擦ってやる。


「イくときはイくって言うんだよ?」

「イ゛っぐ!」


みのるがそう言うと、鬼々はすぐに射精した。

しかしみのるが腰を止めるわけもなく。


「や、いま、イって゛…!」

「俺もイくよ?」

「!!な、ナカは…っ!」

「ごめん」


耳元で囁かかれた瞬間。

びゅるるるるっ!

びゅーーーっ!!


「あ゛ッ」

(ナカ、あついの、が…)


鬼々は白目を向いて、ナカイキを覚えた。

そして気絶した。



***



べちん!と頬を叩かれ、みのるは目を覚ました。

そこには全裸に翼を生やした美形の吸血鬼、鬼々の姿があった。


「みのる、貴様…何をしたかわかっておるじゃろうな…」

「あ、えーっと…はい、あの……」

(めっちゃ怒ってる…)


まあ無理もないだろうな、とみのるは昨日の出来事を思い出す。


「このわしに…っ!」

「でも鬼々さん、気持ちよさそうだったよ?」

「……っ!」


顔を真っ赤にし、震える唇に触れるだけのキスをする。


「貴様…!!わしをばかにしよって!!ここで殺してやる!!!!!」

「そんな事したら血に飢えちゃわない?」

「ぐ…」

「鬼々さんばっかりいい思いするのも、ね?たまにでいいから、さ?」

「ま、まあ正直悪くは………なかったぞ…………はっ!!」


ごにょごにょと呟いたと思えば、イタズラを思いついた子供のような声を上げる。


「お主、血液の薄さを気にして何か飲んでおったな。血の供給は1日2回にしてやる。そのかわり」


布団を捲りあげ、みのるの下半身に手をやる。


「たまにで良い、わしに精液を寄越せ」

「えっ」

「ふん、寛容なわしに感謝しろ」


この人何言ってるのかわかってんのかな、とみのるは思っていたが、鬼々はドヤ顔を披露し、みのるを見下ろしていた。

そんな顔すら可愛く感じる。


「鬼々さん、それは反則」

「な、貴様…ッ」

「じゃあその食事、今してよ?」

「ふ、ふざけ……ッ!!!」


鬼々の叫びも虚しく、みのるにぐちゃぐちゃにされる鬼々であった。


それからというもの、流石に毎食血を飲ませていたら自分が死ぬから!と、鬼々にワガママを言い、試しにと人間の食事を与えてみることにした。

以外と悪くないみたいで、血は毎朝毎夜1回、昼はみのるの手作りご飯、というルールを作り鬼々もそれを了承した。

こうしてみのるという人間とインキュバスのハーフと、鬼々という吸血鬼との奇妙な生活が始まった。

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