第18話 終業式

「おはよー。」

「はい。おはよ。飯だぞ。」

「わぁい。」

寝ぼけてる。やっぱり、寝ぼけてる桃花はかわいい。いや、いつも、いつでも可愛いんですけどね。ただ、ただ────────無防備すぎんだよっ!!いや、まじで!!なんだよ、胸チラって!!ふざけんな!!最高ですね!毎日胸チラありがとうございますっ!!



「顔洗ってこい。」

「え〜、さきご飯。」

「はぁ、わかったよ。食べたら顔洗ってこい。ついでに寝癖もな。」

「え!?嘘でしょ。先いってよー。」

「寝ぼけてるから言ったんですけど??」

「むぅ、後で楓ちゃんに怒ってもらうから。」

「やめろやめろ!!それだけはやめろ!!」

まじでやめて欲しい。殺される。あいつに喧嘩を言っちゃダメ。地獄の果てまで追いかけてくるような気がするから。あれ??おかしいな。もう殺気が飛んでるぞ??



ピンポーン


「はぁーい、いま開けまーす。」


ぴんぽーんぴんぽぴんぽーんぴんぴんぽーん


「ひえっ、こ、これは──────」


「あけてくださーい、いますよねぇ??いますぐあけてください。」



「ひゃっ!!は、隼人、あけて??」

え、俺もやだ。地雷じゃん。お前の地雷以外地雷は踏まないんですけど。


「やだー。」


「あけてくださーい。」


「ど、どうしよ、」



ガンッ!!

「開けろっていってますよね??」


「おいぃいいい!!!ドア壊すのはシャレにならんってぇええええええ!?!?!?」

「直せます。それに壊してないです。凹ませただけです。」

「なんでぇええ!?ってか、どうやって入ったぁ!?」

「アロンオメガ。」

「それはそんな便利じゃないいいいい!!!」

「そう。せいぜいガ〇プラ」

「は??アロンオメガを否定するの??」

世にも珍しきアロンオメガ至上主義だぁああああああ!?!?


ってか、そんないいもんじゃないんだけどなぁ。名前からして、終わりオメガじゃない???

「いま、オメガを終わりって例えなかった??殺すよ??」

「してないですぅうううう!!!」

「あ、そ。ならいいや。」

「ってか、何しに来た??」

「いや、なんか感知したから。」

「何をだよ………疲れた。」

「時間だよ??」

「え??」

「え??」



スゥゥーーーーーー─────……………



「また、これかよぉおおお!!!」

「隼人!!あなたのせいなのよっ!!」

「いや、俺は飯も全部終わってるわ!!」

「もう!!なんで大事な時にこうなるよぉおおお!!」

「くっそ!!優等生で通しているのに!!」

「あ、私もやばい。じゃぁ、先いくねー。」

裏切るなぁあああああああああぁぁぁ!!!!






「はぁ、はぁはぁ、間に合ったぁ。」

「おー、おつかれー。」

「んだよ、駆。」

「いや、なんでも??」

じゃぁ、そのムカつくにやにやな邪悪な笑顔やめれ。ころすぞ。





終業式終わり。

「んじゃ、カラオケ行こうぜ!!」

「んだよ、駆。」

「カラオケ行こうぜ!!」

「やだ。」

「カラオケ行こうぜ!!」

「壊れちゃった。」

「カラオケ行こうぜ!!」

「bot??よし、こういう時は確か、桃花が―――――――壊せって言ってたな。んじゃ、botさん。覚悟しててね〜。」

「やめれやめれやめろ!!」

「え?」

「グーを作るなっ!!」

「え、壊されたいんじゃなかったの??」

「隼人〜、行くよー。」

「え??」

「絆されちゃった。ごめんね。」

「え??」

「それじゃ、じゃぁね。」

なにこれ。寝取られた??

「それじゃ、隼人くーん、じゃあーねー。もう会わないでね。」

「は??切れ散らかすぞ。」

「私も同感ですね。ふざけてでも、限度があります。殺します。さて、今日の暗器は〜。」

「…………まてまてまて!!殺そうとするな。たぶん、冗談だから。たぶん。きっと。」

「ごめんごめん。行くよ。隼人。」

「はぁ、いいか。行こっか。」

「うん!!」




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