第5話 体育祭の準備と中間テスト

はい。まじで何してるんですか??


こうなるためにはちょっと遡る。


日曜日。

「ねぇ〜隼人。そろそろさ、体育祭じゃん。どうする?」

「なにが?」


「いや、だからね?お母さんが同じ競技に出ろってうるさいの。」


………初耳なんだが??


「初めて知ったぞ。それ。」


「うん。だと思った。だから、こうしてゲームしてる最中に言ってるんでしょ。」

「テスト期間ですけど。今、絶賛。」


「私は地頭がいいから。授業聞いてるだけで全部分かる。でもちゃんと勉強はするし、提出物は出すから。」

「いや、普通なんだよなぁ。」


いや、お前が天才すぎるんだよ。


「そういうあなたは??」

「おれ?俺は───授業受けても分からないとこはあるかなぁ。まぁ、だからこうしてゲームしているお前に聞いてるんだけどな。」


「はぁ。知ってたよ。うん。こんなことだろうって。…………もうちょい夢見させてよ。バカ。」

「なんかいったか??」


「いいえ。なにも言ってません。」

「んで、なんだっけか?えーと、体育祭の種目だっけか?」

「そう。」

「なんでもいいな。」

「じゃぁ、借り物競争は??」

「まぁ、別に何でもいいよ。楽だったら。」

「わかったわ。じゃぁ、借り物ね。」

「任せた〜。」








そうして、翌日。


「はい、それでは、競技を決めたいと思います。」

そうして、着々と決まっていき────

「借り物がいいひと。」

「はーい。」


ラッキ〜。俺だけ。向こうは大丈夫なのか??


「それじゃ、借り物は隼人くんで決定。」



一方その頃、桃花の方では。


「借り物やりたい人〜。」

「はい。」


パッと見、私だけね。楽でよかったわ。

「それじゃ、桃花さんで決まり────」

「ちょっと待った。他のやつがやりたいってさ。」


は??空気読めや。ふざけんな。邪魔すんな。いい顔を見せたいのか??

ふざけんのも大概にしろ。

私は隼人が困るから、

周りの空気が悪くないから、

我慢してるだけであって、

貴様の為に我慢をするつもりはない。


「じゃぁ、誰??私の代わりに誰がやるの??ねぇ、誰がやるのかしら?」

「っ、………廊下の1番後ろの奴がやるってさ。」

「へぇ?」

「ヒッ………ぼ、僕はやらないよ!!」


ふむ、こいつは話が分かるのね。まだマシね。


「そう、じゃぁ、本格的に私で決定でいいわよね?だって、他の人が居ないんだもの。」

「………いなさそうなので、借り物は桃花さんで決定です。」


HR長も話がわかる人で良かった。


「くそっ!!」


スルーしよ。キモいし。




帰宅後。

「これで、私は借り物になったわ。」

「あ〜、俺もなれた。」


「そう。………テスト期間だし、勉強教えようか?」

「いいのか!?桃花!!」

「いいわよ。ちょっと、不安なとこもあったしね。(嘘)」

「やった〜。ありがとな!!」



テスト当日

桃花side

楽勝ね。簡単。隼人には教えてあるから大丈夫でしょ。無駄に隼人は要領いいからなぁ。

………あ、解き終わった。(テスト開始15分後)

見直ししとこー。

………あ、見直し終わった。(テスト開始20分後)



隼人side

ふむふむ。やっぱ桃花は偉大だなぁ。

めっちゃ当たってる。予想問題。

なんでこんな的確なんだよ??

天才か??やっぱり。

って言うか、中学はけど、頭いいことだけは分かるんだよなぁ。



あ、終わった。見直ししよ。






そうして、テストが終わって。


桃花side

「ん〜、終わった。これで帰れる〜。」

「ご、ごめん。ち、ちょっといい?」

「なんの用?(少し遅れるってメールしとこ。)」

「いやー、ちょっとここ来てくれない?」

「どこ?(場所も隼人に教えておくか。)」

「ここなんだよー。生物講義室」

「わかったわ。(嫌な予感ね。隼人に20後に来るようにメールしとこ。)」

「それじゃ、後でねー。」

「なんだったんだ??まじで。早く帰りたいんだけどなぁ。」












隼人side

なんだ??20に生物講義室に来いぃ??まぁ、行くけどさ。なんなんだろ。




教室で待つの飽きたし、そろそろ行きますか。生物講義室。




到着。


何してんの??あいつ。

なんか言い詰められてんだけど??

どうしようかな。

………いや、待てよ??

こういう時は────


「ども〜、はい。桃花?なにしてんの??」




桃花side

チッ、謀られた!!いや、知ってたけど!!あと15分くらい時間潰さないと行けないかな。めんど。


「やぁやぁ、来てくれたのかい?僕と、付き合ってくれないかい?」

「すみません。断らせて頂きます。帰らせてください。先約があるんですど??」


「いいじゃないか??先約なんてさ。

それに、なんで僕を振るんだい?

このイケメンであるこの僕をさ?」


興味無い。心底どうでもいい。


「興味がない。なんで、たかが『イケメン』ってことだけで付き合わなきゃいけないの??

そんな私尻軽じゃないんだけど??

………あ、つい本音が。」


「つ、つれないね。じ、じゃぁ、どうしたら付き合ってくれるのかい?」

「教えるわけないでしょ。自分で考えろ。ナルシスト。」

「っ!!ず、随分と酷いことを言うもんだね。」


これでようやく残り5分。もう少しかな?時間を潰さないと。


「い、いい加減僕と付き合えよ!!この『』がよ!!」


は??あぁ、死にたいやつね。


「あなた、今なんて言ったかしら?」

「ただの『雌奴隷』って言ったんだよ!!」

「………」

ああ、まじで死にたい奴だな。こいつ。自殺願望者のようで。………って、もう時間稼ぎは終わりようやく来たのね



「ども〜、はい。桃花?なにしてんの??」


「はぁ!?誰だおめえ!!」

「お前が誰だよ。」

「はっ、てめぇみてぇなクズに名乗る名はないんだよ!!」

「ほーん。女にだったら名乗るんだ?」

「当たり前だろ!!」

「そういうタイプね。」

「ああ!?なんか言ったのかよ?」


「ああ、言ったよ?自己紹介の時に、男にも名乗らなかったか??」

「っ!?」

「それに───なにしてんの?女の子に乱暴ですか?」

「してねぇんだよ!!………じゃぁ、1つ噛ませてやる。『あいつ犯そうぜ。』」

「ははっ、馬鹿馬鹿しい。あ〜、これに似てたことしてたんだなぁ。俺。やっぱ俺はクズだなぁ。」


そんな事ないよ。隼人。私だって、悪いんだから。



隼人side

うん。やっぱ、こいつクズだな。俺も似たことやってるからクズか。


「で?犯したいの?無理だろ。お前、バカ?」

「な、なんだとぉ!?」

「いや、考えておけよ。ここ、監視カメラがあるんだぞ?一応な。」

「なっ!?」

そう。ここには2台程、耐火性のある監視カメラがある。

理由としては、火事が起きるかもしれないから。と学校は言っているが、それは建前。本当の理由は異性不純行為をしないようにさせるためである。

念の為、他の場所にもある。

「だ、だとしても────」

「おれは、断る。桃花、帰ろ。」

「え、ええ。行きましょ。」

「な、なんだとぉ!?ていうか、貴様は誰だっ!!」

「え?教える義務も理由もない。」

「くっ!!」

「………じゃ、行こ。」

「ええ。」



隼人達がかえって。

「くっそがぁああああ!!あの女、絶対犯してやる。っていうか、あのクソ野郎は誰だよ!!クソがァ!!」






はい。すこし不穏な空気でしたが今回はこれで終わりです。


次回を楽しみにしていてください。

フォローや星、コメントをくれるとモチベーションが上がります。

他の作品もよろしくお願いします。







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る