第2話 初日の学校。

「ん〜、いい朝だ。」


そう。今日は恐らく快晴。

因みにまだ日が出てない4時。

多分、最っ高にいい天気だ。

だがまあ、


「…………おはよう。桃花。」

「不埒なことしてないわよね?隼人。」


朝一番の発言が『不埒なことしてないわよね?』だぁ!?

舐めてんのか!?

ヘタレだからって舐めちゃいけないんだぞ!!


「してるわけがないだろ。さっさと起きろ。せっかくいい天気なんだから。」

「うるさいわね。もう少し寝させて。」

「あっそ。」


そのまま寝とけや。ついでに永眠しとけ。


「ん〜、じゃぁ、朝ごはんと弁当作るかぁ。」

「私のもよろしく〜。………じゃ、おやすみー。」


…………蹴っ飛ばしていい?誰か許可して?


「わぁーたよ。作っとくから入れちゃいけないのは?」

「野菜〜。」

「ほんと相変わらずの野菜嫌いだな。……わかったよ。待ってろ。」




そして、8時頃。


「ふぁ〜〜〜。眠いわね。」

「寝ぼけてんぞ。さっさと顔洗え。」

「ぅるさぃ。わかってるわよぉ。」


まだ寝ぼけてますけど???


「おい、足ぶつけんぞ。」

「ん〜?………痛った!!これは隼人のせいでしょ!!」

「なんでだよ。でも起きたろ。」


俺、気をつけろって言ったよね?

お前からタンスにぶつかりに行ったんだけど??


「起きたけどさ〜。これで隼人くんに傷物にされちゃったのね。シクシク」

「おい!!やめろ!!大声で泣くな!!俺が犯罪者になるだろうが!!」

「え?違ったの??」


誰が犯罪者に好んでなるんだよ?

ああ、もう、ほら!!

ピンポーンってインターホンなっとるがな!!

相手は分かってるけどね!!


「はーい、どなたですか??」

「早く出て?」

「あ、はい。」


幼馴染の母親にも弱いのである。


「さて、キリキリ話してもらおうかしら?」

「え、えーと、その────」


犯罪者疑惑少年、説明中……


「なるほど、これは───全面的に桃花が悪いわね。」

「ご、ごめんなさい。………隼人にも。」

「あ〜、別にいいよ。って、早く行かんと学校遅れんぞ!!」

「あ、やば。……いってきまーす!!」

「うん。いってらっしゃい。」



学校登校中………

「は!?なんでこっちに来るんだよ!!」

「うるさいわね!!あなたがどっかに行きなさいよ!!」


「おめえがだまれ!!」

「あんたがだまりなさいよ!!」


「あ、ついた。」

「着いたわ。」


キーンコーンカーンコーン


「やべぇやへぇ!!初日から遅刻とかシャレにならん!!」

「あなたのせいでしょ!!ばか馴染み!!」

「いや、そりゃこっちのセリフだっての!!くそ馴染み!!」



「はぁ、はぁ、危ねー。間に合った。」

「………なんで同じがっこうなのよ。」

「いや、別クラスだっただけマシだろ。」

「それはそうね。………それじゃ。」

「ああ。あ、ほい。それ、昼飯。」

「あ、ありがと。」




SHRが終わって………


隼人side

「なぁなぁ!!あの美少女と知り合いなのか!?」

「え?あ、うん。まぁ。」

「じゃぁさ、付き合ってるのか??」

「それはない。」


うん。相変わらずの即答である。

まあまあってとこかな。即答具合は。


「へぇー、じゃぁさ、?」

「物好きがいるもんだね。」

「は?狙っていいって言ったのおまえだろ?」


は??何を言ってんの??


「誰が、どの口で、狙っていいといった??」

「っ!?」

「死にたい奴がいるようだが、一応は言っておこう。初日だしな。

あいつとは付き合っていない。

が、そもそも、知り合ってもないのに────付き合えるわけないだろ?

現実を見ろよ。馬鹿ども。」


「お、お前!!何様のつもりだ!!」

「はぁ?何様もなにもないだろ?俺は俺。お前はお前。つまり────他人は他人だろ?

まあ、ともかく、俺が言いたいのは『クソ害虫共が、俺の幼馴染に近づくなよ?』だ。」


無駄に顔が整っているのに、残念なほど────

極度のオサコンだった。

(オサコンとは幼馴染コンプレックスのこと。みんなもそう呼ぼう!!)


桃花side


「ねぇねぇ、可愛い子ちゃん。」

「私ですか?」

「うん、そう。あの一緒に来てた男の子はだぁれ?」

「えっと───」

「付き合ってるの?」

「いいえ。」

「…………」


完璧の即答ね。言葉を失っているのね。嬉しい限りだわ。


「じゃ、じゃぁさ?も、もしかしてだけど────その男くれる?」


は???


「は?何を言ってるのかしら。もう1回、言って貰える?」

「その男の子欲しいんだけど。」

「え??あなたに釣り合わないわよ?

私の幼馴染に釣り合うと考えているのかしら?

傲慢なのね?

ええ、傲慢すぎるわね。

ふざけているのかしら?

私くらい優れて怠けてないと、隼人には釣り合わないわよ?」

「…………」


そう。桃花もまた─────隼人に勝るとも劣らず程、オサコンなのである。そして、隼人よりダメ人間なのである。まあ、ダメ人間なのは隠しているが。



授業が始まる────


隼人side

うん。だいたいわかるけどイマイチ分からん。特に応用問題とか。まあ、あいつ桃花に聞けばいっか。



桃花side

うん。完璧に分かるわね。楽勝。とはいえ────隼人は分からないでしょうね。特に応用問題とか。今のうちにまとめおこうかしら。


授業が終わり、放課後。

(メタいこと言うけど、昼はカット。)


「隼人、いるかしら?」

「おう。これから帰るとこだ。」


「じゃぁ、一緒に帰らない?」


ふむ。俺はいいとして、桃花が狙われる危険性はあり?だとすると送っていくのが最適解だな。

(ここまでたどり着くためにコンマ0.1秒。)


「いいぞ。一緒帰るか。」

「ええ。………腕掴んでいい?(小声)」

「なんで?(小声)」


「掴みたいから掴むの。(小声)

………所で、変な女に捕まらなかった?」


目の前に特大信管あり不発弾地雷があるな。

じゃぁ、踏んでおこう。


え?特大信管あり不発弾地雷って何か?

そんなもん黒歴史の塊に決まってんだろ。むしろそれ以外ない。

悲しい過去持ちの高校生がもつことなんて。


「え?誰が、バカに引っかかるって?」

「は?死にたいのかしら?」


はい。大爆発どーん

それはともかくこれは謝らないと。


「さーせんした。」


「ふん。………良かった。」

「じゃぁ、聞くけど、そっちはどうなの?」

「え?私?私が言ったら?」

「どの口がいうんだか。」

「うるさいわね。」


…………ブーメランが飛んできたぁあ!!

そして、桃花に刺さっていく戻っていくぅう!!!!


「因みにだが────貴様を塵すらも残らず、誰からの記憶からも消してやろうか?」

「あら、怖い怖い。………少しだけ、腕をね。」

「ああ、掴まれたんだな?………誰だ?殺しておくから。」


ふーん?死にたいんだね。

忠告を無視したバカがいるみたいだ。


「ナチュラルに人を殺そうとしないの。それだから、こうなったんでしょ?」

「うぐっ。」

な、ナイフが胸に…………。


「あ、家ついたわね。」

「お、着いたな。先に風呂入ってるわ。」

「どうぞ。」


そして唐突に来るスマホの通知音。

そこに書いてあるのは───────



『一緒に風呂入るよね?当然、水着もなにも無しで。』


バリ犯罪ですけど??


「…………犯罪させてるってこと気づいてる??」

『は??親を舐めてんのか?』


勝てませんよね。親には。


「大変申し訳ございませんでした。」

『なら、よし。裸の付き合いってやつだ。入れよ?それであわよくば胸を揉め。桜子さんの子供の胸は意外と大きい。

ついでに良ければ尻も触っていってヤれ。』


いや、セクハラですけど??


「何情報?」

『ブラジャー情報。』


要らんやろ。それもセクハラになるんですけど??


「じゃぁ、不要。」

『それでなぁ、D80なんだと。』


無視すんな。不要っていったろ。不要って。遠慮ないんか??


「俺、大きさ知らんけど??」

『聞いて驚け。なんと────98cmってとこだ。』

「知らんがな。」


もう、喋らないで??さすがにこんなとこメールで個人情報暴露させられるとは思ってないと思うから。


『しかもな?それでもうんだと。』

「あんた他人の娘だからって………」


まじで遠慮がないな。人の心ないんか?


『うるさいわね。見えたものは情報共有するのが当然。因みに一緒に入らなかったら───わかってるわよね?』


いや、確かに死にたくはないけど、セクハラで豚箱行くのも勘弁です。


「いや、な、無しに出来ませんか??」

『無理だね。』

「ってか良く向こうが認めたね。」

『結婚を条件にしてみたからな。』

「まじでか。」

弱すぎだろ。もう少し粘って欲しかった………。






これを読んでくれた皆様。

読んで頂きありがとうございます。

これからもどうぞよろしくお願いします。

フォローや星が欲しいなんて強欲なことは言いません。(欲しいっちゃ欲しい。)コメントも欲しい。

『創作魔法』や『俺修羅』もあるので、読んでくれると幸いです。



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