第2話統帥権の独立

当時軍部は統帥権と言う力を持っていた。

天皇直属の組織で、もし戦いがある時、いつどこで攻撃をすると知らせる義務は無かった。首相さえも口出し出来ない、これが統帥権の独立だ。

もし、内閣で陸軍大臣を引っ込めて、次は出さないと言えば内閣は潰れる。

当時、軍部はものすごく力を持っていたのだ。


満洲も陸軍の勇み足で、事の成り行きを軍部本営は魂消た。

しかし、満州が手に入った。

ま、良いかと許してしまった。

国民も喜んだ。満州こそが、希望の地だと。

そこに、溥儀をおいて満洲国を統治するのだが、日本は焦っていた。

資源が無いのだから。

当時石油の7割をアメリカから輸入していた。

アメリカはその輸入を辞めようとしていたのだ。

その時、東条英機は昭和天皇から大命を降下された。

てっりきり、近衛内閣を潰した説教を受けると思っていたのだが、驚いた。

昭和天皇は側近にこう仰られた。

「虎穴に入らずんば虎子を得ずだね」

と。

暴走する手に負えない軍部を抑えるには東条英機以外では無理だと。

昭和天皇は明治天皇の御製をお詠みになった。

「四方の海、みなはらからと思う世に、など波風の立ち騒ぐらん」

ここに東条内閣が出来上がる。

この内閣は、今後の日本の運命を決める事になる。

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