under the rose 第5話 椿の章

露に消えゆく 懐かしき貴方の聲

己の義に従い突き進むは絶望の淵

それでもその歩みを止める事あたわず

約束はいらないと待ちて 凍える蕾を持つ

白き雪に広がる貴方の赫い世界が

白き花を朱に染めて 貴方のもとに落ちてゆく

時は過ぎ季節はうつろうその中で

全ての人が貴方を忘れても

私だけは憶えている

貴方の義を誇り 傍らで咲く白椿

あの日見た空に 風が 戦(そよ)ぐ

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