第5話「信頼」
20XX年4月13日8時44分。新高島駅前。
「会社行く前なんか買ってから行こうかな。」
そういってコンビニによっておにぎりとお茶を買った。
コンビニを出てオフィスに向かうと、、、
「あ~~~~。くいなぁぁっぁぁぁぁっぁぁぁぁっぁぁぁっぁぁぁx!!!!!」
目の前から土御門さんが走ってこちらへ向かってきた。
「土御門さん、おはようございます!」
「おはよう~~~!!」
「今日は調査行くんですよね???」
「そうなんだぁ~~~。だから、事務所に行ってから行こうかと思ってね。」
「なるほど。今日は遅くなりそうですか???」
「うん、そうなんだよね~~。妹の家近いからそっちに泊まるから退勤しないかもしれない。」
「かしこまりました。一応連絡くれるとうれしいです。」
「あたりまえよ~~。水鶏がこまることは絶対にしないから終わったら連絡するわ。」
「お願いしますね。」
話しながら探偵事務所について出勤をして、荷物をもって土御門さんは外に向かった。
土御門さんは、昨日の依頼が来た案件を担当している。
自分の兄が行方不明になってしまったそうである。
あと二日で母国に帰らないといけないらしいが連絡もつながらないらしい。
警察には伝えないでほしいとのことだったため少し訳ありなのだろう。
「さて、僕はいつも通り、事務所の掃除と受付をしようかな。」
補助がない場合は、たいてい事務所に留守番である。
20XX年4月13日10時58分。事務所入り口。
「ただいまぁぁぁっぁっぁ!!!」
「あ、おかえりなさい。どうしたんですか?」
「ええ??疲れたんだよう。」
「藍染さん、今日は田邊さんと一緒に調査ですよね??」
「そうなんだよぉ・・・。だから・・・。」
田邊さんは気になることや納得がいかないことがある場合、自分の納得がいくまで歩いて調査する。藍染さんは張り込みや隠密行動が得意だが相性は最悪である。
「だいたいさぁ、なんで私と田邊さんがペアなわけ??」
「それは・・・。なんででしょう・・・」
「本当に意味わからん。」
「でも、調査自体はどうだったんですか???」
「うん???もう終わったから解散したよ?」
相性は最悪だがこのペアはとてもいいコンビであるから組まされてるのだろう。
「そんなに嫌なら各々やればいいだろう。」
「げ・・・。」
「まぁまぁ。お二人のおかげで探偵事務所の信頼は大きいので。僕なんて全く役に立てませんから。」
「ふん・・・。水鶏はもう少し自己肯定感を持ってくれ。」
「ほんとだよね。水鶏が来てからだいぶうちはましになったんだから。」
「え・・・。やめてください。照れちゃいます。」
ここにいる事務所の人皆さんがこう言ってくれるから頑張ろうと思える。
プルルルルルルル・・・(電話が鳴る音)
「はい、緋野鳥探偵社です。」
「水鶏、、、助けて!!」
「土御門さん!!???」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます