第16話「女の戦い」
20XX年4月19日15時12分。大室屋敷裏口門。
「やれるものならやってみなさい。あのときとは全然強さが違いますよ。はるかに強くなってます!!!」
「ばかいえ!!!そんなことはない!!!私の方が強いのさ!!!」
「早速私の必殺技を与えてやる!!あの時は出しにくかったがなもうこんなのは余裕だ!!!奥義:得羅婁(うらる)!!!!」
「その技は、あの時私にぶつけてきた技なのを覚えてます!!!ですが、あの時の私とは違うのは私のほうです。大室流奥義!!!【鍍零簾(とれす)】!!!!」
「なんでその技をお前が使えるんだ!!!うわぁぁっぁぁぁっぁぁ!!!!!」
「う・・・ううう・・・・。お前その技を使えるなんて聞いてないぞ!!!」
「なんであなたにいちいち伝えなきゃいけないんですか?」
「ううう・・・・。もういい、俺は起こったど。優しいフリももう飽きた!!くらえ貴様(ねずみやろう)!!!奥義:昼隠居(ひるかくろう)!!!!!!」
「わかりました!!!!私もあなたを許しません。最初から。この大切な家族を傷つけていい人なんて誰もいません!!!」
「あの子象を連れ帰らねえといけないんだよ!!!」
「龍之介は私たちの大切な仲間で、家族で、弟なの!!!あの子はあなたたちのように腐った人たちが作ったこの国を変える男です!!!絶対に渡しません!!!死んだとしても!!!」
「ならしねぇぇぇっぇぇぇぇっぇぇぇぇx!!!!!!!!」
「大室流奥義‼【鍍零簾・縁(とれす・エン)】!!!!」
ドン!!!!(二つの技がぶつかり、破裂したような音)
「はぁ、、、はぁ、、、」
「・・・・。」
「どう・・・ですか・・・。わたしの・・・・ほうが・・・・強かったでしょ。」
「・・・ホ・・・。」
「兄さんやりましたよ。一人で戦えました。」
20XX年4月19日15時13分。大室屋敷内小池のほとり。
「私を倒せるとでも思ってるんだ???」
「私だってこの大室流の人間です。倒せるか倒せないではなく倒します!!!」
「いい負け台詞だな。奥義:泡沫(ふぉーむ)!!!!」
「泡ですか・・・。」
「そうよ。だけどただの泡じゃないわ・・・。」
「う・・・。これは・・・」
「そう聞いてきたかしら???」
「毒ですか。」
「そう、泡は毒なのよ。あなたたちのように警察にたてつくような人たちを消毒するわ。」
「たてつく??あなたたちがやってることは、人権を無視し、傷つけてるようにしか見えません。」
「あっそう。早く死んでくれない??その能力とあのちびを連れて帰るために来たのだから、あなた自身には興味ないのよ。」
「・・・。それを聞いたらもっと死ねないわね。あのちびって龍之介のことかしら?」
「ええ、そうよ。あなたたちは知ってるでしょ??あれは貴重なサンプルなのよ。」
「サンプル??いいえ、あの子は猪山龍之介!!!この腐れ切った世界を変える男なのよ!!!その変える姿を私は見るためにここにいる!!!」
「ごちゃごちゃうるさいわ。食らいなさい。必殺奥義:破泡(Foambreaking)!!!!!」
「それを見るためにあなたを倒します!!!!大室流奥義‼【鍍零簾・縁(とれす・エン)】!!!!
ドン!!!!(二つの技がぶつかり、破裂したような音)
「うあわわわわっわわわっわわわっわわっわ!!!!!!」
「・・・・。」
バタン!!!(泡部が倒れる音)
「きい・・・ないわ・・・。なによいまの・・・。」
「【鍍零簾・縁(とれす・エン)】は、我々五人しか使えない技よ。我々家族だけのね。」
バタン(櫻蘭が倒れる音)
「ごめんね。龍之介。少しだけ休ませて。」
20XX年4月19日15時17分。大室屋敷正門。
「ったく。あいつらときたらあんな子娘どもに・・・。」
「はぁ。はぁ。」
「おっと失礼。集中していなかった。もう諦めたらどうだ??」
「あき・・・・。らめない!」
「いい心構えだ。」
「・・・。」
「はやく倒れろよ。」
「絶対に倒れない。そう決めたんだ。」
「理想はそれだけか??理想ってのは強くなきゃかなえられねぇぞ??」
「理想じゃない。これは、俺が、、、家族と、、、決めたこと!!!現実なんだ!!!」
「・・・。若造が・・・。お前らみたいなやつを何人も見てきた。」
「全員叶えただろ???」
「どうだかな・・・。確実に言えるのは、一人はそうでない。」
「葉琉怒:Leo(パルドレオ)!」
「ぐは!!」
ばこん!!!!(龍之介が吹き飛ばされ壁に当たる音)
20XX年4月19日15時20分。神奈川県警察犯罪異能者組織取締係本部。
「そういえば、第1課から連絡は???」
「いえ、とくになにも。」
「そうか。あいつらまた暴れちょるんか???」
「私たちがどうこう言っても聞かないしほっときましょう。」
「相手してる方々、かわいそうだな。」
九十九異能者物語 “樹霞” 白木飛鳥 @Shiraki_aSuka
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