第15話「襲撃開始」

20XX年4月19日15時09分。大室屋敷内竹切場。


「襲撃開始!!」


「よう、自分から襲撃って言葉使ってて楽しいか??」

「あらら、気づかれておったか・・・。」

「あんなに殺気が出てたら気が付くわ。気が付かないのは異能力者の中でもいないんじゃないか???」

「その言い分だと、あなたが異能力者だと言ってるようなものですわ。」

「俺が異能力者??まぁ、そんなものいらないから捨てたけどな。」

「捨てた??」

「あぁ、まぁ、封印ってことだな・・・。」

「正直俺の力で能力なしにも慣れるってことよ」

「なるほど、それだけあなたは強いってことですね。」

「そりゃそうだ。」

「私の名前は、桐野翼(きりのつばさ)。あなたのような素敵な方と戦いたくてですね。あなたを倒してあなたの能力【無能力】いただきます!」

「何を言ってるのかわからんが倒させてもらう!」


20XX年4月19日15時09分。大室屋敷内小池のほとり。


「襲撃開始!!」


「まったく、こんな昼過ぎに一家団欒に邪魔をして楽しいですか??」

「あら??私の気配に気が付いてくれてうれしいわ。」

「まぁね。私は大切なこの場所の結界を張ってるものなので。」

「ありがとう。気が付いてくれて。あなたのその貴重な能力【天空】を、わたくし、泡部香里奈(あわべかりな)が頂戴するわ。」

「あなたがどんなものであっても、この能力はお渡ししません!!!」

「私を倒せるとでも思ってるんだ???」

「私だってこの大室流の人間です。倒せるか倒せないではなく倒します!!!」



20XX年4月19日15時09分。大室屋敷道場。


「襲撃開始!」


「あんたが、この屋敷の主か??」

「いかにも。」

「まったく、聞いてないぜ。なんで俺がこいつ相手なんだ??」

「どうかされましたか?あなたたちの目的は?」

「お前らの能力を集めるんだよ。」

「能力を?あぁ、、、確か聞いたことがあります。異能者狩りをしてる警察官たちがいると・・・。あなたがたのことでしたか・・・。」

「異能者狩り??いんや、俺らは神奈川県警察犯罪異能者組織取締係だ。そして俺は、大上蛇無(おおがみじゃぶ)だ。よろしくな。」

「我々が何か問題でも起こしましたか??」

「あん??まぁそんなとこだ・・・。」

「ほう。」

「うだうだいってないでそろそろ始めさせてもらうぜ・・・。」

「はぁ。」

「おまえがいたら、あの鬼の子に集中できないからな!!」

「なにがあろうと私の家族を傷つける人には容赦はしません!」


20XX年4月19日15時09分。大室屋敷裏口門。


「襲撃開始!!」


「お久しぶりですね・・・。大室涼さん。」

「あなたは・・・。安堂福郎(あんどうふくろう)・・・。」

「そう、あなたの能力【サクヤ】を回収させていただいたときからだいぶ時間を空けましたが・・・。ご体調はいかが???」

「あなたの顔なんて二度と見たくなかったですが」

「そんな寂しいことを言わないでくださいよ。あなたに感謝してるんですから。」

「感謝される筋合いはありません。」

「あなたのおかげで私は、ここのポジションにありつけたのです。」

「・・・。」

「まぁ、ここであなたのことをもう一度倒して絶望を与えますよ。」

「やれるものならやってみなさい。あのときとは全然強さが違いますよ。はるかに強くなってます!!!」

「ばかいえ!!!そんなことはない!!!私の方が強いのさ!!!」


20XX年4月19日15時09分。大室屋敷正門。


「襲撃開始!!」


「お前が、猪山龍之介だな??」

「だったらどうするんだよ。」

「それだけわかればいい。手荒な真似はしたくない。私は、豹洞路武(ひょうどうみちたけ)。神奈川県警察犯罪異能者組織取締係横浜第1課の課長だ。」

「警察が何の用だ??」

「あなた方を連行してくるよう言われている。ついてきてもらおうか。」

「いやだと言ったら??」

「大丈夫だ。いやだとは言わせない。いや、お前は言えない。」

「大した自信じゃないか。俺結構強いよ?」

「ほう。ってことは手荒な方で行くということでいいな??」

「ああいい・・・。」

「遅い。」

「ん??ぐはっ!!!」


豹洞という男は、とんでもない速さで俺の背後に回り込んでいた。


「ほう。すごいではないか。俺のこの攻撃を耐えれるとは・・・。」

「危なかった。鍛えてなかったら首が吹き飛ぶとこだった・・・。」

「これが大室流だな、だが次は今度こそなくなるとおもったほうがいい。」

「もう食らわない!」

「その心意気はとても素晴らしい。強者同士の楽しみはこれでなくとはと思うが君はまだ青い。度胸はあれど根拠はないようだ。もう少し強い状態の君と会いたかったよ。」

「根拠??ならあるさ。ここであなたを一人で倒して証明して見せる!!!」

「いいぞ、こい。叩きのめしてやる。絶望し、もう立ち上がれなくなるところまで突き落としてやる。」

「・・・。ふん!!!!!」

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