第9話「鍍零簾」

20XX年4月18日11時56分。手紙に書かれた住所。


手紙に書かれた場所に着くとそこは大きな欧風屋敷だった。


「ここであってるか・・・?」

「一応飛び込むのはよくないからインターホン押しとく?」

「いや、それは必要ないでしょう・・・。」

「・・・。そうだな。ぶっ壊すぜ。おりゃあああああぁぁぁぁっぁ!!!!」


ボカーン!!!(思い切り門を壊す音)


「よしいくか」


僕らが向かおうとすると奥にある屋敷から一人の女性が出てきた。


「ようこそ、みなさま。わたくし、陽間由香里(ようまゆかり)と申します。」

「あんたがここの屋敷の主人か?」

「ええ、いかにも。」

「てことはあなたを倒せばいいってことですね?」

「まぁ、できるものならやってみるといいですね。」

「まず、確認させてもらってもいいでしょうか?私たちの大切な人は無事なのでしょうか?」

「・・・?、、、あぁ、、、この人たちですか?」

「「「「!!!!!」」」」


屋敷のドアが思い切り開きそこから鎖につながれた裸の女性が四人現れた。


「まぁ、あなた方が無事に勝てるようならこの方々は返します。」

「わかった、お前を倒したらいいんだな。・・・。敵にこんなことを言うのはなんだが、服は着させてあげてくれ。女としての尊厳は保たせてあげてくれ・・・。」

「仕方ありませんね。」



20XX年4月18日12時23分。屋敷。


「さぁ、そろそろ始めましょうか・・・。」

「あぁ、そうだな。」

「「はい!!」」

「かかってこいや。四人まとめて消し去ってくれるわぁぁぁぁぁ!!!」


「それでは皆さん。行きますよ。」

「「「「大室流奥義‼【鍍零簾(とれす)】!!!!」」」」


この奥義を四人で放ったことにより空にあった複数の雲が吹き飛んだ。膨大なさっきも飛ぶため人質の女性たちは気絶していた。

土煙も多くたち確実に陽間の体にあたったはずだった。

常人がこれに当たればひとたまりもない。


「さすがですね。大室流は。。。だが、そんなものもう聞かねえんだよ。私の体には。」

「なんだと・・・。」

「大室流が効かないなんてことあるの???」

「いえいえ、聞いてないわけではありませんよ。」

「どういうことでしょうか?」

「こういうことだよ!!!」


陽間は、一番近くにいた女性の背中を見せた。そこには、この奥義を与えたら出る傷がついていた。


「姉ちゃん!!!・・・。てめぇ・・・。」

「まったく、自分の力の代償が大切な人に食らうなんてなんてかわいそう。」


「・・・してください。」

「なんかいったか??」

「覚悟してください。」

「あぁ??」


今まで見たことないほどの殺気が師匠からあふれ出ていた。

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