第2話「新生活」

20XX年4月16日7時13分。


目を覚ますと、サク姉が手をつないだまま眠っていた。

孫六兄さんも椅子に座った形で寝ていた。


「起きましたか?」

「これは・・・。」

「いいのです。ですが、もう少し二人を寝させてあげてください。」


それだけを言って師匠は外に出て行った。

自分は昨日結構嫌な夢を見ていたが途中から幸せな夢を見た。


しばらくすると、孫六兄さんが起きた。


「おう、おはよう。」

「おはよう。孫六兄さん。これはいったい?」

「あぁ、昨日なぁ・・・」


俺は、昨日の夜のことを聞いた。

正直ありえないとは思ったけど自分の額にあるものと二人が寝ていることもあり認めざる負えないだと思った。

孫六兄さん曰く、サク姉に「寝ろ」といったが聞かなかったらしい。


「孫六兄さん、俺って。」

「あぁ、、、まぁ。そういうことだ。」

「・・・ん・・・」


サク姉も目を覚ましたようだった。

サク姉は俺の顔を見ると涙を浮かべながら抱き着いた。


「龍之介~~~~~~~~~!!!!!!!!よかった!!!!!生きてたのね!!!」

「サク姉・・・」

「よかった~~~!!!本当に良かった!!!!」

「でも俺人間じゃなくなっちゃうよ・・・」

「ん??」

「この角・・・。」

「それがなんなの????」

「怖くないのか・・・・?」

「まったく??怖くないわよ。むしろかっこいいじゃない?ねえ、孫六兄さん。」

「あ??うん、俺は弟がどんな格好でも姿でもいいさ。」

「サク姉・・・。孫六兄さん・・・。」


俺は本当にいい家族を持ったと実感をした。


「おお、皆さん起きましたか。ご飯ができてますよ。」

「やった!!!師匠のご飯はとってもおいしいよね。」

「あぁぁぁぁっぁぁぁ!おなかすいたぁぁぁっぁぁぁぁx!」

「よし、龍之介!どっちが食べれるか勝負だ!」


そういってリビングで家族でご飯を食べた。

そのあともみんなで話をしていた。


「さて、これからどうしようかなと思うんだけど。」

「これからって????」

「あぁ、昨日龍之介が寝てる時に決めたことがあってね。」

「決めたこと???」

「あぁ、これから龍之介はおそらく発現するんだ。」

「そのためにもこれからのことをしっかりと決めないといけないなってなったのよ。」

「そうだったのか・・・。なんでもかんでもごめん。」

「いいのさ、弟を守るのが兄貴の役目だからいいのさ。」

「あぁ、ずるいわ兄さん。私も龍之介は守るわよ。」


話し合いの結果、学校はやめることにはなったがその代わり師匠やサク姉の試練をしっかりと受けてなにがあってもめげないということになった。


食事が終わった後に孫六兄さんに呼ばれていたため孫六兄さんの工房を訪ねた。

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