第15話「饅頭」
20XX年4月17日15時57分。東京・高尾、大山屋敷。
ここは高尾。俺の住処だ。いや、俺らの住処という方が正しいか。
最後に人間とやりあってから俺の悪名だけが外に知れ渡った。
その中には、いわれのないことが多かったがそれは俺とは違う価値観があったからである。俺らは人間だ。
そして、こやつらは俺の家族だ。
「で???今回はこういうことだが何があった??」
『僕は(俺は)(私は)親方のためにこの献上品を持ってきたのにこいつらが!!!』
「・・・。」
『どうされましたか。親方。』
「はぁ・・・。お前らは・・・」
「では、わたくしが説明いたします。心に染みてください。」
『はい。』
こいつらは13人の最高幹部『トリスカイド』である。
俺の部下の中で、戦闘力が高く部下からの信頼も厚い。
だが、こいつらはわかってないことはないはずなのだがなにか暴走してしまう。
そしてこの老人は、大武。我々、高尾の鬼たちの顧問役である。
私もそうだが、このトリスカイドは幼き頃から世話になっている。
「いつもすまんな。大武よ。」
「いえいえ、私の役目はこれですから。それに、あの方たちがいなければ私はお役御免ではありますので。」
「まぁ、それもそうだが・・・。」
「少しは変わってくれるといいとはおもいますが・・・。」
「そうなんだよな・・・。」
「それと、鬼刹さま。」
「なんだ??」
「先ほどから新たな殺意といいますか何かを感じるのですが・・・。」
「あぁ、確かに感じるな。」
「どうされますか??」
「そうだな、ケイトとジャックを呼んできてくれるか??」
「かしこまりました。」
「トリスカイドの風:ケイト、参上しました。」
「トリスカイドの槍:ジャック、参上しました。」
「うむ。お前らも先ほどから感じてるかもしれないが、、、何か殺気を感じる。下手に動くよりはまずそいつがどういうやつか、お前らに確認してもらいたい。方法は任せる。」
「かしこまりました。」
20XX年4月17日16時21分。東京・高尾、旅館近くのお土産屋。
「それにしても、結構お土産売ってるんだな。」
「この饅頭とてもうまそうではないか???」
「確かにそうだね。旅館で食べよう。そのためにいっぱい買おう~~~。」
「お客様、そのお饅頭でしたら品ぞろえが多数ございまして、この詰め合わせセットというものがおすすめとなっております。」
「うわぁ~~。確かにこれもおいしそうですね。これもお願いします。」
「ありがとうございます~~~。」
そんな感じで大量に饅頭を買い僕らはお土産屋から旅館を目指した。
20XX年4月17日16時32分。東京・高尾、旅館。
「やっとついたぁぁぁっぁぁ!!!!おもかったぁぁぁっぁぁぁ。」
「まぁそんなに買ってたら重いでしょうね・・・。」
「ようこそ、おいでくださいました。私、今回のお部屋まで案内させていただくものです。よろしくお願いいたします。」
「よろしくお願いいたします。」
「今回のお部屋は、こちらの『朝顔』『夕顔』となっておりますので、どうぞご緩りとおくつろぎください。」
「ありがとうございます。」
「それでは、また、ご夕飯のお時間に・・・。」
20XX年4月17日16時59分。東京・高尾、大山屋敷。
「トリスカイドの風:ケイト、参上しました。」
「トリスカイドの槍:ジャック、参上しました。」
「うむ、それで、どうだった??」
「はい、特に問題はないかと思います。」
「人数は??」
「3人です。」
「そうか・・・。」
「はい、わたくしも見ておりましたが特に脅威は感じられなかったのは確かですね。」
「・・・。まぁいい。また何かあれば必ず報告はしてくれ。」
「かしこまりました。」
20XX年4月17日20時36分。東京・高尾、旅館の部屋。朝顔。
「さてと、明日はどう動こうか・・・。」
「そうだね。特に決まってはないけど、やはり一度高尾の鬼が住む家に行ってはみたいな。」
「だけど私たちっていけるのかしら。」
「私が猫の姿になれば大丈夫じゃないかしら??」
「確かに、それで中を見てきてくれるか??」
「わかったわ。あなたたちはどうする??」
「これどうかな???」
優姫が持っていたのはあるチラシだった。
そこには、大山屋敷の納品バイトのチラシだった。
「これに今から応募して潜入をしておこう。」
「もうやっといた。」
「さすがだな。そしたら明日は各々頑張ろう。」
「おお~~~」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます