第16話「潜入調査」
20XX年4月18日7時23分。東京・高尾、旅館の部屋。朝顔。
「おはよう~~~」
「おはよ。主人はもう起きてるかな??」
「どうだろうね、昨日はなんかしてたな。」
「見に行こうか。」
20XX年4月18日7時26分。東京・高尾、旅館の部屋。夕顔。
「お~~~い、ご主人起きてるか???」
「お~~、おはよう。二人ともちゃんと起きたか。」
「うん、大和は昨日なんか準備してる感じだったけどなにをしてたの???」
「あぁ、これを準備してたんだよ。」
「なにこれ???」
20XX年4月18日7時32分。東京・高尾、大山屋敷。
「大武。その後何か動きはあったか??」
「いえ、特に何もありませんでした。」
「本日の予定は何かあるか?」
「本日の予定は納品があります。それにより業者が入ります。」
「その人数の予定は?」
「業者からは5名と聞いております。」
「トリスカイドの誰かは配置をしておけ。そこに昨夜の奴らがいるかもしれないからな。」
「かしこまりました。トリスカイドの皆様にもそう伝えておきます。」
「よろしく頼む。」
「さて、どう出てくる??トリスカイドは強いぞ。」
トリスカイドからは、月『ナイン』、熊『サイス』が監視業務を執り行うことにした。ほかのメンバーは、何かあった際のためにスタンバイをさせておいた。
20XX年4月18日9時48分。東京・高尾、大山屋敷の前。
僕らは、無事大山屋敷の前まで来ることができた。
そこでは、業者と大山屋敷の人間がいた。
「よし、じゃあ、今日はあくまで戦わないように慎重にしよう。」
「わかったわ。リリスはおそらくもう潜り込めてるから大丈夫だろうし、私たちも行きましょう。」
僕らは、厳重な手荷物検査などをされて無事屋敷の中に入ることができた。
そこから業務などはきちんと遂行をして11時ころには屋敷の前で解散となった。
「そうしましたら、本日はありがとうございました。こちら本日の報酬となりますので今後ともごひいきに。」
20XX年4月18日11時55分。東京・高尾、旅館の部屋、朝顔。
僕らは旅館に帰ってきた。リリスも猫のままの姿で帰ってきた。
「リリス、大山屋敷のどの辺を見てきたんだ??」
「そうだね、あまり詳しくは見えてなかったけど構造とか組織図的なものは見えてきた気がするわ。」
「何か変なことはされてなかった??」
「うん、特に何もなかったわね。でも、やっぱりセキュリティはとてもすごかったわ。」
「そうね、私たちは荷物検査とかもあったからね。」
「だから、武器とかは持っていけないわね・・・。」
「どうしたらいいかは一つだけ思いついたことがある。」
「なによ??」
「酒好きだからこそ、アルコール度数高めの酒を納品したらいいと思うんだがどうだろうか??」
「酒吞童子ってお気に入りの酒をがぶがぶ飲んだっていう伝説もあるからね・・・。」
「どうしようね。」
「う~~~ん・・・。」
20XX年4月18日13時08分。東京・高尾、大山屋敷、大会議室。
「さて、トリスカイド。全員そろったか。」
『トリスカイドhべうやヴぃうえwぐえ、bふぇjhgふえいh参上しました。』
「お前ら一斉にしゃべるな・・・・。」
『申し訳ありません。』
「それで、おそらく今日の納品業者の中にいたこの二人が昨日のやつらだ。」
「そうですね。」
「何か変なことはあったか??」
「いえ、奴らは特になんも怪しいことはしていませんでした。」
「そうだな、私も特に奴らに殺気というものは感じられなかった。大武はどうだった??」
「特に私も気になったことは彼ら二人にはなかったです。が・・・。」
「どうしたなにかあったか??」
「この一匹の猫から何か違うものを感じました。」
「ほう、大武と同じようにそのようなものを感じたものはいるか??」
「はい、北を守っていた私たちもそのような感じを持っております。」
「こ奴はどんな奴なんだ??」
「申し訳ありません。特に目立った情報は特になく・・・。」
「そうか・・・。またなにかあったら伝えてくれ。」
「かしこまりました。もし、怪しい行動をしていた場合はどのようにいたしますか??」
「そうだな。まぁ、こちらの言うことが聞けるようであればいいが。聞けないようだったらまぁ、その時は別にどうなっても構わん。」
「かしこまりました。」
「ほかに何かなければここで終わりにするが何かあるか??」
「・・・。」
「そうしたら解散。」
『御意!』
20XX年4月18日15時23分。東京・高尾、旅館の部屋、朝顔。
「今日は特に何も用事がないからまた、自由行動としようか。」
「じゃあ、私はネコミュニケーション行ってくるわ。」
九十九異能者物語 “泉黎” 白木飛鳥 @Shiraki_aSuka
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