第13話「雷十陸」

20XX年4月11日17時41分。酒場:陰弩螺


キング:天野との戦いは何十分もたっていた。

我々も敵も疲弊はしていた。


「多少はやるじゃないか・・・。俺をここまで本気にさせるのは初めてだぞ。」

「うれしいような嬉しくないようなコメントですね。」

「はは。ほめてねぇが。」


「それにしても何が目的なんだよ。」

「あなたがたを捕まえること以外は特にありません!」


それから戦いは長い間続いた。


「八雲ちゃん。そろそろ決着つけないと・・・。結構体力が・・・。」

「そうですね。そしたら最後に一発決めてみますか」

「行くよ!!!」


20XX年4月11日17時48分。酒場:陰弩螺


「今度こそあなたがたのことを捕まえさせていただきます!【摩螺怪暮灯台(マラカイボトウダイ)】!!」

「【怪海潰(かいかいかい)】!!!」

「それはどうかな???やってみせろ!【大渦巻】!!!」


大きな激突があった反動で地域のビルにひび割れや停電が生じた。


20XX年4月11日17時54分。酒場:陰弩螺


天野はその場で気絶をしていた。私たちも体は動かなかった。

しばらくして第4課が来た。私たちの場所の制圧が一番遅かったらしい。


「八雲ちゃん!!大丈夫???!!!!」

「どこかけがをしてない???」

「稲荷ちゃん・・・。清香ちゃん・・・。うん、大丈夫。ちょっと疲れただけ・・・。」

「天野は???」

「さっき、三石さんと扉間さんが運んでいったわ。」

「よかった、捕まったのか。」


私はそのまま目をつむった。寝てしまった。

二人がタクシーで家まで送ってくれたらしい。


20XX年4月11日19時25分。氷川八雲の家。


家で寝て起きた。二人も疲れて帰ってしまったようだった。


ピンポーン。(ドアのインターホンが鳴る音)


「は~~い!!」

「八雲ちゃん。お疲れ・・・。無事でよかった・・・。」

「高木さん・・・。上がってください・・・。」

「お邪魔するわね。」


「高木さんもお疲れさまでした。コンビネーション最高でしたね・・・。」

「そうだね・・・。」

「でも疲れた・・・。達成感を持てました。」

「うん・・・。」

「高木さん、どうかしました??」

「八雲ちゃん辞めないよね???」

「やめませんよ。これからも高木さんと働きたいです。」

「・・・。よかった~~。」


高木さんはとても心配してくれていたらしい。過去にバディを組んだ今までの新人を辞めさせることも多かったためらしい。


これからも高木さんについて行こうと思えた一件だった。

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