第9話「螺威都」
20XX年4月11日16時23分。酒場:陰弩螺。
「いらっしゃいませ~。お客様二名様ですか?」
「はい。」
「こちらへどうぞ~」
私たちは奥から2番目のテーブル席に通された。
あくまで勤務中ではあるのでお酒は飲まなかったが結構飲み食いをした。
「いろいろと調べてみたけど、アジトとみられるのは奥だね。」
「そうですね。店員はアルバイトとみられる人全員女性で8名。組員と呼ばれる人が3名です。店内には客が10名ですね。」
「そうだね、入り口はぱっと見二つで、厨房の方が見れるといいけどね。」
「異能を使えば見れますが・・・。勤務中ですがいいでしょうか・・・?」
「・・・、うんまぁ、私だけが見てるし、制圧のためなら仕方がない気がするから。」
「わかりました。見てみます。『針小放電(ライトライト)」
私は、店のコンセントを通して店内を見てみた。
「そんなこともできるんだ。すごい。」
「そんなに褒めないでください~~~。」
「それで?どうだった??」
「厨房の方に1つドアがあります。そちらからも外は出れます。」
「なるほどね。そこの出入り口は私が止めていくから。」
「わかりました。」
「まぁ、17時までは動けないし様子見だね。」
20XX年4月11日16時59分。酒場:陰弩螺。
「あと一分で始めるよ。」
「はい」
準備を始めようとしたときアルバイトとみられる女性が来た。
「お客様。ジュースの追加をしますか?」
「あ、いえ、、、もう少しで終わらせるので大丈夫です。」
「そうですか・・・。」
女性はにこっとして後ろに向いた。
「・・・。まぁ、返しませんけどね。『蔓の鞭』」
「なにこれ!!!???」
「気が付かれてたのか???!!!」
「まぁねぇ・・・。他店でも一斉にやってるみたいですが、、、そいつらに攻撃をやめさせればまぁ、少しはいたぶるのやめますがどうしますか?」
「・・・。」
「無言かよ。最初は可愛い奴らだと思ったのに。」
「おい、お前らこいつら生け捕りにしてボスのとこ行くぞ。」
「なるほど、客も組員でしたか。」
「あ??その余裕はどこから来てるんだ??お前ら捕まったほうだぞ??」
「それはどうかな?」
「あ??」
「『鰤大越(ぶりおおこし)!!』」「『海潰(かいかい)!!!』」
私たちは一斉攻撃行った。幹部4人ほどを残して壊滅した。
「あぁぁ~~~。まったくこんなことしちゃって。」
「困っちゃうぜ・・・。まぁこの方が戦いやすいからいいんだけどな。」
「あなたたちがここの幹部たちね。」
「まぁ、そんなところだな。名乗らねえがな。」
「お前らみたいな生意気な女どもをここで始末するのは気が引けるが・・・。」
「こういうときでもそれを考えられるあなたたちが私は驚いてるわ。」
「ちょっとおしゃべりしすぎだから、黙っといてね。お嬢さん。『グリップ』」
「そんなの私には効かないわ!『乾燥地帯(ドライランド)』」
「隙があるぜ?『アイスブロック』」
「させないわ。あなたの相手は私よ!『棒大放電(ライドライト)!』
「うわ!!!」
20XX年4月11日17時21分。酒場:陰弩螺1階。
戦いを経て2vs2の形になった。我々は疲労困憊だったが相手も変わらない感じだった。
「なかなかやるじゃねぇか。」
「そちらこそ、早めに終わらせた方がいいんじゃないかしら。」
「そんなに早めにくたばったら俺らは生きていけねぇんだよ。」
戦いが続く中、突然地面が揺れた。
「「まさか、、、!!!」」
相手の二人が急におびえ始めた。
そして数秒後に私たちは衝撃を覚えた。
「う、、、、」
「ぐは、、、」
さきほどまで戦っていた二人を踏みつける形で店の上から2m近い巨漢が現れた。
「まったくだらしがねえな・・・。こんな二人に負けるなんて。」
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