第8話「第壱歩」

20XX年4月11日10時51分。神奈川県警察犯罪異能者組織取締係横浜第4課。


「昨日、本牧の方で異能者の事件があったそうです。第4課からはとりあえず扉間さんが第1課の調査の応援に回ってもらってますが、扉間さんの要請によってはヘルプをお願いしていくことになると思います。そのような形でもよろしいでしょうか?扉間さん。」

「あぁ、それでいい。たぶん大丈夫だと思うけどな。」

「そうですよね。それで、今日は別件のこの事件の犯行グループ『一横』の拠点のメイン3拠点の制圧と幹部10名の一斉逮捕を第4課がします。メイン3拠点は現場:各バディと遠隔指揮官として私が行います。氷川さん&高木さんバディは犯行グループ北の拠点A『酒場:陰弩螺』の制圧をお願いします」

「はい!頑張りましょう!高木先輩!」

「うん、頑張ろうね。」

「伏見さん&嵯峨さんバディは中央の拠点B『キャバレー:ツンドラ』をお願いします。」

「中央か・・・。コハクも嵯峨さんもいるから大丈夫だよね。」

「大丈夫です。我々のチーム力でいけば。」

「コハクの言うとおりだ俺らは強い。」

「最後に、宮島さん&平良さんバディは、南の拠点C『隠れ居酒屋:景虎』をお願いします。」

「誰よりも早く制圧できますね。」

「そうだね、私たちこそ最強のバディだもんね。」

「どの拠点も一般客に交じって組織の組員が潜んでいるはずですのでこちらが合図をするまでは動かずでお願いします。17時にこちらから合図を送りますから、その合図で一斉制圧と逮捕のほどをお願いします。それでは、銅羅課長合図をお願いします。」

「これより、犯行グループ『一横』一斉制圧及び一斉逮捕を我々第4課が行う。民間人の安全を確保しながら任務遂行を行い、第4課の力を県警に見せつけよ!出動!」

『はい!!!』


この日、我々第4課史上最大の一斉捜査が始まった。

決行は、17時ということでそれぞれが任務地に向かった。

三石さんは、私たち三人にお守りを渡してくれた。

『なにかあったり怖くなったら逃げなさい。』と伝えた。



20XX年4月11日13時27分。氷川&高木。


「いよいよ始まるんだ。」

「そうだね、作戦はさっき言ったとおりだから。でも無理はしないでね。」

「はい・・・。もう一回トイレ行っておきます。」

「うん。」


20XX年4月11日14時29分。伏見&嵯峨。


「店がもうちょいで始まりますね。」

「そうだな、それにしても・・・。コハクは人間の姿にもなれるのか。」

「そうですよ。力は保ったままです。ご主人と離れても行動はある程度できます。」

「ほう。」


20XX年4月11日15時32分。宮島&平良。


「店は開いたようですね。そろそろいきますか?」

「うん、そうだね。張り切っていこう!」

「もう酔ってたりしないですよね?」

「え?」


三石さんから『各バディ、16時に店舗に潜入開始』という指令が来た。

緊張という言葉が似あう場面はこれしかないだろう。


この日の出来事が3人が物語を長く長く歩んでいき始めたものである・・・。

そしてこの3人は近い未来世界を変える日が来る・・・。


20XX年4月11日16時00分。


『各バディ、潜入捜査を開始してください。』

「行こうか、やくもっち。」「行くぞ、いなり、コハク。」「行くよ!清香ちゃん!」

「「「はい!!!」」」


第4課出動開始!!!

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