第5話




 まだまだ、貝出汁ラブを語りますか?


 お出汁メインのお料理と言えば、ラーメン、うどん、そばの麺料理やお鍋なんかかな?

 基本的には肉出汁、肉骨出汁、魚介出汁がメインですよね。

 でも、貝出汁メインは少ないんです。

 じっくりと煮だしてとった貝出汁のうまさは何物にも代えがたいものがあるのに。。。

 やっぱりコスト的な問題が―――

 

 ―――あ、そうですか。

 そこまで需要ないですか。




 はい、そうですよね。

 それなら、貝出汁よりもみんな大好き、鶏がら豚骨牛骨なんかの肉系統の出汁のお話を―――


 ―――あ、違いますか、そういう問題じゃないですか。

 はい、次の機会にします。

















 そんなわけで、今日のお仕事はまず貝採取。

 自分で食べる用の貝に食べ応えがありそうな中身の大きめの貝を自分用に。

 中ぐらいのサイズは出汁を釣るのに美味しそうなやつはそっちに使って。

 あまり美味しくなさそうなのは貝殻潰して中身を釣餌に使ったり、魚とり籠の置き餌用に潰した殻ごと使ったり。


 かなり小さめな奴は取らないようにしといて。

 大きくなってから、ありがたくいただきます。


 焼き貝として食べるなら、平べったい石の上で焼けばいいから、まだ探しやすそう。煮貝用なら石鍋で海水煮が基本になるからなぁ。

 石鍋になりそうな形の石を取ってきて、そっちも加工。でもその石鍋用の石になりそうなのを探すのが、かなり大変そう。


 「まあ、ぼちぼちやって行きますか」


 まずは、仮拠点の辺りに、薪に使えそうな流木や、加工できそうな流木を集めておこう。湿ってるのもあるし、バラっと砂浜にばらまいて天日干ししつつ、乾燥促進。

 獲ってきた貝は、半円形のヤシの実の器の中に入れて、砂浜近くのすね辺りまでの深さがある海の中に沈めておいた。沈めた場所はわからなくなるので、わかりやすくするために、棒を突き刺しておく。


 鍋になりそうなやつと、あとは、、、鉄板代わりに使えそうな石を集めておいていい感じにセッティング。

 夜作業系に、魚用の罠籠を作るためのツタを藪からとって来とこう。

 あとは、ヤシの木から実と葉っぱを回収して、さらに多くのヤシの実の器の作成。

 簡易浄水器用作成の準備。こっちは中期から短期レベルでの目標で。


 現在の目標は、拠点探しのための仮拠点構築あたり。

 現状、不思議現象中につき体調関係は問題なさそうなので、単純に道具作りできるスペースと施設づくりがメインかな?


 今の施設としては、磨り磨り用のでっかい砥石風な石。

 明かりと焼き物、煮物関係に使えそうな焚火。まだ鍋も焼き板になりそうな石もないので、直火焼きオンリーになりそう。

 基本は流木を焚き木に使用。流木はどうしても有限なので、雑木あたりから、なんとか回収できる枝を薪に利用できる体制にしないとね。

 


 昨日の夜に引き続き、尖った石をごりしょりしつつ、今日は魚用の捕獲罠のようなものをツタを使いつつ、網編み編み網。

 いつのまにか習得してるっぽい木工スキルか、クラフトスキルのおかげで、乾燥もさせていない生の蔓をちまちまと籠上に編みあげていける。

 作っていると妙なスキルが発動して、編み上げているうちに渇きはじめて、えー感じに編み込みがはかどって強度もそれっぽいのが出来てそうな気がします。


「いやはや、まったくスキル様様ですなぁ」


 ツタを編み編みしつつ、感謝の念を。


 昨日ごりしょりしてた石の刃先もいい感じに尖らせられて、それを木の枝に括り付ける際にもやっぱりスキルの補正があったのか、完成品が素人クラフトではなく、そこそこ映え系の動画に乗っていてもおかしないコモンレベルにはなってた模様。

 もうちょい頑張って、スキルが上がれば、アンコモンレベルとか。

 さらに頑張ればレアものとか!

 ちょっと期待してしまいますね。


 最終的には、ほら、よくあるエピックとかレジェンダリーレベルまで到達できると最高ですね。

 でも、そこまで行くにはじっくりと頑張るしかない話。

 地道にこまごまとした手作業こなしていきましょう。





 


 とっぷりと夜も更けて、今日も変わらず継続中の不可思議現象。

 今日の体調も特に変わってません。

 現状ではその恩恵を賜りまくっているので、なんとも。


 昨日と今日、よくわからない状況から始まった、よくわからない生活ですが。

 個人的には、ちょっと楽しんでいます。地味に、いいチートっぽいのをいただいているみたいなので。



 ―――ぺこりぺこり


 ―――ぱんぱん


 ―――ぺこり




 ただただ、今は感謝です。


























 ※※※

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 いくつかいただけたので、うれしくて、地味に執筆時間が増えました。

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