第4話 逃げて勝ちに行く
初手、不意打ちによる斬撃を白いほうに当てる。見事に首を刎ねることができた。
って嘘だろオイ・・・!2体のEXボス相手にしなきゃなのにコイツら自己蘇生持ちかよ・・・!再生しやがった。不意打ちでミスった時点で勝ち目薄いぞ。
白いほうと青いほう、同時に倒す必要あるのか・・・?
人型かつゴブリンとは比にならない大きさ、そして人間の骸骨みたいな見た目・・・なんか格が違う感じがする。しかも片方はバリア使えるみたいだし・・・強度がどの程度かにもよるけど割と詰んでない?
スキル発動。
「ふっ!!」
三発飛ばすも防がれる。
バリアも張れるのね・・・パワーバランスから考えて青いほうからつぶしたほうがいいよな・・・とは言ってもスピード早いし避けることで手一杯だ。それなら逃げて逃げて勝ちまで漕ぎつける・・・!!
攻撃しつつ防御反撃のパターンを見極めないと・・・
トントントンと軽やかな足取りで近づいてくるが、コイツだけにに足止めされていてはジリ貧で俺が死ぬ。
「極光の威光!発動!!」
10秒だけ発動して見極めよう。
走り回り死角に入ってから攻撃を仕掛ける。隙だらけだ。
腕を切り落とそうと刀を振るった時、目が合った。
反応速度が人間じゃありえないレベルであり、次の瞬間には吹き飛ばされている。
気持ち悪い・・・
「うぐ・・・うおぇ・・・」
ビチャビチャと音を立てながら口から血が吐き出される。
「・・・っぶねぇ!!」
休んでいる場合じゃない、これは学校でのイジメじゃない。命の奪い合いだ。
「メ・・・サ」
何か言ってるな。でもそんなこと気にしている余裕はない。
「ヒ・・・マ・・・」
発熱スキルで燃やすか?いや、耐性があったら俺の動きが鈍ってまともに勝負できなくなる。
まだ何か言ってる。集中しろ。隙を見つけて・・・
「・・・マ」
「お前マジで何言って・・・っぶねぇ!」
黒い塊が飛んできた。あぶねえ!防御するか?いや、間髪入れずに攻撃してくる。
一旦距離を取るしかないか?いや、下手したらまたあの黒い玉を撃たれる。なら・・・!
「極光の威光!」
黒い玉を撃たれる直前にスキルを発動した。
「うぐ・・・っぶね・・・」
ギリギリで避けられたが、黒い玉が地面に衝突し、大爆発を起こす。
爆風で吹き飛ばされた俺は木に激突した。痛い。でも生きてる。まだ戦える。
「ヒ・・・マ」
また何か言っているな。今度はなんだ?
「・・・マ」
あ、やべ、また撃ってくるぞこれ!防御か回避か・・・いや、もう間に合わない! 黒い球が飛んでくる。間に合わない、避けなきゃ死ぬ。
でも、避けるのに使える時間がない。もうこのまま受けるしかない・・・!
「んぐお!?」
まるで巨大な鉄球が直撃したかのように吹き飛んだ。痛い痛い痛い痛い・・・! 何なんだよ・・・HP1割切ったぞ!?なんだこれ?魔法か?
「ヒ・・・マ」
また何か言っている。今度は何だ!?攻撃してくるなら早くしてくれ!もう限界だ!
「マ・・・マ」
「ああもううるさい!」
限界だった。これ以上魔法攻撃をされたら死ぬ。そのため、攻撃に転じた。
剣撃が当たるかと思われたが、俺の刀は奴の腕に阻まれる。
あの腕硬ぇ・・・!素手で殴ったら折れそうだぞ・・・! どうすればいい?物理攻撃は首以外に効きそうにないし・・・
「極光の威光!」
10秒以内に首を刎ねる!
「
目の前で大きい斬撃を作り出しその場に滞留させる。
一発で結構MP持っていかれたけど大丈夫だろう。
ユキムラ装備しててよかった。スピード上がったおかげで今回の作戦が成立する。
四方向で縦・横から斬撃を滞留させる。逃げ場をふさぐためだ。
滞留した斬撃に囲まれている間に白いほうを斬る。さっきの再生を見ていた感じだと自分の首が近くにないと再生できないみたいだから白いほうの首を斬ってから離す。
「ふんっ!!」
0.1の魔力消費で射出できる小さい斬撃を超速度で放ち確実に首を落とす。落ちたところを奪い取って後ろに投げる。この間約10秒。滞留した斬撃が青い奴にようやく到達した。
ザシュザシュザシュとバリアを削る音が響く。青いほうが何かアクションを起こそうと動き始めたので先手を潰す。
「ああぁぁぁあああ!!!!!」
バリア、シールドのほうが正しいか?を破るために全体重を乗せて刀を叩きつける。
ビキビキと音を立ててひびが入る。シールドを破り、青い奴の首に刃を突き立てる。
もう一回ダメ押しだ!!
「極光の威光!!」
刀を振り抜き首を刎ねる。この時点で2体とも首が繋がっていない。
どうだ?さすがにこれで倒せないなら俺あかんぞ・・・
『EXボスを撃破しました。』
ポップアップが出た。よかった。これで撃破完了だ。
『レベルが上昇しました。』
Lv15→20
『極光の威光のスキルレベルが5に上昇しました。斬弾のスキルレベルが3に上昇しました。』
おっ、随分レベル上がったな。
『アイテム:異界の記憶、格上殺しの極意を入手しました。』
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