第3話 プレイヤー協会


自宅に帰り諸々を済ませてからベッドでスマホをいじっているとネットニュースが目に入った。


〔プレイヤーについての法律が緊急制定。プレイヤー協会の管理下に置いてアイテムの買い取り、攻略への報酬、ダンジョン情報の共有などを行う。〕


へぇ・・・協会の代表は最強のプレイヤーと呼ばれている男。母神もがみだそうだ。仰々しい名前だな。まあどっかの企業のお偉いさんとか公的機関の人間ってよりかはマシか。


それにプレイヤー協会は完全に政府から独立した組織であるからしがらみもないし。

明日には全国で開始するらしいし俺もなるか。協会のプレイヤーに。確かこのページにあったよな。協会への入会専用サイトで登録する、登録したスマホを協会の支部に持っていけばいいのかな。


翌朝目が覚めて食事をしてから協会支部へ向かう。


「ようこそ、プレイヤー協会へ。ご予約はされてますか?」


「あ、はい。そのこれ・・・」


スマホの画面を見せる。


「はい、ご登録の草間さまですね。では、こちらに名前、年齢。職場・学校を記入ください。一応政府公認の組織ですので、成績や給料などの融通のために記入をお願いしております。」


「あぁ、なるほど・・・」


それは願ってもないことだな。行かなくても成績が担保されるんだから最高だ。


「はい、ご記入ありがとうございます。では、こちらへついてきてください。」


「はい。」


案内されるがまま着いたのは武器庫のようなものだった。


「プレイヤーとして覚醒していただくために、こちらの武器をもちダンジョンに入ってもらいます。こちらの武器はダンジョンさんのR等級のものをそろえております。」


あ、そうか俺まだプレイヤーなこと伝えてなかった。


「あ、あの!俺もうプレイヤーでして・・・」


「あ、そうなんですか!?では、証明として武器とスキルの提示を・・・」


そうやって証明するんだ。まあそうか一番視覚的にわかりやすいから手っ取り早いっちゃ手っ取り早いか。


「武器はこれです。」


ユキムラを取り出し、受付のお姉さんに渡す。お姉さんは眼鏡を取り出しユキムラを凝視しはじめた。


「SSR等級の武器!?」


「ああはい。運よく手に入りまして。」


「す、スキルのほうもお願いします・・・」


「極光の威光、発動。」


体の周りをオーロラのような光に包まれる。


「そ、そのスキルはどのような効果が・・・?」


「MPを消費し続けている間、全ステータスを1.7倍にする。です。」


スキルのレベルが2に上がったから倍率がすこし上昇している。


「な、なるほど。で、ではEランクのプレイヤーとして登録いたします。」


「ありがとうございます。」


登録手続きも終わり、協会プレイヤー専用のアプリをダウンロードする。


「では、以上で手続きを終了します。これからの輝かしい活躍を期待していますね!」


満面の笑みで送り出される。SSRの武器見た後は売ること勧めて来たりして中々怖かったけど。

まあでもSSRの値段聞いたら納得だけど。なんだよSSR武器一本で千万以上って。


「さて、行きますか。」


プレイヤー専用アプリで近くのダンジョンを調べ、攻略しに行く。


「ここか、Dランクダンジョン。」


扉を開け中に入る。そこには宮殿のような場所が広がっていた。なんだここ・・・いままでの自然のような環境からは打って変わって人工物のような感じに・・・


『ダンジョンがランクアップしました。D→B』


は?ランクアップだと!?


『EXダンジョン、嘆きの宮殿へようこそ。このダンジョンでは2人のEXボスが出現します。』


そんな馬鹿な・・・レベル足りんだろ・・・

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