第4話-Analyzer-

試験の場所に行くと、一人の女の子がいた。


深い青の髪に、透き通る青の瞳。


そして何より目を引くのはその背中に背負った大きな槍だ。


「貴方が試験を受ける方?」


その少女は澄んだ声でそういった。


.....まさか試験官が女の子だったなんて。


いや、まあある程度の予想は付いていた。


先ほどギルドで、試験官の名前を見たときから。


「よ、よろしく。」


恐る恐る声を掛ける。


その少女――リリスは、明るい声で。


「私の名前はリリス。スタイルはランサー。宜しく、霧野零斗くん。」


スタイル――それは戦闘をする上で最も大切になることだと、職員さんは言っていた。


曰く、スタイルによってスキルなどの種類が変わると。


そして、そのスタイルには『ウィザード』、『ランサー』、『ソードマン』の基礎3種。


『ウィザード』の派生『ネクロマンサー』、『エンチャンター』、『バッファー』


『ランサー』の派生、『ナイト』、『パラディン』、『チャージタンク』


そして『ソードマン』の派生である『タンク』、『アサシン』、『マジックソードマン』


その他にも独特のスタイルやオリジナル、派生系のまた派生のスタイルがある。


「なんで僕の名前を?」


そう、僕はリリスに名前を教えていない。


そしてギルドで名乗ったのも『ゼロ』というあだ名。


リリスの目が紅く光り、言った


「私のスキルは『Analyze』。見た相手の内側を見ることが出来るんだ。」


そう身構えないでよ――と彼女はこちらに歩み寄った。


「君は私と同類だよ。君のスキル『Memorize』は狙われる。」


狙われる...?




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