第2話-Skill《MEMORIZE》-

「では、異世界へとお送りします。」


涙も止まり、ようやく気持ちの整理ができてきた。


目の前でミラリスさんが、詠唱を始める。


「では、行ってらっしゃいませ。」


目の前が紫の光に包まれる。


そして、光が収まると、僕の目の前にはファンタジーのような光景が広がっていた。


「――――!」


まるで中世ヨーロッパのような、牧歌的な雰囲気。


しかし、その大空を飛び交うのは、前の世界には存在しない生物。


「ここが...転生先の世界か。」


すると、目の前に半透明のタッチパネルの様なものが出てきた。


そのパネルにはLv、MP、HP、STR、DEX、AGI、DEF。


そして種族、性別、年齢の表記があった。


それらはレベル以外は無記入、つまりは自分で決めろということだろう。


ここのステ振りはとても重要だ。


まず初期値として選択前のステータスが200ある。


まずHPに20をふる。


戦闘スタイルはメイジよりにする予定だ。


そして完成したステータスがこちらだ。


name-霧野零斗

性別-男

年齢-15才

種族-悪魔族

Lv-1

MP-50

HP-20

DEX-40

STR-20

AGI-40

DEF-30


Skill《MEMORIZE》Lv1(未習得)


これで良いかな?


悪魔族はどうやら魔力の総量が上がるらしい。


okを押す。


『Skill《MEMORIZE》Lv1の能力の解説を開始いたします。』


この声は?


合成音声のような声が聞こえる。


『私は《アピア》。この世界でスキルなどの解説をするサポーターです。

Skill《MEMORIZE》Lv1は見たものを覚えることが出来る完全記憶のパッシブスキルです。』


そんなに強くないな。


あくまでサポート役か。


「よし!街に向かうぞ!」


僕が出てきた場所は山の上。街に行かないことにはなんの進捗もない。


街の方を向くと、歩みを進めた。



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