第7話 背がね……
「こんばんは。
ねえ、いおりん?
最近、気がついたんだけど……
伊織君て、あんなに背が高かったかな?
最近一緒に帰るようになって、気がついたんだよね。
並んで歩くと、いつの間にか私より高くなってるんだよね
帰りに伊織君と話す時も、
ちょっと私が見上げる感じなの。
それでね、
『高校に入ってから、身長伸びた?』
って聞いたら、
『そうだね、伸びたね。
結衣ちゃんは、全然変わらないね』
とか言って!
私の頭を!
ポンポンって撫でてきたんだよ!!
いきなりだよぉ!
信じられる?
女の子の髪の毛を、
気安く触ったりなんかして!
私、ビックリしちゃって!
『背が高くなった程度で、
大人ぶらないでよ!
昔は私の方が、高かったんだから!
同い年のくせに!
これから毎日、あなたの頭を叩かせてよ!
そうすれば背が縮んで、
私と同じくらいになるから!!』
……っ言っちゃって、
伊織君の頭を……
バシバシ叩き返しちゃったんだ。
……
…………ぅぅ、
だって、
急にだったから……
いくら二人だけだからって、
外でそんなことされて……
誰が見てるか分からないのに……
頭を撫でるなんて……
……
……でもね、
……本当は、
本当はね?
なんてゆうか……
落ち着くっていうのか……
……
気持ちいいっていうのか……
そのぉ……
いおりんも、
こうやって撫でられると、
気持ちいいでしょ?
こう……
ぎゅ~~~
っとしながら、
頭をなでなですると、
……
…………ねっ?
気持ちいいでしょ?
だから本当は……
もっとして欲しかったんだけど……
そんなこと!
言えないじゃん!?
だから……
その……
……
…………
もうっ!
おやすみ!!
いおりん!」
ぎゅ~~ぎゅ~~っ!!
(……
……えっ?
どうしろと?
良かったの?
悪かったの?
……じゃあ、
急に、じゃなくて、
事前に許可得れば、
してもいいってことかな?
いやなんか、
そう反応されると、
こっちも恥ずかしいんですけど……?)
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