サイクロプス
ハウルナートからウォレル侯爵の居城を目指してルシアス達は北へと向かっていた。
見晴らしの良い平原を馬に乗って進んでいくルシアス達の元に空から影が映し出された。
空を眺めたルシアス達は影の正体がバルアとマリオンであることに気づき馬を止めると、マリオンを背に乗せたバルアは地上に降り立った。
マリオンからレイノルズ王国が援軍の準備をしている事を聞くとルシアスはマリオンとバルアに礼を言って、自身達はウォレル侯爵の助力を得るために侯爵の居城へと向かっている事をマリオンとバルアに伝えた。
ルシアス達の話が終わり再びウォレル侯爵の元へ馬を走らせて深い草叢に入り馬を降りて進むと巨大な地響が聞こえてくる。
動揺した馬をなだめて止まったルシアス達に地響きはさらに大きくなって聞こえてきた。
音と振動は大きくなり何かが近づいて来るのを気づいたルシアス達にバルアの背に乗って空を飛んでいたマリオンがルシアス達に警告した。
「気をつけて!サイクロプスよ!!」
そう警告されたルシアス達の前に巨大な影が映し出された。次の瞬間、巨大な棍棒がラルフと馬を襲った。
馬と共に吹き飛ばされたラルフは馬のお陰で重傷には至ってなく何とか立ち上がった。そして他の馬達は走って逃げ出していく。
ルシアス達の前方には4体のサイクロプス達がいた。ルシアス達に襲いかかろうとしたサイクロプス達にバルアが威嚇して注意を逸らした。
「皆さん!今のうちに草叢から出ましょう!」
ルヴェーラの声でルシアス達は草叢から出ようと走り出す。サイクロプスの内3体はバルアに気を取られていたが残った1体はルシアス達の後を追ってきた。
ルシアス達は全速力で草叢から出るように走った。草叢を抜けたルシアス達はサイクロプスを相手に戦いを挑んだ。
追ってきたサイクロプスの注意をルシアスが引いた。
ルシアスが巨大な棍棒の攻撃を何とか躱しているとラルフが巨大な1つ目に矢を放つ、放たれた矢は目を射抜くするとサイクロプスは暴れ狂った。
離れていたルヴェーラが暴れ狂うサイクロプスにスパークの魔法を放つとサイクロプスの頭部へ雷が落ちた。
燃えさかり黒焦げになったサイクロプスは崩れ落ちた。
残ったサイクロプスにバルアが炎のブレスを吐いて1体を焼き払う。もう1体のサイクロプスにマリオンがスパークの魔法を放って倒した。
最後に残っていたサイクロプスにバルアが再び炎のブレスを吐いて焼き払った。
戦いが終わって一息ついていたルシアス達の元へウォレル侯爵領内の兵士達がやって来て言った。
「これは!?貴方達がこの魔物達を?」
ルシアス達が頷くと兵士達は歓声を上げて喜んだ。
「侯爵様から討伐の命令が出ていたのですが刃がたたずに参っていた所でした」
バルアを見た隊長格の兵士がルシアス達を見た言った。
「ドラゴンを従える、、、、もしかするとアカトス公様ですか?!」
ルシアスは自身が確かにアカトス公爵である事、ウォレル侯爵の助力を得る為に訪れていた事を兵士達に伝えると兵士達はウォレル侯爵の元へ案内してくれると約束してくれた。
そして再びウォレル侯爵の居城へとルシアス達は向かった。
(こんな魔物達があらわれるなんて、、、)
マナは魔物達が活発化していることに不安を覚えながらルシアスの後をついて行った。
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