沈黙の侯爵の元へ
王都から公都ハウルナートにエデイとバージルを連れ出して戻ったルシアス達に、アルバートは看守からの報告をきいて諸侯をまとめてルシアス達を国賊として討伐する軍を編成していた。
ルシアス達は大軍のアルバート達の軍への対抗する方法を考えていた。
ルシアスはコーレリア島にあるレイノルズ王国の王族の血を引いているため、レイノルズ王国へ救援を出せば恐らくは国王ディレート達が援軍に出してくれることはわかっていた。
しかし港町のあるラスター公バージルの領地はアルバートやブランシュ伯爵に奪われて船からの上陸は難しいと考えた。
ラスター公バージルは自身の領内にいたアルバートに反対する騎士達や兵士達、そして反対派の諸侯を密かに決起させるように密書をだした。
決起させて港町を奪回する為ルシアス達の軍はアルバートの軍の注意を引く作戦を考えた。
大軍を率いているアルバート軍を引き付るのは危険な作戦だった、この作戦を考えたルシアス達にバージルはハウルナートのすぐ北にあるのウォレル侯爵の力を借りるのはどうかと言う提案をした。
ウォレル侯爵はルシアス達の討伐軍に参加せず沈黙を保っていた。
ルシアス達はこの提案を受けて自身がウォレル侯爵の元へと行く決意をした。
ルシアスはディレートの元に援軍を求める書状を書いてマリオンに渡してドラゴンのバルアにマリオンを乗せてレイノルズ王国まで飛んでいくことを頼んだ。
そしてディレート達が援軍の準備を整えたら再び自分の元に戻って来るようにも頼んだ。
ルシアスは白獅子騎士団の副団長ベアトリスと弓歩兵隊の兵士ラルフとルヴェーラそして、同行を申し出てきたマナと共に、敵を引き付けるデイル達に必ず合流すると伝えてデイル達より数日早くハウルナートからウォレル侯爵の元へと馬に乗って向かった。
それから数日後アルバート達の大軍を引き付ける為にデイル達白獅子騎士団はハウルナートから出撃した。
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