真偽不明のツイート

 ×××××君と今まで”彼”のことを呼んでいましたが、読みにくいという指摘が私のTwitter(現X)アカウントに対するリプ上でありましたので、今回から彼のことはM君としておきます。ああ、もちろん、実名のイニシャルではありません。彼がTwiiter上で当時名乗っていたニックネームのイニシャルです。すでに削除済みなので、ここでイニシャルだけ公開するのは良いでしょう。おそらく。


 M君は、私たちのような同じ学科でグループを作っているような人たちと、あまり関わらないヒトでした。講義は基本一人で受けていて、たまに2,3人の友達(?)と受けてました。が、どんなときも、私たちのような同じ学科の人と目が合っても、それがたとえ同じゼミの子であったときでさえも、挨拶をしてくることはありませんでした。

 それに対して、私たちのグループは怒っていたのです。


”電車で会っても無視されて同じ車両にいるのが気まずい”

”同じ講義に毎回出席してるくせに、こちらのことを無視してるから、自身が欠席しても出席を代わりに取ってもらうこともしにくい”

などなど言われてました。

 いやしかし、これに対して当時の私は疑問を持ってました。


 私たちも彼のことを無視しているのでは無いか?と…


 そうなのです。

 私たちも彼に挨拶をすることは無かったのです。


 気まずいのは向こうもそうなのではなかったのでしょうか?


 いや、そういや彼はTwitter上でこういう風に呟いてもいました。


『ああ、論理学の講義、誰も知り合いが取ってないのに風邪引いちゃって休まないといけなくなっちゃった!!』


 その講義実は私たちのグループ内の2人の男子が受けていたのです。彼らは、M君のそのツイートを見て、嘘をついてまで自分たちがいることを無視されていることに、心底腹が立ち、風邪を治したM君が戻ってきた回の、論理学の講義前の休み時間にM君の名前は出さずに、しかし、彼にニュアンスが伝わるような悪口を彼の近くに座って言ったそうです。


 M君は、悪口を聞いても表情を変えずずっとうつむいている様子だったそうです。


 このエピソード、当時は”無視師”(M君が好きな漫画を使って揶揄された悪口)とさえ呼ばれていたM君なので、ああまた無視したのかと思っていたのですが…


 今、思いますとM君は本当に彼ら2人のことを知らなかったのでは…?


 だとすると、M君は真実のツイートをしていたことになります。


 しかしながら、その真偽は今でもわかりません。


 私はただただただ、この件に関してはただの傍観者でしたので…


 もしも彼のツイートが真であるとしたら、彼に腹を立てた男子たちはとんでもない勘違いをしていたことになりますね…


 もしかしたら、私たちの中で無視されたと怒っている人も、彼にとっては本当に知らない人物で、無視したというより、挨拶する方が不自然なほどの他人だったのかもしれません。

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