第16話
「僕がいない間にそんなことがあったんですね」
「あぁ意外に撮影は楽しかったぞ」
撮影は食べ物や飲み物も美味しく流石、お店に出すぐらいだからレベルが高い。それに俺の姿を褒めてくれる方々とほのぼのとした雰囲気で撮影を行うことが出来たのがとても楽しかったんだよな。
そしてレオは俺の姿を見た第一声で「よくお似合いです」を発したのを聞いて、こいつモテる男だと確信した。
「わたくしは疲れましたけど…」
そう言う雪花の瞳はハイライトになっており、純粋に褒めなれてない小雪には精神的ダメージが入ったらしい。
「おいおい…あんたら」
「どうしたリオ殿?」
俺は声の主である赤毛の鉢巻をした女性を見る。
「ちょっとは静かにしろよ!今俺が武器の構想を考えてやってんだから!」
3人で雑談をしていたら武器設計図を描いていたリオに怒られてしまった。
_______
浅野リオ:[武器or機体部品設計部]という店の設計師兼メカニック
_______
俺は宣伝動画のモデルの報酬を受け取った時、気づいてしまったのだ。
これだけのお金があれば念願だった新しい機体や盾を買えるのではないかと。だから雪花とちょうどログインしてきたレオを連れ、枝豆さん紹介の店に来たのである。
そこでリオと出会い今に至るわけだが…リオは最初俺たちが店に入ってきた時、めちゃくちゃ嫌そうな顔をしていた。
そんな人が来ること否定的でよく商売できているなと思ったがリオは設計も作成も出来るらしく、お得意の客がついているから店は回っているんだとか。
それにしてもフレンド機能のメッセで生産組合に俺たちのことを聞いて人柄を調べるあたり慎重的な人だなと思ってしまった。
「それにしてもお姉様は始めたばかりでよくユニーク素材なんか持っていましたね」
「あっそれは僕も思いました。サポートAIイリスのコアという名前からして敵の場所とか知らせてくれるような物なんですかね」
レオはリオが見ていたイリスのコアをつんつんしながら言う。
「つんつんすんじゃねぇ…これは今、一応店が預かっている物品だぞ。壊れたらうちの責任問題になる」
だが次の瞬間それに気づいたリオが手を叩いたのだ。
________________
数分後
「それにしてもこいつは面白い性能をしているな」
リオは何かコアの性能が分かったらしくイリスを見つめ…恍惚な表情を浮かべた。
✿少々お待ちください【作画を直しています】✿
「リオ殿、このコアの使い道は分かったのか?」
俺がここに来た理由にこの譲渡不可能なAIの使い方を知る目的もあったので聞いてみる。
「あぁ。あらかたな。こいつの実態はズバリ!超攻撃型サポートAIだ」
は?
「俺が何言っているか分からねぇ顔してやがるな」
楽しそうで何より。
「こいつはな飛行型のブラスターを動かすコアだ」
ブラスターって光線みたいなものを撃つ銃だよな。
「つまり空飛ぶ自立式銃。触らなくても自動に敵を撃ってくれるようなものだ」
場所を知らせてくれるとかサポート系のジャンルじゃないな。
俺は今更になって「戦闘用に育てたってそういうことかよ」と師匠の言葉の意味を理解した。
「…お姉様」
「どうした雪花?」
「その言いづらいのですけど、私の記憶が間違いではなければ飛行するために取り付けられる動力の源は機体よりお金がかかったような気がして」
what?
「飛行動力源のコアは、大気中にある粒子を吸収して動くため半永久的な効果があるので高いかと…」
雪花は実際に機体にそれを搭載したことがあったので、イリスを動かす動力を買うための俺の手持ち資金を心配をしている。
だが俺は思ったことがあったのでリオに聞いてみた。
「イリスのコアは飛行するための動力にならないのか?」
「えっ」
リオは俺がそのことに気づいたのが嬉しそうに話す。
「くくっ正解だ。このコアは自立行動プログラムと武器専用の飛行動力源の二つ役割が存在した可能性の塊なんだよな」
その話を聞いた雪花とレオは驚いたような表情をしてイリスを見つめている。
「これを動かすための飛行型ブラスターはいいやつにしていくだろう?」
おいおい…安物の体なんて絶対に許さないって顔してよく言いやがる。
「もちろんこの店で一番、高性能の物を買わせてもらう」
ピロン♪
第二回イベントについて告知
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます