くもくしたつひ

遊佐 浮幽

物好きな方は読んでいってください。

「はじめまして。わたしは、そうですねぇ。アナタが分かるように言うなら神、というやつです」


「ここはどこか、でしょうか?ここは生と死の狭間の世界。死んだ人間が訪れ、魂をリセットして新たな生へと進む場所です」


「戸惑われているのですか?ですが、アナタは死にました」


「アナタは直前にアナタと一緒にいた人間を突っ込んできた車から庇って死にました。ええ。そのまま壁に激突して壁と車に挟まれたことでぐちゃぐちゃに、ね」


「アナタはいままで悲惨な目にあっていたようですね。こーこう?に入ったその日に男に襲われていた1歳上の女を守ったことでその男の群れにイジメられるようになった」


「助けた女はその数日後に他所に行ったことで味方がいなくなり、ただイジメられ続け、それに耐えられなくなったことで閉じこもるようになる」


「しかし、それを許さなかった親により退学させられ、家からも追い出されたことで仕事をしながら生活するようになる」


「そして、同じ仕事をしている女と一緒に買い出しに行った帰りにアナタは死亡した。うーん。かわいそうですね」


「そんなアナタに、特別に第二の人生をプレゼントしようと思います」


「そんなに騒がないでください。納得していないのかもしれませんが、これは決定したことです」


「アナタにはこれから行く異世界の言語をアナタの脳に入れます。一気にすると脳が破裂するので生まれてから少しずつ送り込みます。だいたい5歳になる頃には読み書きはできるようになります」


「それに加えて、スキルの種を2つあげます。これはアナタが思い浮かんだスキルを発現させるものになります。ただし、スキルの種を増やす。複数のスキルの能力を持った1つのスキルにする。といったようなことはできません。その場合、スキルの種は枯れてしまい、2度とそのスキルの種でスキルが発現しなくなります」


「これから行く世界でアナタは自由に生きてください。1度目の生で得られなかった幸福。それをアナタは手に入れることができます」


「さて、旅立ちの時です。さようなら。そして行ってらしゃいませ」











「・・・ふぅ、行ったな。さてと、これでしばらくは暇つぶしができる。つまらなくなったら・・・世界ごと消せばいいか。また作ればいいし」



























え?なんで私の言葉しかないのかって?


































アナタ方はペットの言葉はわからないけど、行動から察しているでしょう?そういうことです。

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