第八話 夜ふかししまして

(リビングのドアが開く音)


「ふ〜さっぱりした〜、いや〜お泊まりとかで誰かと一緒にいるの割といいかも。すごい楽しい」




「『そんなに楽しいのか?』ふふ、そりゃ楽しいよ!だって私自分の家に誰を泊めたりするの、キミが初めてだし」





「……え?『友達とかは今まで私の家来たことないのか?』…あ〜、休んだときとかにプリント届けてくれたりはしてるから何人かは知ってるけどかといってうちでなんかしよう〜みたいなのはない」




「そ、だから私がお泊りに誘った人はキミが初めて。……お泊まりとかそういうの、好きな人としてみたかったから」




「よし!お風呂入って髪も乾かしたから、ちょっと夜ふかししよ。キミはババ抜き、格ゲー、シューティングゲームだったらどれやりたい?」



「『格ゲーでどうせなら私と勝負したい?』……ほ〜う?いいんだねそれで?私結構強いよ〜いいの?

いい?分かった。なら、三回勝負で勝った回数が多いほうが勝ち、負けた方は勝った方のお願いを一つ聞く。これでいい?」



「オッケ〜、じゃ早速やろ〜!」




◆◇◆




(ゲームの電子音)


「いや、キミ結構強いね?!今一対一か…、なら、次が最後の勝負かな〜。言っとくけど絶対負けない」



「じゃあ最終セット、始め!」



◆◇◆



「…や、やった〜!勝った〜!!いや、ホントキミ強くない?え?『この格ゲーのシーズンマッチで結構上の方の順位取ったことある』?それは早く言って!……もしかしてキミ、最初のほう私が弱いと思って手抜いた?ざんね〜ん!私もそこそこ強いから」




「それじゃあ早速お願い聞いてもらお〜う!……えっとね、今日一緒に寝てほしい…」



「あ、嫌なら別のお願いにするから嫌なら早く言って。………でも、できることなら一緒がいい」




「………いいの?ほんとに?じ、じゃあもう十二時くらいだし歯磨いて私の部屋で一緒に寝よ」




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る