第六話 打ち上げ本番でして
(コップに飲み物を注ぐ音)
「よし!飲み物OK!じゃあ、文化祭お疲れ様!かんぱ〜〜〜〜い!!!」
(コップ同士がぶつかる音)
「んはぁ〜〜!やっぱこういう打ち上げで飲むミルクティーはいつもより美味しく感じる!最高!しかも今日はキミがいるからもっと美味しい!」
「なんだよ〜びっくりして、好きな人と一緒にご飯食べたりできるのは、ご飯を美味しくするんだよ?私はキミが好きだから今日はいつも美味しいご飯が百万倍美味しいの!」
「ほらほら、ご飯冷めちゃうから食べよ!いただきます!まずサラダ〜、……うん!美味しい!キミが味見して美味しいんだからそりゃ美味しいよねー!」
「次は唐揚げ〜!どれどれ、キミがやってくれた唐揚げは果たして〜?…む?!いやうッま!?え、私がいつも作る時より全然美味いよ断然美味い!キミ、これどうやったの?………え、適当に加熱しただけ?だとしたらキミ加熱の天才だよ天才!最高!」
「ほらキミも食べてみてよ!はいあ〜ん。
…どう?………サクサクで美味しい?ん〜、まぁそれもあるのかも。でもすっごい美味しかった!」
「……ふふ、もぐもぐしてるキミかわいい。写真撮って良い?…ダメ?そっかぁ、じゃあとっても良い時に撮らせて!お願い!
……良い?っありがとーー!」
「えへへ、やったぁ〜。あ、ほら食べよ食べよ!まだまだ美味しいものはいっぱいあるし!」
◆◇◆
「はぁ〜、美味しかった〜!結構な量買ったけど意外と食べたね。あ、ちょっと待ってキミ食べかすついてる。取るから動かないで。
……はい、取れた。やっぱ可愛いとこあるな、キミは」
「え〜キミはかわいいよ。かわいいし、あと……か、かっこいい!ちゃんとかっこいいから!
私洗い物してきちゃうね。え、いや良いよ洗い物まで任せらんないし!別に構わない?…そこまで言うなら、一緒にやろ洗い物は」
(食器を洗う音と拭く音)
「この部屋、四人暮らしの家族が入っても平気らしいんだけどやっぱキッチンに高校生二人はちょっとだけ狭いね」
「ごめんちょっとそっち寄れる?ん、ありがと。なんかさ、こう、キッチンに二人でさ洗い物とかしてるの、ちょっと夫婦みたいだよね。」
「………『なら、結婚するか?』………っいやいやいやちょっと待って!?今のは言葉の綾ってやつで!決して結婚してもこんなふうに仲良くできたら〜なんて思ってないから!絶対!」
「……別に、結婚がいやじゃないとは言ってないけど……。でも!まだ私たち学生だから、卒業してそれからしっかり考える!はい!この話おわり!さっさと食器を拭く!」
「……ねぇ。これ、終わったら一緒にお風呂はいろ………」
「着替え?…それなら私が持ってる服で、デザインが好きで買ったサイズのおっきいメンズのやつが確か上下あるはずだから、それかしてあげる」
「だから、一緒に入ろ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます