第五話 打ち上げ準備でして
(マンションの階段を登る音)
「よーし着いた着いた〜!やっぱけっこう荷物持ってると三階まで上がんのもちょっとたいへんだよね〜。ちょっと待ってね〜今開けるから」
(鍵を開ける音)
「はい!ようこそ私んちへ!!
ほら上がって上がって。
手洗いうがいしたらアイスとか冷食とか一旦冷凍庫入れといて〜、そこのグレーのちっちゃいヤツ。私お風呂沸かしてくるから」
◆◇◆
ありがと〜お疲れ様ぁ〜!じゃあ改めましてようこそ、私んちへ!どーだい?初めての彼女のお部屋の感想は?」
「『思ってた数倍綺麗』?キミは私んちどんなだと思ってたんだよ……。
自分の部屋とは言えマンションだから借りてるし、なるべく綺麗に保とうって意識はあるの!」
「ふ〜んって…………。あのねぇ!私だって一応一人暮らし歴三年はあるの!プロなの!
…………まぁ、このあとすぐに私の生活力の高さに驚くことになるのだよ……!」
「なんだそりゃ、って……。でも多分、キミほんとに驚くと思うよ私いつも自炊だし。
ほら、じゃあもう打ち上げの準備始めよ!」
「私は味噌汁とポテチサラダ作るから、キミは冷凍庫の冷食をレンジであっためて。あと唐揚げはレンチンしたあとオーブンにアルミしいて焼いてくれると助かる!」
「何でレンチンしたのにまた加熱するのかって?ふふん、それはね食べてからのお楽しみだよ〜!」
「そんじゃ、準備スタート!!」
◆◇◆
「あ、キミの方はもうだいたい終わっちゃった?じゃあキミに私特製ポテチサラダの作り方を教えよ〜〜う!ほら、こっち来てー」
「まずはボウルにちぎったレタスとツナを入れる、そんで混ぜる。
え?あ〜まだこの段階じゃどんな料理になるか想像つかないよね、私も初めてお母さんが作ってるの見た時一体何ができるんだー?!ってなったな〜」
「次に、ポテチをこの中に入れる!だいたい袋の半分から三分の二くらい!
ここでポテチがパリパリしなくなっちゃうんじゃ…!、となるけど、レタスの水はちゃんと切ってあるので問題なし!あとはキッチンペーパーで水を取るのもけっこう良いよ」
「どうだい?ちょっと美味しそうに見えてこない?ってあれ?なんでメモ帳……。レシピのメモ…、お〜しっかり覚える気だねキミは」
「あとは最後の工程。マヨネーズを具材を混ぜながら適量入れる!
はい!これで完成!!どう?美味しそうでしょ?
そうだ、キミせっかくだから味見してみてよ。 はい、あ〜〜〜んして」
「………どう?…………美味しい?
『美味しい』?!、っ良かったぁ〜!人に作るのは初めてだったし、お弁当に入れるとパリパリなくなっちゃうから持ってけなくてさ〜、いやー美味しいって言ってもらえてよかった〜!」
「よし!サラダも完成したことだし、準備はバッチリ!それじゃあ、打ち上げ開始――――!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます