配信#21-1 はつきおねぇたまとコラボ配信だよっ!:上

 ロ○カス再び!

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【《らいばーほーむ三期生》みたまちゃんとプレイする○○ゲーだぞ!《コラボ配信!》】

 猫夜はつき/Nekoya Hatuki

 チャンネル登録者 44.1万人

 401,760人が視聴中

 #太陽の間 #らいばーほーむ #コラボ


 日が変わって、今の僕ははつきおねぇたまのお部屋にいました。


「画面の向こうのみんなー! おはつきぃぃぃぃぃぃ!」


 その理由は、はつきおねぇたまと一緒に配信をするためです!


¥10,000

【うるせぇ!ww】

【初手でうるさくて草】

【すみません、買ったばかりのイヤホンが壊れたせいか、何も聞こえなくなったんですが。あれ? おかしいな、物音もしない……】

¥4,000

【↑鼓膜死んでて草】

¥9.500

【おはつきぃ! あと、普通にうるさいよww】


「はい! どうもどうも! 三期生の太陽神こと、猫夜はつきだぞ!」


【お前はいつから太陽神になったんだ】

【まあ、一番元気なのはそう】

【下手すりゃ、らいばーほーむで一番元気な存在かもな】


 配信が始まってすぐ、はつきおねぇたまはいつものように明るく元気に自己紹介をしていました。

 こういうところ、僕も見習わなきゃ、って思います!


「えー、いつもならここでさっさとゲーム配信に映るんだけど……今日はゲストがいるからね! というか、配信タイトルで丸わかりだけども! というわけで、あまり焦らしてもしょうがないので、みたまちゃん! かもーん!」

「こんたまぁ~~! 神薙みたまだよっ!」


【天空ひかり:こんたま!】

【こんたまぁ!】

【こんたまぁ!】

【雪ふゆり:こんたまぁ~!】

【深海いるか:こんたま】

【こんたまぁ!】


「というわけで、みたまちゃんだぞ! 今日は二人でのコラボ配信! 是非是非、楽しんでいってね!」

「楽しんでね~」


【いやぁ、どんな配信になるのか、楽しみであり、同時に怖くもあり……】

【ってか、何気にサシでのコラボ配信って初なんじゃない? この二人】

【というより、みたまちゃんって三期生相手だと、ロリコンとしかコラボしてなくない?】


「いやぁ、そうなんだぞ。実はみたまちゃんとは、三期生だけのコラボ配信ではコラボしたことはあるんだけど、二人きりっていうのは初めてなんだぞ!」

「本当は、約束とかしてたんだけど、その、僕の方が色々ありまして……」


【まあ、しゃーない】

【なんだかんだ、みたまちゃんは高校生だしなー】


「いや、はつきも大学生なんだけど?」


【はつきっちはほら、大学生だし】

【正直、高校よりも圧倒的に時間取りやすいし?】

【だから一緒にすんな】


「うわー、みんな辛辣ー!」


 はつきおねぇたまは、なんと言うか、仲のいいお友達みたいな距離感で視聴者さんたちとお話しするからなんだかいいよね。

 僕は……なんと言うか、見守られるような感じが強いので……。


「まあいいや! それじゃ、今日の配信でやることを発表しちゃうぞ! 今日やることは! ドゥルルルルル――」


【やっぱはつきっちがやるんかい!】

【そこは効果音とか使おうよ!】

【深海いるか:ん、さすがはつき。それでこそはつき】

【やっぱはつきっちと言ったらこれよな!】

【人力SEこそ、はつきっちの醍醐味よ】


「じゃん! はい、○ーさんのホームランダービーーー!!」


【バカやろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?】

【おい待てバカ!?】

【純粋っ娘代表のみたまちゃんに何やらそうとしてんだよ、バカ野郎!?】

【天空ひかり:はつきちゃん?(#^ω^)ピキピキ】

【雪ふゆり:はつきさぁん~?(#^ω^)ピキピキ】

【あぁっ! シスコンとロリコンの二人がちょっと切れてる!?】


「あ、あの、○ーさんのホームランダービーって……?」

「そうだねぇ……一言で言えば、忍耐力が鍛えられる、哲学と言っても過言ではないゲーム」

「どういうこと……?」


【哲学でもなんでもねぇやろ!?】

【これは酷いw】

【つーか、なんでそれを引っ提げて来た!?】


「え、なんでって……是非とも、みたまちゃんにもはつきが味わった苦しみを受けてほし――ゲフンゲフン! 共有してほしいなって!」

「今、苦しみって言ったよね……? そ、そんなに辛いゲーム、なの?」


 怖くなってきたんだけど!

 だって、いつも元気で明るいはつきおねぇたまの目が笑ってないもん! 笑顔なのに、笑ってないもん!?


【ひでぇ!】

【マジで何考えてんだはつきっち!?】

【クソ猫ォ!】


「というわけで! 早速プレイして行こう! はい、みたまちゃんはこの椅子に座ってー」

「え、あ、う、うん!」


 はつきおねぇたまに言われて、僕はパソコンが置かれているデスクの前にある椅子に座りました。

 画面には、世界的に有名な黄色い熊さんとオレンジと黒の島縞模様のトラさんが映っていました。

 え、えーっと……パソコンのゲーム?


「あの、これは?」

「はい! というわけで、みたまちゃんに説明します! 簡単に言えば、このゲームはホームランを打つだけのゲームです!」

「あ、そうなんだ?」

「各キャラクターごとにノルマがあって、そのノルマを達成すると次のキャラが解放されていくので、全キャラクターを制覇する! これがクリア目標となります!」


【おいこいつ全部言ってない!】

【説明しろぉ! そのゲームの恐ろしさを説明しろぉ!】


「ちなみにですが、このゲームは元々子供向けのサイトにあったミニゲームでしたが、ちょっと前にとあるシステムのサービスが終了しまして、これは復活版となります」

「へぇ~~、じゃあ、子供でもできるんだね!」


【違う! たしかに子供でもできるが、それは違う!】

【最初だけだ! それができるの!】

【むしろ大人でもクリアできねぇやつぅ!?】

【春風たつな:なんというか、とんでもないことをさせようとしているね……】

【宮剣刀:あのクソゲーをやるのか……! 俺もあれは地獄だった】

【たつな様はともかく、擬人化野郎がいるww】

【珍しいなおい!】

【宮剣刀:俺もこのゲームはプレイ済みだからな! 地獄は見たが! 後輩の雄姿を見に来た!】

【草】

【そう言う理由かよw】


「でも、子供向けなんだよね? 高校生がやって楽しいのかな?」

「うん、そこは大丈夫だぞ! 大人でも楽しく、そして、苦戦するから!」

「へぇ~……って、え、苦戦?」


 今、おおよそ子供向けゲームには似つかわしくない単語が聞こえた気がするんだけど。

 え、気のせい?


「というわけで、レッツプレイ!」

「あ、う、うん!」


 はつきおねぇたまに流されるままにそう言われて、僕はパソコンに向かいました。

 操作方法はマウスだけで完結するみたいだけど……。


「この緑色の部分にボールが来るように動かして、タイミングよく左クリック! これだけ!」

「あ、そうなんだ。えーっと……こうかな?」


 最初のステージはかなりゆっくりめなボールが飛んで来て、試しにとばかりにはつきおねぇたまに習ったようにボールに緑色の部分を合わせて打ってみる。


「あ、ホームラン」

「そうそう、上手いぞ! で、左上のノルマを達成すればクリア! それを下回ったら失敗だぞ!」

「うん、わかったよ!」


 色々とわかったので、このまま突き進んでみることに。

 とりあえず、最初と二番目、三番目、四番目、五番目は問題なくクリアできました。

 急加速してくるボールがあったけど、慣れたらそこまで難しくなかったし。


「これならクリアできるかな?」

「あ、そう思う? そう思っちゃう? いやー、はつきもそう思ってた時期があったぞ」

「あの、すっごく遠い目だけど……あ、次はこの梟さん?」

「そうだぞ! さぁ、地獄――ごほんっ! ここからが本当のホームランダービー!」

「え、今までは違うの!?」


【そこから先は地獄だ!】

【オ○カスゥ……!】

【宮剣刀:あいつのボールは今でも許してねぇからなァッ……!?】

【あの擬人化野郎がガチギレを!?】

【春風たつな:まあ、あれは酷かったからね……プライベートだったとはいえ、その場にいた一期生全員がブチギレ状態だったし】

【マジかよww】

【何があったんだよ、プライベートで】


「えーっと、この梟さんはどういうボールを……って、へ!?」


 次はどんなボールかなぁなんて、ちょっと楽しみにしていたら、横にジグザグと動くボールが飛んできました。

 え、なにこれ!?


「ちょっ、じ、ジグザグ!? どういうボール!? というかこれ、どうやって投げるの!?」

「わかる! わかるぞ! みたまちゃん! これが本作で一番のクソボールと名高い、オ○ルボールだぞ……!」

「クソボール!?」


【みたまちゃんの口からクソという言葉が出ることが嫌なんですが!?】

【天空ひかり:イヤァァァァァァ! みたまちゃんはそんなこと言わないのぉ~~~~~! みたまちゃんはっ、純粋でとても心優しい少女なんだからぁぁ!!!???】

【雪ふゆり:はつきさん、いい度胸ですねぇ~!?】


「いやこれ、はつきは悪くないと思うぞ!?」

「うぅっ! う、打てない! 打てないよぉ!?」


 何度も挑戦してみるけど、なかなかボールが打てない。

 横に動くから、緑色の部分に合わせるのも難しいし、熊さん自体も動きが遅いし……。

 当たっても、全然飛ばない!

 なにこれ!


「むっ、くっ、むぅ~~~~~っ!」


【ヤバイ、唸り声を上げるみたまちゃんが可愛い】

【ほっぺふくらんでそう】

【わかる。絶対可愛い】

【はつきっち、みたまちゃんどんな感じ?】


「すっごいほっぺが膨らんでるぞ。可愛いぞ」


【クソッ、超見てぇ!】

【一応頬が膨らむ差分があるけど、超見たい!】

【雪ふゆり:ロリがほっぺを膨らませるだけで可愛いと思うんですがぁ~!? あぁぁあっ! 私も見たいですよぉ~~~! 今から凸でもしましょうかぁ~?】

【↑やめろロリコン!?】


「いやー、さすがにふゆりさんはダメだぞ! だってふゆりさんは既に一度、みたまちゃんとタイマンコラボしてるじゃん! 今日ははつきの番! その次はいるかさんだぞ!」


【深海いるか:ん、よく言った! 次は私の番!】

【草】

【みたまちゃんって、何気に同期よりも一期と二期の先輩とのコラボが多かったもんなw】

【むしろ、今までロリコンとだけしかコラボってなかったのが驚きなんだよなぁ】

【同期との絡みを! 供給を!】


「んっ、んん~~~~~っ! あぁ~~~~! ダメ! クリアできなかったよぉっ!」

「まあ、最初はそんなもんだぞ! どんどんチャレンジ!」

「むぅ……うんっ! なんだか、ここまで来るとクリアしたくなってきたよっ!」

「そう! その意気だよ! みたまちゃん! もしやみたまちゃん、はつきと同じように、クソゲ――ごほんっ! 鬼畜ゲーに耐性があるのかもね!」


【みたまちゃんに不必要すぎる耐性で草】

【これは酷い】

【クソ猫が目を付けた、だと!?】

【やめろやめろ! 純粋なみたまちゃんをそっちに引き込むんじゃないよ!】


「あっ、打てるようになってきたよっ! あと何回か繰り返せば行けるかも!」

「おー! すごいね、みたまちゃん! その調子だぞ!」


 と、何度も何度もやっていく内に、ボールに慣れて来て、ジグザグボールを打てるようになった僕は、


「あ、クリアできたー!」


 なんとかクリアできました。


【おぉ! クリアした!】

【よし、これで最初の地獄が終わったな!】

【でも、案外あっさりクリアしたなー、みたまちゃん】

【天空ひかり:この後の地獄次第では、私ははつきちゃんを処すことを辞さない】

【雪ふゆり:その時は私も手伝いますねぇ~】

【おいww】


「じゃあ、次行こう!」

「うん!」


 というわけで、七番目のステージに到達した……んだけど。


「き、消える魔球!? え、すごいっ! どうやってやってるんだろ!?」


 現れたのは縞々柄のトラさんで、投げてくるボールは消える魔球でした。

 す、すごい、本当に消えてる!


【やっぱそこが気になるのかwww】

【純粋! 凄まじく純粋!】

【だがそこがいい! むしろ、それがいい!】

【宮剣刀:あれを見て、キレるんじゃなく、どうやって投げているかについてに目が行く辺り、さすがだぜ、みたまちゃん!】


「みたまちゃん、ツッコむところはそこじゃないと思うぞ?」

「ふぇ? でも、気にならない? これ」

「確かに気になるけど!」

「うーん、さっきのジグザグボールなら頑張ればできそうだけど……」

「できるの!?」


【マジかよww】

【いやさすがにあれは物理法則無視してるし……いくらみたまちゃんでも……】

【天空ひかり:いや、みたまちゃんならできる! 確実に!】

【マジかよww】

【雪ふゆり:みたまちゃんならできる、私もそう確信していますよぉ~】

【だからなんで!? え、みたまちゃんってリアルでもみたまちゃんしてるの!?】

【みたまちゃんは動詞だった……?】

【まあ、あながち間違いじゃない】


「あれ? でもこのボール、さっきのジグザグボールに比べたら全然打ちやすい?」

「まあ、そこは慣れるとそんなにだからねー。正直、テ○ガカスよりも、オ○カスの方がヤバイ。はつきは発狂したぞ」

「発狂!?」

「うん、発狂。いやー、あれはすごかったぞ……」


 そう話すはつきおねぇたまの表情には、達成感と強い恨みという、絶対に一緒にならないようなものが混ざっていました。

 何があったの……?


「あ、クリアできた」

「え、マジで!? 初見で!?」

「うん。そんなに難しくない、かな?」

「……は、はつきの苦労は一体……!?」


【あれを初見とかマジかww】

【みたまちゃんも結構おかしくない? 性能】

【基礎スペックが化け物ってことか……】

【まあ、TS病になった人って、身体能力が上がるっぽいし、もしかすると動体視力とか反射神経なんかも上がってるのかも】

【それだ】

【なるほど】


「ふ、ふふ……まあいいぞ。次がラスボス……そして、人類悪とも言われた、最強最悪のラスボス……!」

「酷い言われようじゃないかな!?」


【まあ、間違いじゃない】

【というか残当】

【当たり前だよなぁ?】

【あぁっ! ろ、ロ○カス! ロ○カスがぁぁぁぁ!】

【し、しっかりしろ!】

【宮剣刀:ぐふっ……や、奴との戦いの古傷が……!】

【どんだけヤバかったんだよww】

【いいか? 奴はとんでもないんだ……やればわかる……】


「えーっと、あれ? この子がラスボスなの? でも、そんな風には見えな――……え!?」


 とてもはつきおねぇたまが言ったような風には見えなかった僕だけど、一球目のボールを見て、目を疑いました。

 今のって、梟さんが投げてた、ジグザグボール、だよね!?

 え、どういうこと!?


「なんかジグザグボールが来たよ!? しかも、あの梟さんより早かったよ!? え、もしかして、あのボールをメインで使うの?」

「ふふふ、まあ、やればわかるぞ!」


【うわぁ、はつきっちがにっこにこだぁ】

【絶対これ、ほくそ笑んでるよ】

【みたまちゃんの反応が新鮮でいいなぁ……既プレイ勢としてはかなり】

【わかる。初見マジビビるよね。しかもこれ、上位互換だし】


「で、でも、来るボールはわかったし……次は……って、あれ!? 今度は急加速ボール!?」


 ジグザグボールが来ると思っていたら、今度は急加速するボールが飛んできました。

 なんで!? え、本当になんで!?


「ば、バグ……?」


【バグwww】

【バグを疑うのかww】

【察しのいい人はここで気付くんだけどなぁ……w】

【まあ、ほら、みたまちゃんって多分こういう暗黒面のゲームとか絶対やらないと思うし?】

【暗黒面は草】

【じゃあはつきっちは、暗黒面に叩き落された、卿ということか……】

【クソ猫卿?】

【クソだせぇw】


「あれ!? 今度は消える魔球!? 次はストレート!? え!? も、もしかして……」


【お、気付いたか?】

【いやさすがにこれくらいすれば気付くやろ】


「もしかして、設計ミス!?」


【そっちじゃねぇ!ww】

【いや間違いじゃないかもしれないけども!】

【絶対キッズ向けじゃねぇだろって難易度してるけども!】

【やべぇ、みたまちゃんの発想がちょっとずれてておもろいw】

【なんかこれ、みたまちゃんならどんなクソゲーをやらせても、疑問に思いつつ最後までクリアしそうだな……】

【わかる】

【じゃあ、水族館○ロジェクト、行っとく?】

【↑バカ野郎!? 電子拷問兵器を出すな!?】

【あれでPTSD発症寸前まで追い込まれた動画配信者がいるらしいっすね】

【あれは、嫌な事件だったね……】

【むしろクリアしたことがすげぇだろ、アレ】

【初手鰯100匹はゴミなんだよなぁ……】


「みたまちゃん、設計ミスじゃないぞ」

「え、そうなの!?」

「うん。これはね……今まで戦ってきたキャラクターたちの投球をコピーした挙句、それらの速度を上げたという、完全上位互換のクソラスボスなんだぞ」

「すごくない!? え、じゃあ、才能がすごかったんだね!」


【www】

【草ァ!】

【その感想が出るのかよww】

【キレるんじゃなくて、尊敬する方面で感想が行くのがすごいw】


「でも、全然クリアできる気がしませんっ!」


 すごいなぁとは思うけど、一向にクリアできる気がしない。

 だって、どんなボールが来るかはランダムだし、どうすればいいのかもわからないし……。


「だよね! はつきも、それはマジでクリアするのに苦労したぞ!」

「あぅ!? 二連続ジグザグボールはずるいよぉ!? って、あぁっ! 今度は消える魔球! んん~~~~っ! 急加速ぅぅ!」


【草】

【やばい、面白い】

【おかしい、散々このゲームは擦られ続けて来たのに、みたまちゃんの反応が可愛くて普通に面白いw】

【これぞゲーム実況】

【草】


「あうぅ~~……十本しか打てなかったよぉ……」

「みたまちゃん、十本でも打てれば割と御の字だぞ? 五分の一だし」

「そ、そうなの?」

「うん。というか、初手でこれなら速さとかに慣れさえすればいけるって!」

「……うん、頑張ってみる」

「うんうん! というか、ロ○カスに関しては、オ○ルボールが来ないことを祈りつつ、同時にそれ以外のボールを完璧に打ち返すことさえできればクリアは可能!」

「なるほど! ……ということは、半分くらい、運が絡むって言う事?」

「イグザクトリー!」

「えぇ……」


 運、運かぁ……僕、お世辞にも運がいいとは言えないし……クリアできる気がしないっ……!


【まあ、ロ○カスは運ゲー】

【むしろ、運なしで勝利するのってすごくない?】

【あれ、五十本全部打ち返した奴とかっているのか?】

【探せばいるんじゃね?】

【だとしても、オ○ルボールがゴミだけど】

【消える魔球も普通にクソだけどな】

【比較的マシなのは、急加速ボールだろうなー。あれは軌道さえ読めばこっちのもんだし】


 というわけで、はつきおねぇたまのアドバイスを受けつつ、僕も色々やってみたんだけど……。


「んむぅ~~~~~~!? またジグザグボールぅぅぅぅ」

「あぁっ! 今度は消える魔球だよぉ!?」

「ふあぁぁぁ!? マウス操作がずれたぁ!?」

「うぅぅ~~~~~っっっ!」


 全然クリアできる気がしませんでした。

 一応、あと数球って言うところまでは行ったんだけど……連続ジグザグボールであえなく失敗。

 しかも、あとちょっとというタイミングで来るのがジグザグボール。

 正直……ちょっと、イライラしてきましたっ。


「みたまちゃん、これがはつきが味わった地獄だぞ……」

「……うん、これはダメです。イラっとします。殺意が湧きますっ……!」


【www】

【みたまちゃんが殺意という言葉を!?】

【天空ひかり:み、みたまちゃんっ! そんな乱暴な言葉を使っちゃいけません!? なので、あとではつきちゃんは私の所まで出頭するように】

【矛先がはつきっちに向かってて草】

【まあ、原因だし……】


「んぁ~~~~っ! またジグザグボールぅ~~~~!」

「わかる! わかるよ! オ○ルボールとかいう、明らかに悪意の塊、いや悪意そのものみたいなボール、イライラするよね! はつきもそうだったぞ!」

「ぐむむぅ~~っ! い、イライラする……イライラするよぉっ……!」


【やべぇ、今まで見たことないレベルでみたまちゃんの語気が強いw】

【どんなに穏やかで心優しい純粋っ娘でも、ロビカスはダメなのかッ!】


「あぁぁっ! また!? また最初から!? んんぅぁぁぁぁぁぁぁ!」

「みたまちゃんがキレてる!? 叫んでるぞ! さすが、人類悪、ロ○カス! はつきもこいつには殺意しか湧かないぞ!」

「はぁっ、はぁっ……! む、ムカつきますぅ……!」


【天空ひかり:みたまちゃん!? そんなこと言っちゃだめですよ!?】

【雪ふゆり:みたまちゃんは心穏やかで、荒い口調なんて使わないんですよぉ~~~っ! 解釈違い……いえ、よくよく考えれば、不良っぽいみたまちゃんもありよりのありなのではぁ~!?】

【おいww】

【無敵かこいつ?】

【さすがロリコンだぁ……】

【宮剣刀:あのみたまちゃんが、こうなるとはなぁ……やっぱ、ストレス耐性が高くないとできねぇな! これ!】

【春風たつな:まあ、明らかにこれを子供向けとしてリリースしたであろう、邪心しかない大人がいたことが一番酷いと思うけどね】

【それはそうだw】


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 はい、みたまによるロビカス攻略配信でございます。

 今回でも十分あれですが、次回、みたまが壊れます!

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