#89 わたもちママ、孤独の戦い(笑)+おまけ【補完用】Q&A
本編が短すぎるので、おまけ付き!
===============================================
それから交代でお風呂に入ったんだけど、僕と小夜お姉ちゃんは緊張しているのか、ベッドに座ったまま視線をあっちこっちに彷徨わせていました。
みまちゃんは僕のお膝に頭を預けて眠っちゃってるけど。
「え、えーっと……その……そろそろ、寝よっか……?」
「だ、だね。うちも、眠くなってきちゃったし……そ、それで、どう寝る?」
「う、うーん……みまちゃんは……真ん中の方がいい、かな?」
「むしろ、そうじゃない泣きそうな気がするんですが」
「たしかに」
小夜お姉ちゃんの言う通り、みまちゃんは僕もそうだけど、小夜お姉ちゃんのこともかなり好きみたいだし、一緒に寝るのならみまちゃんを真ん中に寝かせて、その左右を僕と小夜お姉ちゃんで挟んだ方がいいかも。
「それじゃあ、えっと、小夜お姉ちゃんは壁際でいいよ!」
「いいの? じゃあありがたく!」
「僕は反対側に寝るね」
「はいはい! んじゃあ、もう寝る? うち、今日は色々と疲れちゃったし」
「あ、うん。僕も寝る時間だから、寝よっか」
「OK!」
そろそろいい時間でもあるし、小夜お姉ちゃんはみまちゃんと僕関連で知ったことが多いので、疲れちゃったみたい。
というわけで、僕たちは今日は寝ることに。
先に小夜お姉ちゃんがベッドの奥に寝転んで、その横にみまちゃんを寝かせる。
「電気、消すね?」
「了解!」
一言断ってから、僕はお部屋の電気を消しました。
暗いけど、月明かりで何とか見えるので、そこからベッドの方に移動。
「入るね?」
「はいはい」
もぞもぞ、とお布団の中に入ると、ちょっとだけ狭かった。
まあ、三人で寝てるからね……。
幸いなのは、このベッドには柵がある事かな。
「ん、んぅ……すぅ……すぅ……えへぇ……」
僕がお布団に入ると、みまちゃんは嬉しそうな表情を浮かべました。
どんな夢を見てるのかな?
「……ヤバイ、うち、明日の朝まで生きてんですかね……?」
「小夜お姉ちゃん?」
「あっ、なんでもねぇですよ! さ、寝よ寝よ!」
「うん。おやすみなさい」
「おやすみ!」
そう言ってから目を閉じると、すぐに睡魔が襲って来て、すぐに意識が落ちました。
◇
(……ね、寝れないッ!)
カッ! と目をかっぴらいて、うちは心の中でそう叫んだ。
全く寝れる気配がねぇです! まったくねぇです!
というか、推しと一緒に寝てるってどういう状況これ!? ファンのみんなが知ったらうち殺されるよ!? 絶対に死ぬよ!? 『Go To Hell』ですよ!?
いや、まあ、電気を消して、椎菜ちゃんが寝た所まではいい。いいんですよ?
だけど、だけどさぁ……
「すぅ……すぅ……みまちゃん……」
「おかー、さん……んん……くぅ……すぅ……」
これはずるくない!?
すっごいよ!? 椎菜ちゃんとみまちゃんが抱き合って寝てんですよ!? 寝言でお互いのことを言い合ってんですよ!? 間近で仲睦まじい母娘の姿を見せられたら、うち、死ぬよ!? どうしろと!?
(ね、寝れないっ……け、けど、奥だからで、出られないっ……!)
くそぅっ! ここで奥で寝た弊害が!
布団から出ようと思うと、みまちゃんと椎菜ちゃんを跨いでいくことになる……そうなれば、踏んでしまう可能性大っ!
なにより、うちも合法ロリと言われるタイプの身長……すなわち! 脚が短くて跨げないっ!
故に、うちはきっと踏んでしまう……!
というか、なんでうちは推しの家にお邪魔した挙句、推しと一緒に寝てんですかね!? うちの人生、どこでどう狂った!?
いや、いい方向に狂ってんですけどね!
「う、くっ……」
しかし、眠れないのは辛いっ……!
というか、明日は普通に仕事するつもりだったんですがね……。
あと5……いや、3割くらい? それくらいの量だけど、あとちょっとで全てが片付く……!
クリスマスのイベントまでに、なんとしてでも終わらせなければっ!
……なんだけど、今日のこの状況で寝るとか、無理!?
うち、そこまで強くねぇですよ!? そもそも、みまちゃんの可愛い行動を見てるだけで、うちは鼻血出すし、吐血もする! 正直三途の川も泳いだ! なのに一緒に寝るぅ!? うちを殺す気ですかうちの推し兼娘はぁ!? あ、いえ、無自覚殺戮兵器でしたね! すみませんでしたぁ!
……うん、深夜テンション! 深夜テンションってやつになってんですよ!
「えへへぇ……も~、たべられにゃいよ~……」
「んぅ~……おかーさん……もっと……」
「ぐふぁっ! く、くそぅ……は、鼻血と吐血を耐えるのが、こんなにもつ、辛いことだったなんてっ……!」
いつもは、『あ、鼻血と吐血出る。ごぶふっ! ……ふぅ、すっきり!』みたいな感じなのに、今日は堂々と噴出することができねぇですっ……!
おかげで、体内に留めるという労力が発生……おかげで、血が溜まってんですよ!
うぅっ、キッツイ! きっちぃですよ!
「ん、ん~……おばーちゃん……」
(ほおわぁ!?)
今、直接叫ばなかったうちを褒めてほしい。
何が起こったかと言えば……突如として寝返りによってうちにくっついて来たみまちゃんが突然抱き着いて来たんですよ!
はわわわ~~~!?
ち、ちっちゃい! 可愛い! 温かい! 可愛いっっ!
ま、まずい、本当にこのままでは、うちの穴という穴から血を噴き出してしまうっ……!
な、なんとか、何とかしてうちの意識を落とし、どうにかせねばぁっ!
だけど、どうやって意識を落とせば……?
寝ようと思っても、この状況では寝ることなど不可能っ!
ならば、ならばぁっ……やることは一つっ!
(さよなら現世っ! 運が良ければまた会おうっ!)
うちは自分の首に手をかけると、セルフ窒息で自分の意識を締め落としました。
◇
「――ハッ! なんとか三途の川から帰還っ!」
翌朝、なんとかうちは意識を取り戻すことに成功。
またしても、三途の川を泳いで帰って来ることになったけどね!
まあ、なんとか生還できたから結果オーライということで!
って、あれ? なんか、妙に重いような……って!
「!!??」
「すぅ……くぅ……」
「すぅー……すぅー……」
うちは目を覚ました瞬間に絶句しました。
だってそこには……うちの上で眠るみまちゃんと、うちに抱き着くようにして眠る椎菜ちゃんがいたから。
……あ、うん。なるほどなるほど……。
「んぶぐっ!」
うちは必死に血を吐きださまいと、体内で爆発させることを選択し……結果、二度目の窒息を経験したことで、再び三途の川へごあんな~い、となりました。
うちの娘と孫、可愛すぎぃ!
===============================================
Q.TS病って神様が原因で発生したん?
A.神様が原因ではなく、この世界と対になっている異世界で問題が起こり、その余波がこちらの世界で『TS病』という形で出現しました。美月が初登場した閑話にて、美月が「この辺りは私の管轄外~~(以下省略)」と言っていたのはこのためです。あと、前回、天照大御神が異界間結界とか言ってましたが、あれはこっちの世界と異世界が影響を受け合わないようにするための物で、結界がないととんでもないことになります。宇迦之御魂大神が、くっつく、と言っていたのは、世界がくっついちゃうよ! ってことです。まあ、この辺りは別作品のネタバレになっちゃうんで、これ以上は無しで! 尚、あまりにも大きな出来事が起こると、TS病のように何らかの形で影響が出ます。
Q.結局TS病って何?
A.異世界で起こった大事件で発生した膨大な量の魔力とか、それ以外の力とか、まあ、いろんなもんがこっちの世界に流れてきてしまって発生した物です。ぶっちゃけると、TS病の本質って『身体能力が向上する』がメインで、実は『性別が変わる』という効果はおまけというか、副次的効果だったんですね。ですが、こちらの世界ではファンタジーなんて空想上の物だと思われていたし、どう見ても、身体能力以上に性別が変わる事のほうが大事じゃね? ってなったため、『TS病』と名付けられました。尚、これはこちらの世界だからこれだけで済んでいますが、異世界では特殊な能力(普通に兵器レベル)に目覚める、というとんでもない物となっていますが、こっちにはんなもんないので、身体能力が上がるだけで済んでます。一歩間違えていた場合は、どっかの爺ロリの世界みたいになってました。
Q.この世界における異世界って何?
A.この辺は別作品で語ってはいますが、こっちじゃ多分一生語られないと思うので簡潔に。この作品に限らず、私の書く作品は基本、地球と異世界が対になるようになっています。二つ揃って初めてバランスが取れます。このバランスが崩れるとまあ、えらいことになりますね。これも別作品のメインとなる部分なので割愛。ようは、世界が存続するために、異世界が無いといけないし、異世界がないとこっちの世界も存続できませんよ、という持ちつ持たれつな関係となっております。
Q.海外の神様もらいばーほーむ、特に椎菜に加護を与えそうじゃね?
A.現状はそこまで見ている神は少ないのですが、ちらほらと見ている奴らがいます。まあ、さすがに自重してますけどね。尚、オリュンポス系はちょっと……ゼウスさんがね、ヘラとかに全力でぶん殴られてます。というか、椎菜が原因で全部の神話大系を巻き込んだラグナロクが発生してもおかしくないというか……ちょっと、椎菜はおかしいので。ある意味、神様受けします。
Q.柊は四期生になるの?
A.こっちもまあ、多分あんまり裏側を書かなさそうだなー、と思うので簡潔に。どっかの常識人が魔王に電話した結果、普通に柊の存在が伝えられました。というか、椎菜の応募資料として送った実況動画に柊がいたので、実はあの時点で知られていたし、シスコンが元々言っていました。これは酷い。あと、完全なみたま耐性を得ているということも伝わってしまったこと、全力で勧誘しますと言ってしまったこと、あとはシスコンとみたまの知り合いで、みたまに至っては幼馴染の親友で、絶対に恋愛関係に発展しないということも知ってしまったため、魔王は今にっこり笑顔でイラストレーターを探し中。着々と包囲網が敷かれております。
Q.柊ってライバーをやる気はあるの?
A.あいつは椎菜の楽しそうな配信を見て、見守っておりますが、そもそもあいつは椎菜を守護る人ですからね。椎菜が身バレするのが怖くて、やろうかどうか迷ってます。というか、誘われたらやるんじゃないですかね、あいつ。あと、皐月は本当に好みドストライクだったそうです。皐月の方も、地味に柊は好みなのですが、無自覚且つ、高校生相手に恋愛はちょっと……と思っているので、どうなりますかね。
以上!
===============================================
はい、かなりの暴露話でした!
いやもう、本編が短すぎた結果の応急措置ですが、許してね☆
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます