番外編#1-3 TS娘二人。帰りたくなくなる

「え、マジで!? 椎菜はVTuberなのか!?」

「わ、わぁ、本当にいるんだ……! というか、この世界にもVTuberってあるんだね」

「まあ、それは確かにそうじゃな……いや、そもそもじゃ、依桜よ。儂らがこうして話が通じとる時点で日本じゃろ、ここ」

「あ、たしかに。じゃあ、異世界というより、平行世界が近いのかな?」

「じゃろうなぁ……」

「え、えっと……?」


 二人がたしかにと頷きながら話し合うのを見て、椎菜はこてんと首を傾げる。


「何はともあれ、VTuberのう……となると、あれか。おぬしは企業勢なのか? それとも、個人勢なのか?」

「あ、うん、企業勢だよっ!」

「へぇ~~! すごいね! じゃあ、選考通ったんだ!」

「大抵、どこの企業でも倍率が高いと聞くが……なるほどのぅ。すごいではないか」


 二人は楽しそうに笑いながらすごいと椎菜を褒める。

 だがしかし、椎菜はちょっと苦笑い気味だ。

 まあ、それもそうだろう。


「あ、あはは……実は、僕から応募したわけじゃなくて、なんと言いますか……実は僕、お姉ちゃんがいるんだけど」

「へぇ~、じゃあ妹……あ、弟なんだね」

「ほほう。姉妹か」

「僕、この体になった最初の頃は引き篭もっちゃいまして……」

「まあ、女の子になっちゃったらそうなるよね……」

「ふむぅ、儂はそんなことはなかったのう。体が小さいのならば、寝る時楽じゃね!? ってな感じじゃったから」

「すごいね、まひろ君」

「そう思えるのはすごいなぁ……」

「はは、照れるわい」


 まあ、椎菜と依桜の両名と比べると、まひろは普通にアレなので……。

 基本的にはめんどくさがりで睡眠大好き野郎だったので、最初の頃は割と睡眠基準だったのだ。


「あ、それでそのお姉さんがどうしたの?」

「んっと、ある時、好きなVTuberさんの配信を見て現実逃避してたの。そしたら、その途中でVTuberをやってみたいなぁ、でも難しそう……なんて思ってたら、ましゅまろでやりたい人がいたらどうするの? みたいなものが来てね。それの答えが、とりあえずやってみる、だったの」

「ふむ、つまり、それを聞いて決心がついたと?」

「決心……っていうほど大袈裟な物じゃないけど、チャレンジしてみようかなぁ……なんて思ってお姉ちゃんに相談しようと思って電話したら……そのVTuberさん、お姉ちゃんだったの……」

「「あ、あー……」」


 その瞬間、二人は何とも言えない表情を浮かべたァ!


 たしかにこう、自分の兄弟や姉妹がVTuberをしてたとか突然知らされたら、なんとも言えない気持ちになりそうだなぁ! と。


 尚、依桜に関しては普通にアイドルとして活動したことがあるので、お前人のこと言えんぞ状態である。

 なんだったら、まひろの方もしれっとモデル業をしたことがあるので、お前も人のことが言えん。


「それで、まあ、その……色々あってさすがに配信中だったから一度電話を切って、終わった後に改めてお話して……そしたら、興味があるっていうことを言ったら、すぐに応募しちゃって……それでその翌日に面接に行って合格して、あれよあれよという間にすぐに配信が始まって……それで、今に至る感じで……」

「ボクも巻き込まれ体質だなぁ、なんて思ってはいるけど……椎菜君の方がある意味すごいね……」

「じゃなぁ。というか、姉が強いのう。儂の身内とどっこいどっこいじゃな……」

「あ、あははは……」

「して、おぬしは今どれくらいの登録者数がおるんじゃ? というか、どれくらいしとるん?」

「えっと、始めたのは……大体二ヵ月前で、最近色々あってその……107万人くらい、です……」

「「100万!?」」


 二人の予想ではよくて十万ちょっと、最低でも数万人規模とか思っていたら、想像を遥かに超える人数に、二人は素っ頓狂な声を上げる。


「う、うん。なぜかその、爆発しまして……」

「うわぁ……すごいね……たまに一気に登録者数が一気に増える人っているけど、椎菜君はそうだったんだね」

「そうみたい……」


 あはは、と苦笑いを浮かべる椎菜。

 今でも何かの間違いなんじゃ? と思っており、どこか現実感がないらしい。


「あ、お話は変わるけど、二人はその、元の世界に戻る方法とかわかるの?」

「いや、わからんな。というか、何故この世界に来たのかもわからんしな!」

「ボクは……うーん、こういう時はどうすればいいのか……前に一度平行世界に行った時は、異世界へ転移する装置を作った人がそこにもいたから何とかなったけど……」

「い、依桜さん、平行世界にも行ったことがあるの……?」

「巻き込まれるような形でね……他にも何らかの形で異世界に行った時は、必ず帰る方法があったんだけど、今回はちょっと未知数すぎて……」

「うぅむ、転移経験者の依桜がそう言うのであれば、儂としても皆目見当もつかん」

「となると……二人って寝泊まりする場所、ないよね?」

「そうだね。とは言っても、ボクはどこでも寝泊まりできるけど」

「儂は無理じゃな。最低限の布団が欲しい。というか、依桜よ。おぬし、野宿でもするのか?」


 二人はそれぞれの状態を話す。

 依桜は問題ないようだが、まひろは普通に無理そうだ。

 というか、野宿する気なのか? とまひろは依桜に尋ねていた。


「あ、えーっと、まあ、ちょっと魔法と言いますか、そう言うのがあってね。まあでも、あまり使わないに越したことはないかなぁ……」

「じゃろうな。聞いた話では、この世界は超常的な力は基本的には無いらしいしのう。椎菜が例外と言ったところかの?」

「そう、だね。僕は神様にこの姿になれる物を貰って、霊術とかが使えるようにはなってるけど、他にはないかなぁ」

「なるほどのう……って、霊術?」

「あ、そう言えば言ってなかったね。この体だと、霊術っていう力が使えてね? んと、基本的には依桜さんと同じで、魔法みたいなものが使えたりするの」

「おおう、割とファンタジーじゃな……というか、儂だけか、魔法が使えんの」


 と、自分だけが仲間はずれみたいじゃな、とちょっとだけ肩を落とすまひろ。

 親近感を強く感じていても、やはりその辺りは違うようだと。


「いや、まひろは時間操作とかあるよね? ボクはそんなことできないし、ある意味ボクたちよりすごいと思うよ?」

「うんうん。僕もできることはかなり限られてるし……」

「……それもそうか」

「あっと……それで、二人とも、今日泊まる場所がないなら、僕のお家に泊まる? お布団もあるし、ご飯もご馳走するよっ!」

「いいの? さすがに迷惑じゃないかな?」

「うむぅ、申し出はありがたいのじゃが……あれじゃろ? 姉がおるとか」

「大丈夫! お姉ちゃんはいい人だから、事情を説明すれば納得してくれると思う!」


 家族の心配をする二人に、椎菜はにっこりと微笑みながらそう答える。


「事情て……いや、儂らは平行世界から来とるわけで、納得するかのう……」

「そうだね……」

「あ、ううん、大丈夫。お姉ちゃん、僕のことなら必ず信用するので!」

「おおう、もしやシスコン……?」

「ふぇ? あ、うん。お姉ちゃん、配信でもシスコンってよく言われてるよ?」

「……なんでだろう、すっごくその、お姉さんのことが他人事とは思えない……」

「ぬ? 依桜には妹がおるのか?」

「すっごく可愛い妹が六人います」

「「六人!?」」


 まさかの大家族に、二人はびっくりする。

 というか、全体的にびっくりすることばかりである。

 大体の中心は依桜だが……。


「ちょっと、異世界で色々あって。みんな家族がいなかったのと、一人はついてきちゃって、五人はどこかに売るために捕まっているところを助けたら懐かれちゃって……それで色々あって連れて帰って一緒に暮らしてるんだぁ。みんなすっごく可愛いの。ボクのあとをちょこちょこついてきたり、一緒に寝る時はみんなくっついてきて、それが可愛くてね! ボクが作った料理を食べて嬉しそうにしてくれる姿とか、学校であったことを嬉しそうに話してくれる時の姿とか、一緒にお風呂に入ってる時に洗ってほしいっておねだりする時とか! ほかにも――」

「ストップストップじゃ! 依桜よ、その、なんじゃ、妹のことが大好きなのは伝わったが、あれじゃ。話が進まなくなるからストップじゃ」

「あっ! ご、ごめんね、ボクの妹たちのことを話してたらつい、大好きな気持ちが……」


 ごめんごめん、と苦笑いを浮かべながらそう話す依桜を見て、椎菜は思った。


(お姉ちゃんみたいだなぁ……)


 と。


 もしかすると、相性はいいのかもしれない、なんて思いながら。


「とりあえず、えと、大丈夫だと思うから泊まって行って!」

「そういうことなら、お言葉に甘えさせてもらいます!」

「儂もじゃ。布団で寝られるのは助かる。……あと、我が身の安全が確約されておるしな……」

「まひろ君、なんでそんなに遠い目なの……?」

「元の世界で何かあったの?」

「…………まあ、なんじゃ。女の体で色々と経験した結果、な……口で言うのもはばかられるくらいのことを、な……」

「「???」」


 まひろの言葉がいまいち理解できず、二人は疑問符を浮かべながらこてんと首を傾げた。

 それを見たまひろは、


(……あ、こやつらあれじゃ。性知識がないタイプじゃな……なんとなく、雰囲気がそれじゃし……というか、あれか。依桜は伊夜に似とるのか。いやこれ、似てるというか……本人レベルじゃな……となると、依桜はあやつの平行世界の依桜なのやもしれぬなぁ……で、伊夜と同じ雰囲気を感じることから、間違いあるまい。この二人……絶滅危惧種のピュアじゃ!)


 とか考えていた。


 ……もっとも、まひろのようなアホみたいに来いあれこれの経験(意味深)は、どんなにそう言うことに興味のある発症者たちでも『この短期間でそんな経験しないだろ!』とツッコミを入れるレベルのことだったりするが……。


 尚、まひろの世界では発症者の存在は有名であり、尚且つ発症した者たちは割とすぐにそう言う方面に走る奴が地味に多く、睡眠が取れればどうでもいい、とか言ったのはまひろくらいである。


「でも、一応はお姉ちゃんに連絡してみるね。さすがに帰って来たら知らない人が! ってなったらちょっと説明が大変になっちゃうと思うから」

「うん、それは当然だね」

「まあ、椎菜の口ぶりから、事前情報がなくとも問題はなさそうじゃがな」

「あ、あはは、まひろ君の言う通りなんだけどね。一応は。じゃあ、ちょっと電話してみるね」

「うん」

「うむ。その間は静かにしとるよ」


 椎菜は二人に一言告げてから大好きな姉に電話をかける。

 電話をかけてワンコールで愛菜が通話に出る。


「あ、もしもしお姉ちゃん?」

「「通話出るの早っ!?」」

『もしもーし椎菜ちゃーん! どしたのどしたの? こんな時間に電話をかけて来て? いつもなら……神社の掃除が終わって買い物を済ませて家でのんびりしてる頃じゃないかな?』

「あ、うん、いつもだったらそのつもりだったんだけど……ね? その、いきなり突拍子のないことを言うんだけど……」

『うんうん、何かな?』

「実はその、異世界……えーっと平行世界? から来た人が二人いて、帰れるまでお家で過ごしてもらいたいんだけど、いいかな?」

『もちろんいいよ! 椎菜ちゃんの頼みをお姉ちゃんが断るわけないしね!』

「ふぇ? あの、信じてくれるの?」

『まあほら、椎菜ちゃん、例の組み紐を貰ってるし? 今更じゃない?』

「あはは、そうだね。ともあれ、ありがとう、お姉ちゃん」

『いいのいいの!』


 椎菜が愛菜に礼を言うと、愛菜は嬉しそうに話し……そこではたと、椎菜は何かに気付く。


「あれ? お姉ちゃんもしかして今職場じゃなくて、お外?」

『あ、気付いた? いやー、実はちょっと面白い人たちに会っちゃってね! それで事情を聞いたら、なんでもいなくなった人を探してここに来たーって言ってて』

「いなくなった人を探しに来たの?」


 と、電話口で愛菜に言われた言葉を椎菜が口にすると、それを聞いた依桜とまひろの両名は苦い顔を浮かべる。


「……あれ、なんだろう、すごく嫌な予感がしてきた」

「……依桜もか。奇遇じゃな、儂もじゃ」


 二人はどうやら何やら嫌な予感がしているようだが……。


『え? スピーカーにしてほしい? うん、いいよいいよー。椎菜ちゃん、ちょっとスピーカーモードにしてくれる?』

「スピーカー? うん、わかったよ!」


 何やら一緒にいる者たちにスピーカーにしてほしいと言われたらしく、愛菜は椎菜にもスピーカーモードにしてほしいと頼むと、椎菜はスマホをテーブルの真ん中に置いてスピーカーモードにする。


 すると……。


『お、これで聴こえるか? おい、愛弟子、お前そこにいるのか?』

『まひろちゃん、そこにいますか?』


 と、二人の女性の声が聞こえて来た。


「え、し、しし……師匠!?」

「なにぃ!? な、ななっ、何故おぬしがそこにおるのじゃ瑞姫!?」


 その声が聞こえてきた瞬間、依桜とまひろの表情が固まり、電話向こうの二人に恐怖心に似た何かを滲ませながら叫ぶ。


『やっぱか。ったく……お前、なーんでまた変なことに巻き込まれてんだよ』

『まひろちゃんも、突然いなくなって何をしているのですか。今回はお嫁さんセンサーとおロリ様センサーを持ったわたしだからこそ、こうしてこの世界に辿り着けましたが」

「し、師匠! 今回は本当によくわからないんですよぉっ!」

「なんじゃそのセンサー!? やっぱおぬし実は発症者なんじゃろ!? そうなんじゃろ!?」

『愛するお嫁さんのことと、おロリ様のことであれば何でもわかると言うものです』

『まったく……まあいい。とりあえず、あたしも帰還方法は知らないしな。見つかるまでは適当に帰る方法を探しとく』

「ありがとうございます、師匠」

『あ、わたしはまひろちゃんと一緒――』

「やめて!? おぬしがおったら絶対碌なことにならんからぁ!? あ、え、えーっと……椎菜の姉殿よ!」


 瑞姫と呼ばれた少女がまひろと一緒にいたいと言い切るよりも早く、まひろが言葉を遮って愛菜に声をかける。


『はいはい、えーっと、たしかまひろちゃんだね。何かな?』

「頼むっ! 瑞姫は別の所にしてくれぇ! こっちの世界にいる間だけでもいいから、出来れば離れて暮らさせてくれぇ!」


 それはもう切実な叫びと共に、まひろは愛菜にそう頼み込んでいた。

 そんな姿を見た二人は、一体何が……と電話向こうにいる相手がどんな人物なのか気になった。


『だって、瑞姫ちゃん。どう?』

『そうですねぇ……あ、帰ったら例の部屋、で手を打ちましょう!』

「ぬぐぅっ……!」


((例の部屋って何だろう……?))


「ぐっ、し、仕方あるまいっ……そ、それで手を打とうではないかっ! 儂はっ、同じような境遇の二人とちょっと過ごしたいんじゃっ……!」

『では、交渉成立ですね! あ、美穂さんたちも心配していると思うので、覚悟してくださいね!』

「ちょぉっ!? おぬしだけじゃないの!?」

『それはそうでしょう。お嫁さんであるまひろちゃんを心配しない旦那さんはいませんから!』

「ちくしょーめっ!」


((お嫁さん!?))


 まさかの新情報、まひろ、既婚者だった。

 二人は目をかっぴらいて驚いている!


『というわけですので、愛菜さん。どこかよい下宿先はありませんか?』

『そうだねぇ……んー、なんとなく千鶴ちゃんとか相性良さそうだね。連絡してみるよ』

『ありがとうございます』

『あ、ミオさんは何かあります?』

『そうだな……あ、愛弟子』

「は、はいっ!」

『お前……帰ったらつまみフルコースと、あとはそうだな……あたし相手の組手な』

「ふぇぇ!? い、嫌ですっ! 師匠相手は普通に死んじゃいますよ!? というか、何度か殺されてるんですからぁっ!」


((殺されてるの!?))


 またまた衝撃の事実、なんと、依桜何度か死亡しているらしい。

 一体どういう経験をしてきたんだろうか、と椎菜とまひろの両名はとても気になった。


『別にいいだろ、わざわざ片道切符でこっちに来たんだぞ? それくらいはしてもらわなきゃな。お前が巻き込まれた事柄を解決するあたしの気持ちを考えてみろ』

「うっ……わ、わかりました……」


 師匠であるミオに言われて、依桜はがっくりと肩を落として承諾した。

 すごく遠い目をしている。


『よし、それでいい。ま、帰り道は何とか探してみるんで、お前は平穏な日々でも過ごすと言い。まあ、メルたちに関しては……ま、大丈夫だろ。というか、お前がいなくなっても、メルが『いつものことなのじゃ!』とか言ってたしな』

「うぐっ……うぅ、メルにもそう思われちゃってるんですね……」

『ま、泣かれるよりかはいいだろ』

「で、ですね……」

『と、いうわけだ。あー、シイナだったか? すまんが、しばらくそいつを頼んだ』

「あ、は、はい! 任されましたっ!」


 突然話しかけられ、依桜のことを頼まれた椎菜は少しだけ緊張しながらも元気よくそう返事した。


『あ、それはこちらからもよろしくお願いします。まひろちゃん、椎菜さんの言うことを聞くのですよ?』

「おぬしは儂の母親かっ!」

『旦那さんです♪』

「あー、はいはいそうじゃな! まったく……あと、ありがとな、わざわざ来てくれて」

『ふふ、いえいえ。あと、ツンデレなまひろちゃんもよきです!』

「おぬしはまったく……あぁ、瑞姫、おぬしもじゃが泊めてもらう者の家で粗相をするでないぞ」

『わかってます。それでは、わたしはこの辺りで』

『あぁ、ならあたしもこの辺で』

「わかりました。師匠、よろしくお願いします」

「うむ、後日な」

『じゃあ、椎菜ちゃん。私はもうちょっとだけ話したら帰るねー』

「うん! 待ってるね!」

『それじゃ!』


 通話終了。


「「……」」


 通話が切れると同時に、依桜とまひろの表情が曇った。

 依桜は帰った後に行われるであろう、傍若無人最強師匠との組手に戦々恐々とし、まひろは帰った後にされるであろう、とんでもねぇあれこれの数々に戦々恐々。


「あ、あの、二人とも大丈夫……?」

「……ボク、元の世界に帰りたくないっ……!」

「……儂もじゃっ……!」

「あ、あははは……」


 割と本気で言っている言葉に、椎菜は何とも言えない苦笑いを浮かべて、乾いた笑いを零すのだった。


======================================

 我慢できなかったっ……! 結果的に、二人追加です!

 追加されたのは、依桜の世界から、傍若無人完全無欠の異世界最強の暗殺者こと、ミオです。

 まひろの世界からは、世界的にも有数な大企業の一人娘であり、超が付くほどのロリコンで、人間離れした能力を持ったロリコン変態お嬢こと、瑞姫です。

 以下、軽い補足をば。


・ミオ・ヴェリル

 依桜の暗殺者としての師匠。異世界で最強の存在であり、年齢は数百歳。家庭的な男の娘が好みで、城下町で酒を買いに来た時に依桜に助けられ(金銭的な)、その際に一目惚れ。暗殺者としての才能を見抜いたので、半ば強制的に弟子にした。

 修業はかなり苛烈であり、たまに依桜は修行中に死んでいたのだが、割と生死は思うが儘なので、生かすも殺すも自由自在のおかしい人。

 実は依桜が小さな姿になったり、大人の姿になったり、ケモっ娘になる原因を作った人。

 現在は紆余曲折あって依桜の家で暮らし、依桜が通う学園で体育の実技方面の教師をしている。かなり人気。


・羽衣梓瑞姫

 まひろの旦那その二。まひろが新しい旦那を作る時、絶対にこいつがいる。というか、推奨してくるレベルで頭のねじが飛んでる。男の娘時代のまひろに助けられたことで惚れてはいたのだが、男なんだよなァッ……! お幼女様じゃないんだよなァッ……! という葛藤で告白しなかった。

 旦那その二と旦那その六の二名は実はまひろとはかなり付き合いが浅い段階で結婚している。

 基本的に何でもありの変態であり、まひろ的に一番勝てないと思ってる相手。

 ロリコンは家系的な遺伝。両親もロリコンであり、ロリコンのハイブリットがこいつ。

 家がとんでもねぇ大企業だが、本人も普通に稼いでる。


 以上!

 他にも色々とありますが、さすがにこっちは本編外というか、別作品なので割愛!

 それにしても、瑞姫は一体どこのロリコンの所に行くんでしょうねぇ……!

 TS三人娘以外のキャラも描写できたらします! 他キャラの絡みもみたいからね!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る