配信#16-3 お姉ちゃんと100万人突破記念配信だよっ!:3

「お、おぎゃる……はわからないけど、あの、えと、今度甘えていいです、よ?」


【デレーナ・ツァンストラ:我、至上の幸福を得たり】

【陛下より陛下らしい言葉になっとるw】

【魔乃闇リリス:なんじゃとぉ!? ぐぬぬっ、おのれっ、ラノベ作家めぇ……!】

【草】

【あ、そういやツンデレちゃんってラノベ作家だったっけ……えぇ?】

【まあほら、らいばーほーむでゲーム制作するらしいし? ライバー全員で】

【おかしくね?w】

【らいばーほーむだぞ!? 一癖も二癖もあるような奴らぞ!? バカと天才は紙一重って言うだろ!?】

【それらいばーほーむがバカって言ってるのと同じことに気づいとる?】


「あ、あははは……」


 その、変なところですごい人は多いよね……。

 なんというか、苦笑いしか出ません。


「じゃ、じゃあ、次の一問一答に行くね! えっと……『こんたま&こんひか! いつかやってみたいことはありますか?』とのことだけど……やってみたいこと、かぁ……」

「んー、やりたいことねぇ……」


 二人揃ってうんうんと少し考えみる。

 やりたい事……正直な所、VTuberは興味があって、いつかはやってみたいなぁ、って入る前はなんとなく思ってたけど、今叶っちゃってるし……。


 それ以外……それ以外って何があるんだろう?

 やりたいこと……やりたいこと……あ。


「わたし、バイクに乗って旅がしてみたいかも!」


【なんか意外なところが来たぞww】

【電車じゃなくてバイクなのが意外過ぎ】

【みたまちゃんだったら、なんかこう、電車でしそうなイメージなんだけど、なんでバイク?】


「乗ってみたいからです! あと、バイクでのんびり走ってみたいなぁって。田舎の方とか、色々!」


【あー、たしかにそれはやってみたい】

【金がないからできないけど、あるなら絶対やるわw】

【わかるー】


「お、いいねいいねぇ! 私もみたまちゃんとツーリングとか行きたいねぇ!」

「いつかわたしが免許を取ったら一緒に行きたいね」

「だね!」


【春風たつな:あー、楽しそうに話しているところすまないが……みたまちゃん、君たしか、140センチもなかったよね? となると、取るとすれば小型二輪になると思うし、何よりそれでも乗れるかどうかなんだが……】

【……あ】

【あ、あー……】

【すっごい微笑ましいとか思ったけど、考えみりゃ、みたまちゃんってたしか、クッソ低身長じゃなかったっけ……?】


「ガーン!」

「みたまちゃん!?」


【リアルでガーンって言う人初めて見たんですがw】

【可愛いけど可哀そうなんだが?】

【おのれたつな様!】

【春風たつな:いやこれ私は悪くないと思うが!?】

【魔乃闇リリス:……我にもダメージじゃ……ぐすん】

【あっ】

【ちょっ、流れ弾!? 陛下に流れ弾ぁぁぁぁ!】


「うぅ……いいもん……どうせ僕はちっちゃいもん……低身長だもん……幼女だもん……」


【魔乃闇リリス:うぅ……やはり、身長か……身長が、全てなのか……小さき者が割を食う世の中なのか……】


「しまった! らいばーほーむの低身長ロリコンビがガチ凹みしてる!?」

「ぐすん……」


【魔乃闇リリス:辛い……】

【ってかこれ、陛下もバイクの免許欲しかった感じ……?】

【猫夜はつき:来年辺りに取ろうとしてたらしいぞ……】

【あっ……】

【うわぁ……】

【可哀そうすぎる……】

【たつな様これはさすがに……】

【春風たつな:なぜだい!? 私が何をしたって言うんだい!? というより、バイクは車よりも危険なんだから、事前に伝えるのが優しさだと思うんだが!?】

【まあそれはそうw】

【安全を考慮しちゃうと当然なんだけど……】

【いたたまれねぇ……!】


「……とりあえず、たつなちゃんは後でお説教ね」


【春風たつな:……私、もう泣いていいんじゃないかな?】

【デレーナ・ツァンストラ:許されると思いますそれはそれとしてお説教ですね】

【ツンデレちゃんっ……!】

【もうだめだ! 俺たちの知るツンデレちゃんはもういない! 死んだんだッ!】

【そうか……さらばツンデレちゃん】

【デレーナ・ツァンストラ:あれぇ!? なんか私も酷い扱いになってないかしら!?】

【それが現実だよ】

【春風たつな:とりあえず、デレーナ君は正気に戻ろうか……そろそろ私の精神的ライフは0になってしまう……】

【おかしい。これはみたまちゃんとシスコンのコラボ配信のはずなのに、なぜかたつな様にばかりダメージが……】


「……うぅ、バイクの免許は諦めます……で、でもわたしの身長が伸びることを期待しますっ……!」

「いやでも、みたまちゃんのお母さんも割と低身長だよね?」

「うぐぅ!」

「というか、みたまちゃんはそれで完成されてるんだからよくない!? バイクくらい、私が運転して、後ろに乗せてあげるが!? というか、その方がよくない!? ね? ね!?」


 と、強く言われて、ちょっとだけ考える。

 お姉ちゃんと一緒にバイク…………あ、いいかも……。


「……そ、それなら、うん、いい、かも……」

「でしょでしょ!? ほら、お姉ちゃんにギュッと掴まって、二人でバイク旅行! ほら完璧ィ!」

「う、うん、じゃあ、いつか一緒に行こうねっ!」

「もちのろん! ……ふぅ、これでなんとかなったか」


【こういう時のシスコンの対応はすげぇと思う】

【なんだかんだ、みたまちゃんが絡まなきゃ頭がおかしいだけの真面目な人なんだよ】

【↑速攻で矛盾してくのやめろやw】

【頭がおかしいだけの真面目な人は草】

【魔乃闇リリス:……ぬぅ、仕方ないのじゃ……たつなよ、今度おぬしの運転でらいばーほーむ全員連れて旅行な……】

【春風たつな:まあ、それくらいなら構わないよ。というより、旅行は面白そうだし】


「おっ! いいねいいね! なら、冬休みシーズンに温泉旅行でも行こっか! みたまちゃんどう?」

「え、あ、う、うん、楽しそうだねっ!」

「はいというわけで、みたまちゃんの裸が見れるチャンスだよー、他の女性陣!」

「お姉ちゃん何言ってるの!?」


【お前それが姉の言う事か!?】

【むしろ止める側だろお前!?】

【どうした!? ほんとに今日はどうしたぁ!?】


「いやー、ほら、考えてみればみたまちゃんって未だに女性専用の場所に入ることを躊躇っててねー。更衣室とかシャワー室とか公衆浴場とか。だから、まずは友達以上の関係の人で慣らした方がいいんじゃね? って思って。まあ、あれだね。姉心」


【ほほう。たしかに一理ある】

【つーか、元男だったらそうなるよね】

【嬉々として行くのはただの変態だしな……】

【で、本音は?】


「みたまちゃんと温泉に入り、みたまちゃんを私の膝に乗せた上で、他のみんなに自慢したい」


【草】

【草】

【草】

【クソすぎるw】

【雪ふゆり:旅行時は覚悟してくださいねぇ~~~……!】

【猫夜はつき:はつきも協力するぞ】

【深海いるか:ん、同じく】

【春風たつな:とりあえず、私もイラっとしたから手伝おう。なに、弱点は知っている】

【魔乃闇リリス:でかしたぞたつなよっ!】

【デレーナ・ツァンストラ:とりあえず、ムカついたので討伐ね】

【御月美うさぎ:で、です、ねぇっ……う、羨まし、過ぎますっ……!】

【狼神いくま:打倒ひかりんパイセン!】

【なんでレイド戦みたいになってんだよ!ww】

【いやまぁ、シスコンって実質レイドボスだし……?】

【人間とは】


「あと、みたまちゃんはそろそろ他の女性に慣れた方がいいかなって。どこの馬の骨ともわからない男性や女性ではなく、私自身もよく知った人たちだからこそ許せる。故に温泉旅行というわけよ! あとほら、TS病って少なくとも治る見込みがないし? それなら、遅かれ早かれそう言う事態に出くわすでしょ? だから、今のうちに慣れてほしいわけね、お姉ちゃんとしては。……というか、一回それ関係で気絶したことあるし、みたまちゃん」

「お姉ちゃん、それは言わないでぇ!?」


【気絶したのかw】

【何があったらそうなる!?】

【そりゃお前、異性の裸を見たから……】

【雪ふゆり:みたまちゃんがそんなことで気絶するわけありませんがぁ~~~!?】

【猫夜はつき:だね! どちらかと言えば、慌てて目を逸らそうとして転んじゃったパターンと見たぞ!】


「あ、はつきちゃん正解!」


【マジかよww】

【んまぁ、みたまちゃんかなりのピュアで純情だもんね】


「はぅぅぅ~~~~~!」

「はっはっは! っと、それじゃあ、温泉旅行は決まりとして……あ、ちなみにだけど、刀君と暁君も強制参加ね」


【宮剣刀:マジかよ】

【詩与太暁:それボクたち殺されませんー?】

【女性十人に対して、男は二人という羨ましすぎる環境なのに……なぜだろう、全然羨ましくない】

【まあ、矢印がみたまちゃんに向いてるからねえ!】

【というより、こいつら二人は恋愛感情とか持ってないし?】

【あと、相手がらいばーほーむだから……】


「はいじゃあ、こっちも予定を決めようねぇ! いやー、どんどん予定が決まってくね、みたまちゃん!」

「……あの、気が付けばゲーム制作をすることになったり、みんなで旅行することになっちゃってるんだけど……」

「まあまあ、それくらいイベントが目白押しの方が楽しいから!」


【わたもち:ちょっと仕事をしてる間に、旅行の予定立ててる……! いいなぁ、大人数で旅行……】

【わたもちママww】

【いないなーと思ったら仕事してるんかいw】

【わたもち:いやもう、ある時期までに今の仕事をぜーんぶ片さなきゃでね……しかも、この先受けることになる仕事も全部こなしてるから、結構いっぱいいっぱい!】

【なんでそんなことになってるの?】

【そこまでする理由とは一体……】

【わたもち:んまぁ、ちょっとねー。色々ありまして! でも、温泉旅行……羨ましい……】


「あ、丁度いいし、わたもちさんもどうどう? 参加しない?」

「ふぇ!? お、お姉ちゃん、いいの?」

「え? いいに決まってるでしょ? だってみたまちゃんのママぞ? あと、ほら、ゲーム制作にも参加してくれるわけだし? 実質らいばーほーむじゃん?」


【ノリ軽っ!】

【らいばーほーむから実質らいばーほーむって言われてるイラストレーターがいるらしいっすよ?】

【草なんだよなぁw】

【名誉らいばーほーむだしね?】


「え、えっと、じゃあ、あの、他のみなさんがいいなら……! あ、わたしはもちろんいいですよっ! 楽しそうだもん!」


【わたもち:みたまちゃんっ……うちはそれだけで泣きそうっ! というかちょっと泣いてる!】


「で、他のみんなどう?」


【春風たつな:代表して私が答えよう。全員満場一致でOKらしいよ。あと、全体的にみたまちゃんを作り出した功績が大きすぎるらしい】

【だろうね!】

【というか、みたまちゃんに限らずVTuberのママたちはそんなもんやろw】

【わかる。神だよね、マジで】

【わたもち:じゃあ、うちも参加してよろしいので!?】


「だねー。私はもちろんOKだし☆」

「わたしもさっき言ったけど大歓迎だよっ!」


【わたもち:よぉぉぉっし! 仕事へのモチベが限界突破してきだぜぇぇぇぇぇぇ! うちは来るべき日までに仕事を全て終わらせ、万全な状態で温泉旅行に参加するぞぉぉぉぉぉ!】

【元気だなぁ】

【来るべき日ってなんだ……】

【気になるが、絶対教えてくれないやーつ】


「さて、ここいらで一問一答は終わりにしよっか! というわけでそろそろ次の企画! ミリオン姉妹に言わせたいっ! あんなボイス、こんなシチュエーショーーーーーーーン!」

「い、いえーー!」


【可愛いw】

【みたまちゃんの恥ずかしそうに言ういえーが可愛すぎて鼻血出るわw】

【んで、どういう感じになるの?】


「はい! というわけでルール説明! 実は今回のこの企画には他のライバーのみんなに協力してもらっております!」

「事前に他のみなさんにどういうことを言って欲しいかを募っておりまして……今回はそれを読みますっ! あ、さっきのアカウントでもこの配信中は募集しますので、言ってもらいたいことがあったら書いてみてくださいっ! ライバーのみんなとみなさんの案を採用します!」


【マジで!? ちょっと考えて書いてくるわ!】

【な、何でもいいんですか!?】

【制限とかは!?】


「あまりにも際どい内容を書いたら私が殺す☆」

「え、えと、あんまり恥ずかしい言葉はちょっと……」


【なるほど、理解】

【少なくともあっち方面を書いたら殺されることはわかった】

【だが、無知を逆手に取る手段も……いやそれ殺されるなぁ】


「あっはっは! まあ、私がGOサインを出せばいいわけよ」

「え、えーっと、一応わたしも見るからね……?」

「大丈夫大丈夫。ヤバい奴はこっちで回避するから」

「ほんとかなぁ……」


 お姉ちゃんのことだから、色々とおかしなことになりそうなんだけど……。

 で、でも、大丈夫、だよね。


「ではまずは一つ目行こう! あ、今回のこれはあらかじめ設定したくじ引きアプリを活用しております! 記念すべき一発目ぇ! これぇ! ……ほっほーう? これはこれは……これはまぁ、みたまちゃんが言う?」

「ふぇ? ……あ、これを言うの?」

「そうそう」

「う、うん、正直わたしが言うのはその、何かが違う気がするけど……い、いきますっ!」


【一体何を引いたんだ?】

【そこまで恥ずかしがる素振りがないと言うことはかなりマシな物ってことか?】

【わたもち:ティッシュと雑巾、洗剤の準備は出来てる! いつでも吐血と鼻血は大丈夫!】

【それ絶対大丈夫じゃねぇ!?】

【草】

【あらかじめそこまでしなきゃいけないのはおもろい】

【雪ふゆり:え? 当然ではぁ~?】

【春風たつな:……正直、否定できないのが……】

【御月美うさぎ:あ、あの、きょ、今日のためにい、いっぱい用意した、ので……で、できれば、よ、汚さないでいただける、と……】

【あ、そう言えば二人以外のらいばーほーむ全員うさぎちゃんの家だっけw】

【あらかじめ用意してる当たりよ】


 すぅー、はぁー……と、僕は深呼吸をしてから口を開いて……


「おかえりなさい、あなた。ご飯にしますか? お風呂にしますか? そ・れ・と・も……わ・た・し? ……あ、あの、改めて思うけど、わたしってどういう意味なの……? って、お姉ちゃん?」


 なるべく新婚さんみたいな雰囲気で言ってから、僕は疑問を口にしました。

 未だに意味がわかってないです……。

 そう思って隣にいるお姉ちゃんに訊いてみたら……


「( ˘ω˘)スヤァ(鼻血)」

「お姉ちゃん!?」


 お姉ちゃんが鼻血を流しながら、すっごく安らかな笑顔を浮かべていました。


【うぐあぁぁぁぁぁぁ!?】

【あばばばばばばば!】

【だ、誰だよ!? 新婚さんセリフ入れやがったの鼻血出たじゃねぇかありがとうございます!】

【新妻みたまちゃんは死寝るッ……!】

【↑誤字ってるはずなのに、むしろその通りなのがなぁ……w ぐふっ……】

【わたもち:ほあぁぁぁぁっ! そ、その三択ならっ……みたまちゃんに決まってんですよ! そ、そしてぇ、みたまちゃんをお膝に乗せて後ろからぎゅってしたい! みたまニウムを摂取してぇです!】

【草】

【草】

【いややりたいけど!】

【ってか、他のらいばーほーむはどうした!?】

【春風たつな:……あー、すまない。私と刀、暁君、あとはうさぎ君以外全員死んでるね。まあ、全員鼻血が出てるが……】

【草ァ!】

【おいおいほぼ全滅じゃねぇか!】

【ってかよくうさぎちゃん耐えたな……】

【御月美うさぎ:あ、あの、か、かなり、み、身構えてました、のでっ……な、なんと、か……あ、ティッシュ取ってこないと……】


「お姉ちゃん、起きてお姉ちゃん! つ、次! 次行かないとだよっ!」

「( ˘ω˘)スヤァ」


 ゆさゆさとお姉ちゃんをゆすっても一向に起きる気配がないです。

 な、なんでぇ……?


======================================

 まだ続く!

 あと1、2話くらいは記念配信の話になるけど……長いなぁっ……!

 あと、どんどんと爆弾が設置されていく……気が付けば、ロリピュアとかゲーム制作とか修学旅行とかイベントとか温泉旅行とか……どんどんとこの先でやるべき話が増えていくぅ……。あと、コミケの話もあったか……。

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