#52 事情説明、ロリ×ロリ

 ちょっとアンケート的な物あり!

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「えー、色々あって約何名か帰らぬ人となったわけだが……椎菜ちゃん、それ、どういうことなんだい?」


 配信を終えた後、一時間ほどして皐月お姉ちゃん、栞お姉ちゃん、杏実お姉ちゃん、寧々お姉ちゃんの四人が起きました。

 他の人たちは……その、まだ気絶中と言いますか……俊道お兄ちゃんと冬夜お兄ちゃんの二人はその、


『いやこれ、俺たちがいない方がいいだろ……栞、というわけだから後で情報よろしくな!』

『じゃー、ボクも俊道先輩と一緒に帰るねー。お疲れ様ー。あ、ボクも情報ねー、杏実さん』


 と言って帰っていきました。

 ただ、皐月お姉ちゃんが言うには、


『まあ、空気を読んだと言うより……逃げた感じだろうね、あれは』


 だそうです。

 そうして、今は神薙みたまの状態で四人の前に立っていました。


「あ、あの、えと、その……す、すっごく突拍子の無いお話でよければ……」

「いやもう、椎菜ちゃんがみたまちゃんに変身している以上に突拍子の無い話はないと思うぞ」

「同感! あーしも超驚いたし! ってか、それほんとにどうなってるん?」

「じ、実は――」


 と、僕は先週の千鶴お姉ちゃんとのお泊まり配信を終えてお家に帰った後のことをお話ししました。

 神様からお手紙を貰ったこと。

 そのお手紙の中に組み紐が入っていたこと。

 そしてそれを身に付けて『転神』と唱えることで神薙みたまの姿になること。

 それから、霊術(結局そう呼ぶことにしました)を使えるようになったこと。


 などなど、本当に自分でお話していて自分の頭を疑っちゃうくらいに突拍子の無いお話に、四人は驚くことなく……というのは無理で、それはもうすっごく驚きに満ちた表情を浮かべていました。


「まさか、ほんまにそんなんがあるなんてなぁ……」

「神とかいるんだー……えー、あーし、23年生きて来て一番驚いたかも」

「あ、あははは……本当にその、すみません……」

「いや、謝る必要はないさ」

「で、でも、あの、気絶させちゃったし……」

「いや、うん、それはまぁ、あのポージングにセリフは誰だってね……」

「うん、あたしもあれは耐えられなかったぞ……むしろ、ひかりん先輩の気持ちがわかった気がするかな」

「そうだね……さすがの私も、あれは耐えきれなかった。恐ろしい存在だよ、本当」

「お、恐ろしい……僕って、そんなに怖い人に見えるの……?」

「「「「むしろ逆(やなぁ)」」」」

「そ、そう、なの? それならいい、けど……」


 なんだか安心はしたけど……それでも、すっごく申し訳ないと言うか……。

 うぅ、でもどうして……。


「にしても、椎菜っちどうして変身しちゃったんだろうねぇ。だって、『転神』って言ってないっしょ? なのに」

「いや、よう思い出してみぃ。フリートークに移った時の椎菜さんのセリフを」

「「「「セリフ…………」」」」


 うーん、と頭を悩ませながらその時のことを思い出してみる。

 たしか……


『とりあえず! みたまちゃん的に、今回の罰ゲーム料理の出来栄えって点数を付けると何点になるの?』

『ふぇ? 点数? んーと……90点?』

『へぇ、そうなのね。ちなみに、気を付けることって何かあるの?』

『慎重にやることかなぁ。あれって、見た目を変えるから結構たいへ――ふぇ?』


 だった気が…………あれ?

 ……あっ、そういうことなのっ!?


「あぁ、なるほど……つまりこういうことかい? 『90点』と『慎重』」

「……あぁっ! なるほど! 『点慎』!」

「うわぁっ、すっごい偶然だし! え、というかそれありなん!?」

「え、で、でも、実際に変身しちゃってるし……えぇ……間が空くのってありなの……?」


 神様、どうしてそんな設定にしちゃったんですかぁっ……!

 おかげで大変なにことになっちゃったよぉ……。


「なんというか、なかなかに酷いガバっぷりというか……」

「そうやなぁ。そやけど、こらこれで可愛いとは思うで。リアルみたまちゃん、ちゅうことやなぁ」

「……」

「ん? 寧々君、どうしたんだい?」

「え、あ、うん。いやー、その、その姿ですごーく気になることがあると言うか……ねね、椎菜ちゃん」

「あ、うん、なぁに?」

「その耳と尻尾って……本物?」


 と、寧々お姉ちゃんはすごく真面目な顔を浮かべながらそう尋ねてきました。

 あっ……そうだよね、そこは気になるよね……。

 他の三人もそれは気になったようで、あぁ、確かに、と言いながらじっと僕を見つめて答えを待ちました。

 だ、だよね……。


「え、えと、あの、ほ、本物、です……」

「「「「マジで!?」」」」

「は、はい……」

「えっ、じゃ、じゃあ、あーし触っていい!? 正直触りたくうずうずしてて!」

「ずるいぞ、杏実先輩! あたしも触りたい!」

「うちも触りたいわぁ」

「差し支えなければ、私も触らせてもらえるだろうか?」

「ふぇ!? あ、あの、えと……じゅ、順番で……」


 なぜか触りたがった四人に恥ずかしがりつつも、僕は順番でと言うと、四人はジャンケンで順番を決め……


「うっしゃ、トップー!」

「二番目かー」

「私は三番目だね」

「むぅ、うちは四番やわぁ」


 という風に、杏実お姉ちゃんが一番で寧々お姉ちゃんが二番、皐月お姉ちゃんが三番目で、栞お姉ちゃんが四番目に。


「じゃあじゃあ、早速触ってOK?」

「う、うん、あの、どうぞ……」


 撫でやすいように、頭を少しだけ杏実お姉ちゃんの前に差し出すと、嬉々として杏実お姉ちゃんが撫で始めました。


「わっ、へぇ~……! すっごーい! これ本当に本物じゃーん! 温かいしもっふもふなんだけどー!」

「ふあっ、んぅ~~~……」

「あ、なにそれすっごい可愛い! じゃあ、これとか?」

「ふにゃぁ~~~~……」

「いやそれ猫じゃないかな? さすが椎菜ちゃんだぞ」

「しかも髪の毛も超つやつやでさらさらだし! むむ~、羨ましい……!」


 とそう言いながら杏実お姉ちゃんが頭を撫でます。

 なんだろう、勢いはあるのにすごく気持ちいいです……。


「ん、堪能した! じゃあ、寧々っちの番!」

「わーい! じゃあ、撫でるぞ!」

「う、うん」

「じゃあ、失礼して……おぉ~~~! 本当にもっふもふー! あ、しかも本当に温かいし、手触りがすごくいいね!」

「え、えへへぇ……」


 寧々お姉ちゃんからは、前にオフコラボ配信をした時に撫でてもらったっけ。

 はぅ~、やっぱり気持ちいい……。


「んぐっ……んんっ! いけないいけない、また意識が……けど、たしかに髪の毛の質感が椎菜ちゃんの状態と違うねぇ。あっちはこう、ふんわりしてたけど、みたまちゃんモードはすごくさらさらで、なんだか絹みたいだぞ!」

「そ、そう、かなぁ……」

「うんうん! やー、あたしも堪能した! あ、次皐月っちどうぞ!」

「あぁ、それじゃあ……おぉ、これはなかなか……」

「んぁぅ~~~」

「んぐっふ……! し、しかし、これは本当にすごいね。まさか、本当に人間に狐の耳と尻尾が生えるとは……しかも、かなり温かく、気持ちがいいときた。これは本当に万人受けするような感じだね」


 そう言いながら撫でる皐月お姉ちゃん。

 皐月お姉ちゃんはすごく優しい手つきで撫でてくれて、気遣いながら撫でてくれてると言うことがわかってなんだか嬉しい……そもそも、撫でられること自体が好きになってきたけどね。


「うん、これはまた、世の女性から羨ましがられるだろうね。私個人としても、少し羨ましい」

「あー、わかるー! 椎菜っちって通常時も髪の毛めっちゃいいもんね!」

「椎菜さん、手入れやらしてるん?」

「んーん……してないよぉ~……」

「「「「マジかッ……!」」」」

「手入れしないであの手触り……?」

「くっ、やっぱり椎菜ちゃんは強いぞ……!」

「あぁ、思わず嫉妬してしまいそうだが……ふふっ、まあ、椎菜ちゃんには無粋だろうね」

「そうやなぁ」

「……ん、さて、私も堪能したことだし、栞、いいよ」

「やっとやなぁ。早う撫でたかったわぁ。ほな、失礼して…………ふあ~、こらええーなぁ……」

「んん……気持ちぃ……」


 栞お姉ちゃんは身長差があまりないからか、すごくその、同じ年ごろの人から撫でられてる気分になるけど……なんだろう、すごく気持ちがいいと言うか……ついつい声が漏れちゃうくらいにはすごくいいかも……。


「おや、そうなん? こっちはどないかいなぁ?」

「ふあぁ~~~~」


 僕の呟きを聞いた栞お姉ちゃんは、少しだけいたずらっぽく笑うと、耳を重点的に撫でだしました。

 あっ……。


「ふふ、ほんまに気持ちよさそうやなぁ、ならもうちょい……あっ!」

「ふぇ? わ、わわわっ……ひゃぁ!?」

「「あぅぅっ!」」


 バターンッ!

 と、少しだけ栞お姉ちゃんが前に一歩踏み出した瞬間、足を滑らせて僕諸共転んでしまいました……。


「ちょっ、大丈夫かい!? って、あっ……」

「二人とも怪我は――あ」

「あらぁ^~~~」

「「いたたた……」」


 うぅ、痛い……けど。


「あ、あの、栞お姉ちゃん、大丈夫……?」

「大丈夫やぁ……幸いクッションがあったさかいな……って!」

「ふぇ?」


 僕の上に覆いかぶさるようになってしまった栞お姉ちゃんは、今の状況に気が付くとみるみるうちに顔を赤くさせました。

 ……あっ、胸。


「す、すまんなぁっ! すぐにどく――あっ! またやぁっ!」


 床に手をついて立ち上がろうとしたら、今度は手を滑らせてしまったようで、そのままぽふっ、と僕の胸に顔から落ちました。


「んあぅ!?」

「はわわわっ! か、かんになぁっ、足滑らせてしもうてっ」

「あ、う、ううんっ、だ、大丈夫! それに、あの……その……じっと見てるけど……」

「はっ! ち、ちゃうよ!? べ、別に気持ちよかったな、って思ってへんよ!?」


 顔を真っ赤にしながら慌てたように弁明をする栞お姉ちゃん。

 あの、な、なんだかその、可愛いと言いますか……。


「ツンデレだ……」

「見事なツンデレだぞ」

「今日のミレーネっちよりツンデレしてるっしょ」

「んぁ~~~~~っ!」


 あ、顔を覆っちゃった。

 でも、ちらちら、と見てるし……うーんと……


「え、えと、あの、抱き着きますか……?」

「……へっ?」

「いや、あの、す、すごく、その、気持ちよかったのかなぁって……そ、それに、その、お姉ちゃんが栞お姉ちゃんのお家で迷惑を掛けちゃったみたいだし……」


 と、先週の一件を出して僕はそう言いました。

 だってお姉ちゃん、すごいことになっちゃったみたいだし……栞お姉ちゃんのお家を汚しちゃったみたいだから……一番。


「だ、だから、あの……も、もしよかったら、だけど……」

「するっ!」

「ふあっ! あ、じゃ、じゃあ、その……えっと、こう……」

「あっ、あぁ~~~~、こらぁ、ええなぁ……」


 僕は栞お姉ちゃんを抱きしめるような感じで、その、僕の胸元に栞お姉ちゃんの頭を持っていきました。

 なんだろう、この、すごく不思議な気持ちになると言うか……膝枕をした時のような感覚というか……けど、嫌いじゃないです。むしろ好ましい……?


「どうしよう、皐月さん。あたし、すっごくロリロリで百合百合な光景に鼻血吹き出してまた気絶しそうだぞ」

「すまない、私もこれはさすがに……というか、やっぱりみたまちゃん、ばぶみがあるのか……」

「あれはもう邪魔しちゃいけない領域っしょ。というか……これ、千鶴っちが起きてたらえらいことになってたんじゃ?」

「え、な、なんですかあれぇ~~~! め、目が覚めたらすごく百合百合な光景にぃ~~~~!?」

「そうそうこんな感じ……って、千鶴さん!?」

「……ん、目が覚めたらそこは桃源郷だった……?」

「ふわわぁ~~~~っ! ゆ、百合、百合ですぅっ……し、しかも、ロリロリっ……! す、素晴らしいですっ……!」

「えっ、何あの光景はっ! し、栞ちゃんが我がエンジェルシスターと百合百合になっているだとぅ!? え、何あれ尊いッ! だ、だがしかしっ、胸はずるいっ……! 私でもしてもらってないのっ……! だがッ! なんかもう可愛いからに許すッッッ!!」

「ってか、全員目覚めてるし。にしても……あの二人気付いないっぽくない?」

「気付いてないね。とはいえ、これはとても尊い光景だ。しばらく見させてもらおうか」

「うん! いやぁ、よかったね千鶴さん……ってぇ!?」

「( ˘ω˘)スヤァ」

「あぁっ! あまりのロリロリで百合百合な光景にまたしても気絶を!?」


 と、少し離れた場所(僕たちが抱き合い始めた瞬間から距離を取っていたようです)ではそんな騒ぎがあったそうだけど、僕は気付きませんでした。


 この後、起きた人たちにも説明をしたり、頭を撫でられたり、栞お姉ちゃんとコラボをいつやるかを決めたり、なぜか栞お姉ちゃんと一緒にポーズを取ったりしました。


 ちなみに、この一件がきっかけで栞お姉ちゃんと仲良くなりました。

 その、背丈もほとんど同じだからね……栞お姉ちゃんの方がちょっと大きいけど。


 実は今度一緒にお出かけしようと言うお話になりました。

 楽しみだなぁ……あと、千鶴お姉ちゃんはその……すごくいい笑顔で鼻血を出しながら死んじゃったように眠っていました(一瞬本当に心臓が止まってた時は本当に焦ったけどね……)。


 と、そんなことがありながらも、初の全員配信は終わりました。

 すごく疲れたぁ……。


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 はい、前書きにある通りアンケートを取りたいなぁと。

 というのも、作中時間が10月に突入していると言うこともありまして、ふと思いました。あ、頑張ればリアルの10月31日と作中内の10月31日、合わせられるんじゃね? と。

 で、まあ、ご存知の通り、この作品はプロットとか設定とか一切ないです。なので、話がまーじで決まってないんですね。

 そこで、ハロウィン回は、アンケートを取って、一番票の多かった奴を三人くらい出そうかなぁって思ってます。同様の物をなろうでも取りますんで、両方を足した数になります。

 あ、男二人にも全然投票していいですからね!

 締め切りとか特に考えてないけど、そうだなぁ……とりあえず、日曜日までかな。うん。それくらい! もし、見たいキャラとの絡みがあったら書いてもらえると嬉しいです!


 追記:三人というのは、みたま以外で三人です。メインはみたまだからね! 話自体は四人になる予定です!


 まあ、話が進まなくて10月31日に辿り着けない可能性もありますが、そん時はハロウィンの日ということで、記念話のようなIFっぽい感じで出すか、それかリアルに合わせずに、そのままアンケート結果を用いた話を本編で書くと思います。まあ、そこは私次第だぜ!


 あとこれは補足ですが、みたまちゃんモードになるためのキーワードですがあれ、文字と文字の間が10秒以内であれば、間を空けても問題がないんですね。ひっどい……。

 なぜそうなったかは……美月が、

「我が神子のはぷにんぐが視たい! 具体的には、意図していないのに変身しちゃう系!」

 とかノリノリで設定したから。やっぱお前邪神か何かだろ。

 あと、見事にその光景が見られて、美月は大変満足したし、テンションMAXで奇声あげた。他の神も似たようなもん。

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