閑話#8 コラボ配信を見るコラボ配信【裏配信:1】
この回は、みたまとひかりがコラボ配信をしていた裏で行われていた、二期生のコラボ配信の話しです。
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これは、どっかの姉がやらかしたコラボ配信の時の話。
【《らいばーほーむ二期生》天空ひかり×神薙みたまのコラボ配信を見るコラボ配信だけど、み、見ればっ?《コラボ配信》】
デレーナ・ツァンストラ/Derena Tsansutora
チャンネル登録者50.81万人
701,559人が視聴中
その日、二期生はらいばーほーむの事務所に来て、天空ひかりと神薙みたまのコラボ配信を見る配信を行っていた。
「ふ、ふんっ、こんな配信を見に来るなんて、暇だったのねっ。でもまぁ、来てくれてありがとう、とだけ言っておくわ。今回の配信の司会役を任されたデレーナ・ツァンストラよ」
¥2,100
【相変わらずのツンデレっすねぇ】
【可愛い】
【ってか、やっぱ司会なのな】
「そ、そうよっ! というか、あたし以外が司会とか……無理じゃない、みんな頭おかしいんだから」
【辛辣で草】
【ってか、コラボ配信を見るコラボ配信とかこれもうわかんねぇな】
【絶対カオスやん……】
などなど、開始直後からコメント欄は大盛り上がりである。
「正直、あたし以外を呼ぶとあたしの胃がダイレクトアタックをくらってしまうから呼びたくないんだけど……仕方ないから呼ぶわ。ほら、あんたたち、入って来てー」
【すっげえ棒読みww】
【胃にダイレクトアタックは草。……いや、普段のことを思い返しても笑えねぇ】
【らいばーほーむに入ったのが運の尽きィ!】
「ハロハロー! 同期のツンデレっちから酷い扱いを受けた、狼神いくまでーっす! きゃぴきゃぴ!」
最初に登場したのは、赤い髪にサイドテール、ギャルっぽい風貌の美少女。
特徴的なのは、瞳の中に☆があることと、右頬にも小さな☆があることである。
スタイルはよく、服装自体は制服を大きく着崩した者であり、腰にはカーディガンらしきものが巻かれている。
【一応ギャル系キャラなのに、なんと言うか……古い感じがある】
【いつもや。慣れろ】
【バカ野郎! これがいいんだろ!?】
「こ、ここ、こんみみっ……! お、御月美うさぎですぅ~~っ! も、もう帰りたいですよぉっ! 死にたいですぅ! こ、怖いけど、が、頑張りますので、あの、い、いじめないでくださいぃ~~~っ!」
続いて登場したのは、黒髪ロングで、前髪で瞳が隠れてしまってるが、その奥から覗く目は常に潤んでいる。
顔立ちは可愛い系だが、常におどおど、視線がきょろきょろ、と忙しなく、頭上のうさ耳はぷるぷると震えている。
やたら胸がでかく、猫背気味。
衣装は忍び装束と着物を足して二で割ったような独特なデザインである。
脚はむき出しである。
【一体いつになったら慣れるんだ、うさぎちゃん……】
【うさぎちゃんのこの超コミュ障な感じいいよね。いじめたくなる】
【あ、うさぎちゃんの背後に幽霊】
「ひぇぇぇぇぇ!? ごめんなさいごめんなさいごめんなさい! 呪わないくださいぃ~~っ! の、呪うならっ、デレーナさんでお願いしますぅぅぅ~~~~!」
「しれっとぶん投げんじゃないわよ」
「ひぃっ!」
【しれっと人に押し付けようとする当たり、うさぎちゃんは図太いよね】
【多分、とんでもない爆弾発言をして空気が固まる奴だこれ】
【いつもやん】
「やぁやぁ、お兄ちゃんお姉ちゃんたち、詩与太暁だよー。正直、キャラがうっすいなーって思ってるけど、なんとか埋もれずに今日も頑張るからねー」
続いて現れたのは、薄緑色の髪で、温厚そうな垂れ目に、『w』を緩やかにしたような口という、なんかこう、マイペースそうな印象を与える美少年が現れた。
尚、背丈は小さい。というかショタ。
【おめぇのどこが薄いんだよw】
【今でも忘れてねぇからな? ぐりとぐらの全力朗読。ってかお前のチョイスなんなんだよww】
【毎回腹筋が死ぬんだよコンチクショー!】
「刀先輩には負けるけどねー」
【あの人はほら、国語の教科書を全力朗読するタイプだから……】
【どっちも草】
「えー、はい、見事に既にアレだけど、今回は配信タイトルの通り、色々と話題の三期生の中の……というか、らいばーほーむの癒し枠兼まとも枠兼妹枠の神薙みたまと、らいばーほーむの暴走車こと、天空ひかりのコラボ配信を見るコラボ配信になっているわ。……ねえこれ、ややこしくない? というか、わざわざあたしたちが集まって配信することなくない? もう既に胃が痛いから帰っていい?」
「「「だめ(ですぅ……)!」」」
「デスヨネー」
【絶対に帰らせないと言う強い意志を感じる】
【マジでツンデレチャンは帰らないでくれ! 一体誰がこいつらにツッコミを入れるって言うんだい!】
【逃がさんぞぉ! ツッコミ担当!】
「そんなもんになった覚えはないわっ! まったく……というわけで、流していくから、見てくわよ」
「「「イェー!」」」
【こういう時のうさぎちゃんって、普通に混じるよね】
【多分、一緒に恥ずかしいことをやってくれる奴なら大丈夫なんだよ】
【草】
というわけで、早速二期生たちが本題の配信を見る配信に入る。
流すのは当然、天空ひかりと神薙みたまのコラボ配信である。
「やっぱ、みたまっちって天使っしょ。ウチ、メッチャコラボしたいもん」
「あははー、一番ホットな存在だよね。僕はぁ……許されるならしたいかなー、くらい」
「あんたがコラボしたらとんでもないことになりそうだから却下で」
「えー」
「わ、わわ、わたし、も、し、したいかなぁ、って思ってますぅ……」
「うさぎの場合、間違いなくみたまにフォローされまくる未来が視えるんだけど。いやむしろ、お互いにどもってそうね……」
【わかるww】
【みたまちゃんも結構恥ずかしがり屋っぽい面があるし、意外と合うかもしれなんなぁ】
【いや待て、うさぎちゃんはゲーム廃人だ。みたまちゃんと一緒にやった日には……死ぬぞ、うさぎちゃんのメンタルが】
【そっちかいww】
【みたまちゃん、無理して付き合ってくれそうだもんね……】
【あー、納得】
「わ、わたしっ、そ、そんなことはしない、ですよっ!? す、するにしても、だ、ダ○ソを裸縛りするくらい、ですからっ……!」
「それはマジでやめときなさい!?」
【んなことしたらみたまちゃん死ぬぞ!?】
【泣くだろそれはぁ!】
【初心者になんてもんやらせようとしてんだ廃人うさぎ!】
「ひぃぃ! お、怒らないでくださいぃ~~~~っ!」
みたまとやろうとしていたゲームを言った瞬間、デレーナからだけでなく視聴者からも総ツッコミが入る。
純粋ロリに何やらせようとしてんの!? という状態である。
当然だと思われる。
「いやぁ、うさぎっちって割とコミュ障な割にはけっこー鬼畜だよね。無自覚系鬼畜兎?」
「あははー、僕も似たようなことされたからなぁ。是非とも、みたまちゃんには、同じ目に――んんっ! 逃げ切ってほしいねー」
【おいショタコラ】
【愉快犯だなテメェ!】
【あんな純粋っ娘になんちゅーこと言いかけてんねん!】
【ひっでぇ……】
「はいはい、あんたたち会話はいいけど、とりあえずこの配信は、二人のコラボ配信を見る配信なんだから、そっちに集中! というか、それに関する話をしなさいよ」
「いやいやー、今の所いつものひかりんさんだなーって。みたまちゃんもいつも通りだよー?」
【あれをいつも通りって言えるそのメンタルよ】
【永遠のお姉ちゃんとか言って出て来る一期生ぞ? どう見てもいつも通りじゃな……いや、そもそもコメント欄を見る限りじゃいつも通りだったか?】
【まあ、うん……とはいえ、アレを超えることはさすがに出てこな】
「「「「……はい?」」」」
フラグとも言えようコメントが書き込まれた直後、配信中のみたまがひかりのことをお姉ちゃんと呼び、向こうのコメント欄だけでなく、こっちの二期生全員が気の抜けた声を漏らした。
【お姉ちゃん!?】
【お姉ちゃんって言ったぞ!?】
【おねぇたまではなくぅ!?】
【んんん!?】
【二期生も全員固まってやがる!】
【どゆことぉ!?】
同時に、コメント欄もざわついている。
『あははー、ごめんごめん☆ んー、まいっか! どうせ、隠す意味もないしねー。みたまちゃん、言ってもいい?』
『……まあ、知られても問題はないとは思うし……い、いいよ?』
『オッケー、じゃあ許可が出たので言いますと……はいそのとーり! 私とみたまちゃんは姉妹だよー』
「「何それ面白!」」
「はぇぇ~~~、し、姉妹さん、だったんですね……! な、なな、納得ですぅ~! あ、じゃ、じゃあ、変なことを言ったら殺されちゃう……!?」
「あははー、抱き着く美少女と美少女はいいねー! 大好きだよー、僕。あ、あとでスクショしよ」
「ウチもするー!」
「やめときなさいよ!?」
「いやいやー、これくらい普通だってー。可愛い可愛い後輩のスクショはほしいってもんっしょ! あ、ツンデレっちもいるー?」
「いらないわよっ!」
「し、姉妹愛……! か、可愛いですよねっ! わ、わたしは是非、か、壁になって眺め続けたい、ですねっ……!」
「あんたは何言ってるの!? というか、発想が百合好きのそれじゃない!」
「あははー、大変だねぇ、デレーナさん」
「誰のせいだと!?」
【今日も二期生は平常運転だなぁ】
【ツンデレちゃんのツッコミ力よ】
【いなきゃ二期生やべぇし】
【ストレス性胃炎になってもやめるどころか、むしろ楽しいからって言う理由でい続ける女やぞ。カッコいいよな】
【いやもうそれは休め】
「はぁ、はぁ……ま、まったく……で、でも、これ以上の爆弾情報は――」
『う、うん……その、実はちょっと前まで男の子でした……』
「「面白情報キタ――――!!!」」
「TSっ娘っ! TSっ娘ですよぉっ! いいです、よねっ! だ、大好物ですっ!」
「えぇぇぇ……まだ隠し玉あったのーーー……?」
爆弾情報はないだろうと思った直後に、更なる特大の爆弾が投下され、いくまと暁のテンションは上がり、うさぎは妙なテンションになり、デレーナは困惑した。
【いくまっちとショタ野郎はメッチャ楽しそうで、うさぎちゃんはなんかこう、アレな感じを出し、ツンデレちゃんはすんごい困惑中、と。ふむ……うん、おかしい!】
【ってか、姉妹ってだけで驚きなのに、TSっ娘は予想できんって!】
【そういや、前にそんな仮説を立てた奴が掲示板にいたな……あいつすげぇな】
【マジかよ】
【いるもんだなぁ、予想する奴】
「え、可愛い男の娘だったんですかぁっ……!? い、いいですねっ! もっといい、ですっ! 男の子で、TSっ娘……ふへへ……」
「うさぎ、何を考えてるのかはなんとなーくわかるけど……乙女がしちゃいけない顔をしてるとだけ言っておくわ」
「ひぇ!? し、しししししてませんにょ!?」
「にょだってー! かっわいい! うさぎっち!」
「うさぎさんも噛むよねぇ。噛み噛みコンビでも組むー? みたまちゃんと」
「わ、わわわ、わたしなんかとこ、コラボなんて、し、してくれません、よ……」
「いえ、みたまはなんか、誰からのコラボでも受けそうだけど……」
基本受け身っぽいし、流されやすそうだし、とデレーナは心の中で呟く。
「ってか、ひかりパイセンの溺愛っぷりが半端じゃないのが面白い」
「ま、まあ、それは……というか、ドスが効いた声を出せるのが地味にすごいと思うわ……今までの姿からは想像できないし」
などなど、配信を見つつ、四人は思い思いすぎる会話を交わしていく。
途中、みたまが例によって噛み噛み状態になった時は全員ほっこりしたし、自分たちの先輩であるひかりの暴走っぷりに対して、いくまと暁の二人は大爆笑、うさぎはなんか呼吸が荒くなり、そんな面々をデレーナは宥めて、といった光景が繰り広げられる。
そして、遂に問題の箇所が訪れる。
「はぁ、はぁ……なんかもう、精も根も尽きそうよ……」
「いやぁ、お疲れだねー、デレーナさん」
「あたし、もうツッコまないわよ……」
「が、頑張ってくださいっ……!」
「自分は何もしてませんよ風を出してるとこ悪いけど、うさぎも十分あたしの胃と精神にダメージを与えてるからね? 殴るよ?」
【草】
【まあ、うさぎちゃんだし】
「あ、ほらほら、ましゅまろ返すって! ツンデレっち!」
「できれば、いくまももうちょっと落ち着いてほしいけど!」
「むり~!」
「くっ、あたし、本気で一発殴っても許されると思うの」
【まあ、ツンデレちゃんなら許される】
【正確に言えば、ツンデレちゃんとたつな様の二人だけどな】
【あの二人はよく辞めないよな】
「というか、ちょこちょこ鼻血出してっし、出血多量で死ぬんじゃなーい?」
「縁起でもないこと言わないで。いやまあ、あたしも思うけど」
【草】
【草】
【まあ、あの状況はなぁ】
【まあでも、どうせひかりんが言うみたまちゃんの好きな所は、間違いなく全部って言うだろうね】
【絶対そう】
【むしろそれ以外ある?】
【ないない!】
などなど、コメント欄ではまさに特大のフラグと言うべきものがセットされた。いや、されてしまった。
当然、二期生の面々もそう思っていた……はずだった。
『んー、じゃあ、もうちょっと細かく言おっか! まず性格が素晴らしいと思います春のお日様の如き暖かでみんなを優しく包んでくれるような優しさが素晴らしくその優しさは私の凍てついていた心を瞬時に溶かし過保護になるレベルしたが――(中略)――いやーでもまあ持つべきものは可愛らしい弟であり妹な可愛い娘ですがえ? まだ聞き足りない? ではここからパート2へ――』
その瞬間、四人は本物の狂気という物を生まれて初めて味わった。
それはコメント欄も同様であり、誰一人として、コメントを書かなかった。いや、書けなかったのだ。
何せ、突如として繰り広げられたのは、異常なまでの妹への愛を、一切表情と声音を変えることなく、延々と淡々と語るひかりの姿だったからだ。しかも、後半に行くにつれて徐々に熱がこもっていくのも怖いし、何より一度も息継ぎをしないで全てを言い切ったのは狂気だしホラーである。
いつもは頭がおかしいと言われるらいばーほーむの面々だが、この時、ひかりとどっかのロリコンを除いたらいばーほーむのライバーたちは同じことを思った。
『本物の狂気に勝てる日は来ないと思う――……』
と。
「「「「……」」」」
【……ハッ! え、ナニ、今の……】
【なんか、鳥肌すごいんだけど……】
【こっわぁ……】
【あかん、二期生全員固まっとる!】
【無理もねぇよ……】
【むしろ、特大の狂気を見せられて正気を保ってる奴がいたら、それはもう、狂人だよ】
【ふゆりんは狂人ってことか……】
【一人だけエピソード訊いてたしな……】
【あの陛下ですらアウトっぽいのがヤバイ】
先に稼働したのは二期生の誰かではなく、コメント欄であった。
それから遅れるようにして他の面々が再起動。
「……っ! はぁ、はぁ……え、怖すぎて呼吸が止まってたわ……」
デレーナはまるで水中にずっと潜っていたかのように空気を求め、それはうさぎも同様だった。
「お、同じくですぅ……」
「……ごめん、僕もあれはさすがに想定外すぎると言うか、うん……怖いし、怖い」
「ウチ、まだまだったわー……」
暁はいつものにこにこ顔ではあるが、よく見れば頬が引き攣っており、体もガタガタとちょっと震えている。
いくまは少し頭が痛そうな感じである。
「いやアレを目指さないでくれる……? あたし死ぬよ? 死んじゃうよ? 配信者生命が絶たれるよ? やめてくれる?」
【ガチ懇願やん】
【いやうん、あんなのが二期生にも誕生したら、もう手が付けられなくなるだろ……】
「普段からものすごい人だとは思ってたけど、まさか、あそこまで頭がおかしいくらいに妹を溺愛していたなんて……シスコンなんて言葉すら生温いでしょ、あれ……」
「わ、わたし、もう、こ、ここ、今後、オフで会うのが、こ、怖くなってきましたよぉっ……!」
「多分それ、全員だと思うわ」
「……あの、さ? みたまちゃん、特に怖がった素振りなくなーい……?」
「暁っちの言う通り……むしろ、恥ずかしそうじゃね……?」
「え、じゃあ何? みたまちゃんはあの特大の狂気をくらっても平気なの!?」
「し、姉妹、ですねっ……! ど、どっちも、すごい、です……」
【いやこれ、一緒にいる時間が長かったが故に、慣れてるだけじゃ……?】
【普段からくらったとしても、あれはツッコミを入れそうと言うか……ね?】
【今の狂気を見て、なんでみたまちゃんがあそこまで純粋に育ったのかが不明すぎる……!】
【義理の姉妹って話だし、多分既に性格がある程度出来上がるまではいなかったと予想。あと、前にぽろっと言ってたけど、みたまちゃん、ひかりんという頭のおかしい姉が出来るまでは、母子家庭だったっぽいし……それもあるのかも】
「あー、なるほどねぇ……みたまっち、苦労してきたのかなー」
「実際、あそこまで真っすぐ育つのは異常な気がするんだけど、あたし」
「つまり、みたまちゃんのらいばーほーむに入った所以は、その異常なまでの純粋さってことだねー」
「「「あぁ……なんか納得(しました)」」」
【草】
【草】
【なるほど、そう言う見方もあるのか……】
【そうか、みたまちゃんの頭のおかしい部分はそこだったか……】
【考えてみれば、あのシスコンの影響を受けてない時点でおかしいもんな……】
【みたまちゃんが頭おかしいみたいに言うのはやめろぉ!】
などなど、みたまがなぜらいばーほーむに入れたのか、みたいなことがわかったと、すごく納得されていた。
尚、みたまが仮にここのコメント欄を見ていた場合、間違いなく『なんでぇ!?』という言葉が出て来ることだろう。
と、そうして話している内に、みたまが好きな所を上げる番になった。
【みたまちゃんは何言うのかなぁ……】
【あの姉と同じレベルの怪文書が来たら泣く自信がある】
【草】
【さぁ、どうだ!】
緊張の瞬間というくらいには二期生や視聴者たちは身構えた。
果たして、みたまは何を言うのか、と。
『え、えとお姉ちゃんの好きな所は……その、いつも優しくて、わたしのことを大事に思ってくれていて……それから、誕生日には必ずプレゼントをくれるし……僕が怖がっていたり、不安になっている時は何も言わずにそっと傍にいて手を握ってくれるし……それにやっぱり……』
『やっぱり?』
『わたしは、お姉ちゃんのいつも楽しそうな笑顔とか、仕草がやっぱり好き、かなって……えへへ……ちょ、ちょっと恥ずかしいね……』
『アッ――( ˘ω˘)スヤァ』
「「「「ぐはっ……!」」」」
【( ˘ω˘)スヤァ】
【( ˘ω˘)スヤァ】
【あー……こりゃだめだ……】
【あの特大の狂気をくらってもなお、純粋に言えるみたまちゃんよ】
【らいばーほーむ最強はみたまちゃんだったか……】
【可愛いは正義、という言葉の意味がよく理解出来た気がするわ……】
みたまが言ったひかりの好きな所の言い方と内容に、二期生は血反吐を吐きそうになった、というかうさぎはどう見ても血反吐と鼻血が出てる。
一番マシなのは、いくまだろうか。
『あれ? お姉ちゃん? お姉ちゃん!?』
『……( ˘ω˘)スヤァ』
『お姉ちゃーーーーーーーーーーーーん!?』
尚、配信内ではどうやら狂気与えまくったひかりが安らかな笑みで死んでおり、みたまがまさか過ぎる状況に叫んでいた。
「「「「ぶふっ――!」」」」
そして、あまりにも綺麗すぎるオチを見た四人は噴き出した。
【あの人もう反則だろ……ww】
【気絶オチは綺麗すぎるww】
【妹スキーがあんなはにかみ顔と好きな所を言われりゃぁなぁ……w】
【この姉妹面白すぎるww】
『え、えーっと……お、お姉ちゃんが気絶しちゃったので、今日の配信はここまでにするねっ! あ、明日は三期生でオフコラボするから、みんな見に来てくれると嬉しいなっ! 枠は、いるかさんの方でやるよっ! それじゃあ、おつたま~~~~~っ!』
「とんでもない理由で配信を終えてる! さすがみたまっち!」
「みたまもらいばーほーむよね……」
「天然さん、ですよねっ……!」
「笑しかないよねぇ。正直、笑いを堪えるのに一苦労だよー」
【いやぁ、笑った笑ったw】
【途中笑いどころか、全員の思考が止まったけどな】
【あれが無量○処か……】
【リアル無量○処は草】
「えー、なんかもう、色々あれだった配信が終わったので、こっちの配信も終えようと思うわ。はい、感想を言ってくわよ。まずは、いくまから」
「はいはーい! ひかりんパイセンが怖かった! あと、みたまっちは何やっても可愛い! 以上!」
「次、暁」
「んー、例の狂気シーンの前とかもう、何も覚えてないくらいに、狂気だったよー。鳥肌が立ちすぎて、鳥になった気分」
「はい、うさぎ」
「……トラウマですぅ」
「はい私。夢に出てきそうになったわ。以上」
【全員すっごい簡潔なのに、あの狂気のことしか話してねぇ!】
【いくまっちだけがみたまちゃんに言及してるけども】
【まあ、あれはなぁ……w】
「以上! これで、あたしたちの配信も終わり! それじゃあ、また来ればいい、んじゃないっ? さよならーーー!」
「「「バイバーイ!」」」
そんなこんなで、色々と波乱だったコラボ配信を見る配信は無事(?)終えることとなった。
【おつ!】
【配信乙!】
【いやぁ、怖かった……】
【みたまちゃんの配信のアーカイブでも見て来るわ……】
【俺も】
【私も】
【じゃあ、二次会だなー】
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最初は、あの二話分全部に対しての話を書こうかと思いましたが、死ぬほど長くなりそうだしめんど――ゲフンゲフン。大変そうだからやめました。一部抜粋って感じですかね。
今後、閑話丸々一話を使って行う配信回には【裏配信】というサブタイが付きます。まあ、どうでもいいですね!
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