配信#8-2 三期生みんなでオフコラボだよっ!:下
えー、クソほど長くなりました! すんません!
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「ん、話が脱線した。話題を戻す。今度は……はつき」
「はつきの番だな! じゃあ、話すぞ! そうだなぁ……やっぱり、ふゆりんと同じになるけど、毎日が楽しいことだぞ」
【やっぱそうだよなぁ】
【実際、楽しそうだもんね全員】
「うんうん! いやぁ、なんかこう、学生しながら裏でVTuberやってる! っていうこの特別感がすごくよくて、実は心の中で、どうだどうだー! って友達と話している時に思ってたりするぞ」
な、なるほど、はつきおねぇたまはそう言う理由なんだ……。
僕はどちらかと言えば恥ずかしい方になるかなぁ……。
【草】
【おまえwww】
【心の中で自慢はうけるw】
「だってそうじゃん? 他の人とは違う、はつきは特別なんだぞ! って少しは思うじゃん?」
【まあ、わからんでもないw】
【実際、一般的じゃない趣味をやってると、マジでそう思う時はある】
【わかるわー】
「とまあ、そんな感じだぞ! あ、でも、正直な所疲れやすくはなったかもしれない」
【ほう】
【まあ、大学行きつつ、配信だもんな】
【いやそれ言ったらみたまちゃん、高校生だぜ?】
【あー、それもそうだな】
【というわけで、お前は疲れたと言ってはいけない】
「あれぇ!? なんかはつきに対して辛辣じゃないかな!?」
「まあ、みたまに比べたらはつきはバイタリティーがお化けだし」
「そうですねぇ~。みたまちゃんならともかく、はつきちゃんは疲れを言ってはいけないかとぉ~」
「はつきに味方はいないのかっ!?」
「あ、あの、はつきおねぇたまは頑張っているので、あの、で、できれば優しい言葉をかけてあげてください……」
「み、みたまちゃんっ! もう、大好きだぞっ!」
「ふえぇぇ!? だ、大好き!?」
「はつき、こんな妹が欲しかったぞ……ひかりん先輩、みたまちゃん貰っちゃダメ?」
【天空ひかり:潰すぞ小娘☆】
【こわっ!】
【ドストレートすぎるwww】
【シスコンやべー】
【小娘って言うけど、あんた三つしか歳違わないじゃんっ!】
お姉ちゃん……。
「あっはっは! フラれちゃったぞ! っと、まあ、はつき的にはこういういじりは大歓迎だし、別にいいんだけどね!」
「あ、そうなんですね」
「うん! だって、美味しいじゃん? 役回り的に」
【Mか……?】
【Mなのか……】
【そうか、はつきっちはMか……】
【やーい、ドMぅぅ~~~~】
「そのいじりは嬉しくないぞ!?」
ころころと表情や声音を変えながら視聴者さんたちとお話しするはつきおねぇたまは、やっぱり面白くて、小さくふふっ、と笑ってしまう。
「やっぱり、はつきはいじられキャラが似合う」
「へっへーん! それこそはつきの狙い! なんてね」
「うふふぅ~、いいですねぇ~」
「あははっ」
【ほんと仲いいな三期生】
【三期生に限らず、らいばーほーむは全体的に仲いいしなー】
【一期生も仲いいし、二期生も同様】
【類友ってことか……】
【それ、みたまちゃんも変人枠にならない?】
【みたまちゃんも物理的変人だろ? 性別が変わった人って意味で】
【たしかにwww】
「それじゃあ、次はみたまちゃんの番ってことで! どぞどぞ!」
「ふえ!? あ、え、えっと、そうですね……あの、ちょっと忙しくなったかなぁ。その、委員会に入っていて、委員会のお仕事があるから……」
【へぇ、そうなんか】
【じゃあ何か? みたまちゃんって、高校に行って勉強して、委員会して、帰って来たら家事やって、他より少ないとはいえ配信もしてるってこと!?】
【ちなみにみたまちゃんはその、予習復習とかやるタイプ……?】
「ふえ? あ、うん。だって、お勉強は大事だもん」
【ま、マジか】
【それ、倒れない? 大丈夫?】
「うーん、元々余裕はあった方だから、そこの余裕を使って配信をやってる、が近いかも……?」
「結構みたまちゃんって体力ある方?」
「ううん、運動的な意味での体力は人並みよりちょっとだけ少ないくらいですよ? だけど、毎日やることって体力とは関係ないと思うんです。例えば、家事を毎日やると、特に苦じゃなくなるでしょ? そう言う事です」
「な、なる、ほど?」
「ん、つまり、大量の仕事を割り振られる状況に毎日直面して、それに慣れれば、疲れを感じにくくなることと同義」
「なにかが違うと思いますよっ!?」
社会に出ていない僕でも、それは何か違う例えだって言う事だけはわかるよっ!
【社畜w】
【いるかちゃんちゃう。それ、感じにくくなってるんやない。疲れていることに気付かないだけや】
【マジでブラックだったんだろうな……】
【でも今の話を聞いて思ったけど、将来みたまちゃんってブラック企業に入っちゃってそうだよね……】
【わかる。最初は疲れても慣れたら何も思わなくなってそう……】
「みたま、絶対にブラック企業には入らないこと」
「ふえ!? い、いきなりなんですか!?」
「求人に『アットホームな職場です』って書いてある場所は、絶対にブラック。あと、『人柄採用』と言っている会社もクソ」
【草】
【草】
【ガチトーンで草】
「そ、そう、なんですね」
あまりにもいるかおねぇたまの表情が真剣すぎると言うか、重すぎると言うか……絶対になってほしくないという強い思いが感じられて僕は苦笑いを浮かべた。
本当に、苦労してきたんだね……。
「ん、んっと、と、とりあえず以上、かなぁ」
「じゃあ、最後は私。一番変わったのは……クソ上司から解放されたこと」
【ドストレート!!!】
【剛速球ストレートが飛んで来たぞww】
【しかもめっちゃ恨み籠った声してるし!】
【うわぁ……】
「そして、ニート生活が楽しい。好きなことをして、好きな物を食べて、好きな物を見て、好きな配信をする……これ以上の幸福はないと思う。一生この生活をする、は多分無理だとは思うから、今はこの変化した日常を全力で楽しみたい」
【おー】
【なんかすっげえいいこと言ってる】
【まあ、新しい環境になったらそう言う心構えは必要だよね】
「ん、だからみんなも――レッツ退職☆」
「「「んぐっ――!」」」
突然声を変えられて、僕たちはまたしても笑いそうになりました。
や、やっぱりずるいよぉ、それぇ!
【もういいよそれはぁぁぁぁぁ!wwww】
【突然声を変えるんじゃないよ!】
【やっ、やばいっ、飲んでた酒が鼻に逆流してきたァァァァァァッッッ!!!】
【↑大惨事じゃねぇか!】
「ん、やはりこれは面白い」
「ふ、不意打ち変声はやめてほしいぞっ……!」
「ふふっ、ほ、ほんとに、そ、それダメですからぁ~~~~っ!」
「あはははっ! はぁ、ふぅっ……んくっ、ふふっ……!」
【全員爆笑やんw】
【いやもう、本当にひでぇw】
【いるかちゃんのネタが酷すぎるww】
【完全に笑い殺しに来てるしw】
「ん、これで笑わせるポイントは、一切表情を変えず、そして声を変えると悟らせないこと。これ大事」
「それ以前に、モノマネが上手くないと通用しないと思うぞ……」
「というより、声音を変えられる前提ではぁ~……?」
「い、いるかおねぇたま、すごいです……」
「ふふ、もっと褒めていい」
「いやもう、ほんとにすごいと思うぞ……」
「真似できませんしねぇ~」
「わ、わたしも無理です」
本当にどうやっているのか気になります……。
【いるかちゃんがすげぇだろこれw】
【下手なモノマネ芸人より上手いしな】
【すげぇなぁw】
「ん、それじゃあ、次のことをする。はい、いつものましゅまろです」
「いつものって言っていいのかな、それ」
「問題なし」
「そのために今回も募集していますからねぇ~」
「で、ですね。じゃあ、やりましょっ!」
「ん。というわけで、最初はこれ」
「じゃじゃんっ!」
【やっぱはつきっちの人力SEなのかw】
【多分、はつきがやらなきゃ誰がやる!? みたいに思ってるんだろう。知らんけど】
【ほんとにありそうだからやめてくれww】
「『みたまちゃん可愛いはなんのことで発生したのか? みたまちゃん可愛いはなぜ発生したのか? しかし、こうした件は全部が重要ではない。もっと重要なのは、私にとって、これらの疑問を持って、我々はみたまちゃん可愛いを念入りに考えましょう』」
【???】
【???】
【????????】
【……え、いや、え?】
【なぁにこれぇ……】
「あ、あー……す、すごい個性的な文章だぞ! はつきは頭が悪いからよくわからないけど、きっと! 確実に! 間違いなく! この文章には! 高尚な意味が含まれていると思うぞ!」
【いや、はつきっち、これは理解しちゃいけないやつ……】
【何、この……この、何? ボー○ボみてェな文章……】
【すまん、意味が分からん】
「……ん、私もわからない」
「お、同じく、ですねぇ~……み、みたまちゃんはどうですかぁ~……って、み、みたまちゃん~~!?」
「ふえぇあぁぁ~~~~?」
理解しようと頭を回転させても何一つ意味がわからなくて、けど理解しないと申し訳が無くて、なんとか頭を回して回して……あれぇ? なんか、目が回ってきたようなぁ……。
【まずい、みたまちゃんに怪文書は早すぎたんだッ】
【いやこれ怪文書ってレベルじゃねーだろ!?www】
【み、みたまちゃーーーーん!】
「み、みたまちゃん! これは理解しなくていい奴だぞ! だから起きて起きてぇ!」
「……んぁっ! こ、ここは僕? わたしはお家……?」
【草】
【草】
【えぇぇ?】
「ん、大丈夫?」
「あ、は、はい、えと、よくわからない文章が来て、でも理解できなくて……それで、理解できないと、あの、お、送って来てくれた人に申し訳ないって思っちゃって……それで、あの、ご、ごめんなさいっ!」
理解できなかったことが申し訳なくて、ぺこりと頭を下げて謝った。
【うわぁ、メッチャ健気ぇ……】
【こんな頭のおかしい文章すら理解しようとしてくれるとか……は? マジもんの天使か?】
【みたまちゃんみたいな娘がらいばーほーむにいるの、やっぱ間違いじゃね……?】
【いやそう思うかもしれんが、多分どっかのシスコンが他の所は許さなかったと思う……】
「いえぇ~、あれは理解しなくていい物ですよぉ~」
「そ、そう、なんですか……?」
「そうだぞ! そもそも、あんなものが理解出来たら人間じゃないぞ!」
【草】
【辛辣ゥゥゥッッ!】
【ひっでぇww】
【まあ、そう言いたくなる気持ちはよくわかる……】
【デスヨネー】
「そ、そうなんですね……じゃ、じゃあ気にしないようにしますっ」
みなさんの言葉でとりあえず理解しなくていいと言うことはわかったので、気にしない方向で行くことにしました。
一体何だったんだろう……。
「というわけで次。はつき、引く?」
「おー! じゃあ引くぞー! じゃあ、はつきは……これだぁ! じゃじゃん! 『はつきチャン(笑)😃☀ 🎵はつきチャンと一緒に今度ランチ、したいナァ(^o^)❗この旅館、すごいキレイ😃♥ 😆😃☀ なんだって😃☀ オジサンと一緒に行こうヨ😘ナンチャッテ💕』キモイ」
いつもの笑顔なのに、『キモイ』の部分はすっごくその、感情が籠っていました。
「これは酷い」
「す、凄まじいですねぇ~……」
「あ、あの……その……す、すっごく、こ、個性的、で……す…………ね…………………」
【草ァ!】
【なんで二連続頭のおかしいましゅまろが来るんだよぉ!?】
【ってか、おじさん構文は普通にキメェ!】
【何気に、あのはつきっちが即キモイって言ってんのが笑うww】
【いやこんなん送られて来たら普通に嫌だろwww】
【ってか、キモイの言い方にめちゃくちゃ感情が籠ってたんですが!?】
【他の面子もダメそうだぞ!?】
【ってか、おじさん構文を知らなそうなみたまちゃんまで顔が引きつってやがる……! 知らない人ですら顔を引き攣らせるレベルなのかッ……!】
【大丈夫か、はつきっち!】
「いやぁ……ごめんごめん……つい、過去の記憶がフラッシュバックしてしまったぞ」
【え、おじさん構文送られたことあるの!?】
【マジでェ!?】
「んまぁ……ちょっと、高校時代に……」
そう話すはつきさんは、すっごく遠い目をしていました。
何があったんだろう……。
【うわぁ……】
【うわぁ……】
【すまん、同情する……】
「……あっはっは! じゃあ、気を取り直して次だぞ! こんなのをいつまでも見ていたら目が腐るぞ!」
【www】
【さすがだぜはつきっち!】
【この切り替えの早さはさすがだ……しれっと毒吐いてるけどw】
「んじゃぁ、次、ふゆりん行く?」
「いいですねぇ~、私も今のは忘れたいですしぃ~。それじゃあわたしはぁ~……これにしますねぇ~!」
「じゃじゃんっ!」
【SEは忘れないクソ猫ww】
【絶対にやるのな、そこw】
【さぁ、今度はなんだ!】
「『ふゆりんに質問です! ふゆりんはロリコンなので十中八九おねロリ好きだと思うんですが、ロリおねはどうなんでしょうか?』そうですねぇ~……邪道」
【語尾語尾ぃ!!】
【ってか、なんだこの質問!? クッソどうでもいいッ!ww】
【今んとこ頭のおかしい話題しか来てねぇ!】
【語尾を忘れるくらい邪道なのかッ!】
「えぇ~、本音で言えば色々と語りたいところですけどぉ~……この場にはみたまちゃんがいるのでぇ~、個別配信の時に語らせてもらいますねぇ~」
「ふえ?」
【あんた、そういう良識はあったのかよ……】
【てっきりないのかとばかり……】
【あったことに驚きだよ】
【コメ欄でわかるふゆりんの見られ方よw】
「あ、あの、おねロリ? ってなんですか……? その、ロリおね? と何か違うところがあるんでしょうか……?」
全く知らない単語が出て来て、両方ともの違いはなんなのか訊いてみる。
【マジで無知やん】
【むしろ、知ってたらなんか嫌だな……】
【十中八九あっち系の話題、みたまちゃん疎そうだしな】
【……やっぱ大人に混じって高校生がいる図ってやばくね?】
【今更www】
「みたまちゃん、とりあえず知らなくていいことだぞ」
「ん、むしろ、無知だからこそ……捗る」
【おいwww】
【いるかちゃん何言ってんの!?】
【そういやいるかちゃんも割と同類じゃねーか!】
「は、捗る……?」
「はいは~い~、次行きますよぉ~、次ぃ~!」
僕が疑問を口にした直後、ふゆりんが強引にお話を切って、次へと進行させました。
な、なんだったんだろう?
【すげぇ! ふゆりんが話を戻した!】
【それだけみたまちゃんに知られたくないのね……】
【まあ、気持ちは痛いほどわかる】
「???」
うーん?
「それじゃあ、次みたまちゃんどうぞぉ~」
「あ、は、はいっ! が、頑張りますっ!」
【何を!?】
【頼むっ、みたまちゃんは変なのを引かないでくれぇ……!】
【俺の命全部ベットするからマシな物を! マシなものぉ~~~~~!】
「ん、んーと……じゃあ、これにしますっ!」
「あ、じゃじゃんっ!」
【おい今忘れかけてたろww】
【まあ、うん。仕方ない】
「えーと……『愛してるゲームをしてください』……? んっと、愛してるゲーム?」
「「「よしやろう!」」」
【草】
【全員やる気満々すぎるww】
【マシっちゃましだけど、よりにもよってそれを引くのか……!】
「ふえ!? あ、あの、みなさんはこれ、何か知ってるんですか?」
僕自身が無知だからか、この内容がよくわからず、何か知っているらしいはつきおねぇたまたちに訊いてみる。
なんだろう、これ……。
「簡単に言うと、お互いに愛してるって言い合って、照れたり笑っちゃったりしたら負け、そんなシンプルなゲームだぞ!」
「ふわぁ~、そう言うゲームがあるんですねっ! ……あれ? それってどれくらいの距離感で……?」
「特に決まりはない。まず、顔が見えるように円になって、スタートする人を決める。どっち回りかは、最初の人が決めることにする」
「それでぇ~、言われた人も言った人も、どちらかが笑ってしまったり、照れてしまったら負けになるんですよぉ~。まずはお手本を見せましょうかぁ~?」
「あ、お、お願いしますっ」
説明を聞いてなんとなくは理解できたけど、そこからどういう物か実際に見た方がいいよね。
と言う事で、申し出をありがたく受けることに。
【おっ、手本が見れるのか!】
【いいねいいね! 誰がやるの?】
「とりあえず、はつきとふゆりんでやろう! いい? ふゆりん」
「いいですよぉ~。では今回は、はつきさんが言う方でいいですかぁ~?」
「いいぞ! あ、先に言っておくとね、二人の場合は交互にやるけど、今回みたいに三人以上の場合は、一度言ったら言われた人が次の人へ言って、終わったら次、ってな感じに流れてくから覚えておいてね! まあ、本当は言われた側は愛してるって言われたら『本当?』とか『本気で?』と言わなきゃいけないんだけど、まあ、初めてだし簡易的にってことでやるぞ!」
「はいっ! じゃあ、えと、が、頑張ってくださいねっ!」
「うん! じゃあ、行くぞ! ふゆりん!」
「いつでもどうぞぉ~」
そう言うと、二人は真顔になった。
「よしっ! すぅー、はぁー」
気合を入れるためか、はつきおねぇたまは深呼吸をして……
「…………ふゆり、あいしてでゅっっ――んぬおぁぁぁぁぁ!?」
愛してると言っている最中に舌を噛みました。
「んぶふっ!」
普通に耐えようとしていたらしいふゆりおねぇたまは、そのまま耐えきれなくて吹き出してしまいました。
いや、あの、今のはずるいよね……。
「ん、ふゆりんの負け」
【ええぇぇぇぇ!?ww】
【どんな勝ち方やねんっ!】
【完全に愛してる関係ねぇーーーー!】
【舌噛んで勝つのは情けないよ、はつきっち……】
「いひゃいろぉ……」
「だ、大丈夫ですか……?」
「う、うん、らいじょうぶらぞ…………ふぅ。と、ともあれ、はつきの勝ちだぞ! ふゆりん!」
口を押さえてすごく痛そうにしていたけど、すぐにいつもの笑顔とテンションに戻って勝ち誇るはつきおねぇたま。
やっぱり、こういう切り替えの速さはすごいね……。
「くっ、今のは耐えきれませんでしたぁ~……」
「とまあ、こんな感じだぞ。わかったかな?」
「は、はいっ! 一応……えと、愛してるって言う時は表情を変えるのは有りなんですか?」
「ありかと思いますよぉ~」
「ん、ありでいこう。それと、耐えるのは十秒間。それ以上を超えたらセーフにする。大丈夫?」
「オッケー!」
「異議なしですよぉ~」
「わかりましたっ! じゃあ、やりましょ!」
【おー、みたまちゃんが生き生きとしてる】
【多分、初めての遊びにワクワクしているんだね】
【でもこのゲーム、実際にやるとすごい恥ずかしいよね……】
【わかるー……】
【仲のいい人同士でやると余計に羞恥心がヤバイ】
とりあえず、早速顔が見えるように座ってみる。
この時、ちゃんとカメラに映るように気を付けます。当然だけどね。
並び順としては、僕の対面側にはつきおねぇたま、右斜め前にはふゆりおねぇたま、僕の右隣にいるかおねぇたまといった具合です。
早速順番を決めるためにジャンケンをすると……
「ん、私の勝ち。なんで負けたか、明日まで考えといてください。そしたら何かが見えてくるはずです」
いるかおねぇたまがどこか勝ち誇ったような声でそう言って来た。
【なぜそこでボケるww】
【ってか久しぶりに聞いたわそのセリフww】
【懐かしいなぁオイ】
「お、おおぅ、すっごい煽られた気分だぞ……それで、どっち周りにするの?」
「ん……逆時計回り」
「じゃあ、私が言われる側ですねぇ~。バッチコイですよぉ~」
「お、じゃあ高みの見物だぞ! みたまちゃん、よーく、見ておくんだぞ!」
「は、はいっ」
どんなセリフで言うのかな……!
そう思って待っていると、いるかおねぇたまが動き、ふゆりおねぇたまのすぐ近くまで移動。そして……
「……愛してるよ、ふゆり」
聞いているこっちもつい赤面しちゃうような真っすぐな言葉が放たれました。
ふわぁぁ~~……。
「~~~~っ!」
「お、おぉっ、持ち前の声を活かした、シンプルなセリフだぞ! けど、ふゆりんもよく耐えてる! すっごい唇噛みしめてるけど!」
はつきおねぇたまの言う通り、ふゆりおねぇたまは、体をぷるぷるとさせながら、同時に唇を噛んで耐えているようでした。
あれ、痛くないのかな……?
【草】
【いやぁ、今のは破壊力高い……】
【くっ、いつものいるかちゃんを想像していれば耐えれると思ったけど、や、やべぇ、無理だったっ……!】
【今の、普通に同性でもヤバい……ハスキーボイスってやっぱりいいよね……】
「はぁっ、ふぅっ……た、耐えましたぁ~~~~っ! じゃ、じゃあ、次は、私の番ですよぉ~~~っ!」
「よーし! バッチコイだぞ!」
「さっきの雪辱、晴らさせてもらいますからねぇ~!」
「やれるものならやってみるんだぞ!」
と、二人は不敵な笑みを浮かべて睨み合います。
はつきおねぇたま、挑発してるなぁ……。
と、いつもの柔らかい微笑みを消したふゆりおねぇたまは、思わずドキッとしてしまうくらいに大人な笑みを浮かべると、口を開き……
「……ふふ、私ははつきちゃん……いいえ、はつきを心の底から愛しています」
「おうふっ!」
「はい、はつきの負け」
【いや……うん……】
【ごめん、マジごめん……侮ってたわ……】
【さすがASMRをやるだけあって、その……え、演技が、上手すぎる……】
【やばい、あまりにも破壊力が凄まじすぎて、メッチャドキドキする!】
【わかるわぁ……】
【ってか、はつきっち、一瞬で照れてるしw】
「はぁい~、私の勝ちですよぉ~」
「ぐ、ぐぬぬぅ……初戦敗退とは……」
負けたことが悔しいようで、はつきおねぇたまは拳を握ってふるふると肩を震わせていました。
「え、えっと、次はわたし、ですよね……?」
「そうですよぉ~」
「いるかおねぇたまに言えばいい、んですよね……?」
「ん、バッチコイ」
「じゃ、じゃあ…………いるかおねぇたまぁ、だぁいすきっ♥」
にっこりと笑みを浮かべながら、僕はストレートにそう言いました。
「~~~~~~っっっ!!!」
すると、いるかおねぇたまは顔を真っ赤にしながら目を瞑ったり開いたり、歯を食いしばったりして耐えている様子でした。
「おーっと! いるかちゃん、必死に耐えているぅぅぅぅぅ! 今のは外野のはつきでも効く! というか、正直鼻血出そうです!」
【うぼぁぁぁぁぁ!】
【ぐあああああああああああああ!】
【じょ、浄化されるゥゥゥゥゥ……!】
【ふ、ふへへ、もう、悔いはないや……】
【天空ひかり:( ˘ω˘)スヤァ】
【デレーナ・ツァンストラ:ごめん、これはマジで無理だわ……可愛すぎて死ぬ……】
【春風たつな:あぁ、うん……むしろ、いるか君はよく耐えてるね、あれ……】
【しれっと常識人枠の二人もいるww】
【ってか、ツンデレちゃんがツンデレしてないレベル!?】
【は、破壊力が違い過ぎるだろ、あれは……】
「と、ところで、ふゆりんは……ってぇ!?」
「我が生涯に一片の悔いなし……!」
「ふ、ふゆりんがラ○ウになってるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?」
【草ァ!】
【なんであんたが死んでるんだよwww】
【流れ弾でやられたか……】
【片手を天に突き上げて立ったまま死ぬふゆりんが見える見える】
【想像しやすくて草】
「……私、もう棄権でいいですよぉ~~~~……」
「ふえ!? い、いいんですか?」
突然ふゆりおねぇたまは、棄権すると言い出しました。
ど、どうして?
「どうでもよくなりましたぁ~~~……」
「そ、そですか。じゃ、じゃあ、いるかおねぇたま、一騎打ちですねっ!」
「ん。じゃあ、一つ罰ゲームを決めよう」
「ふえ、罰ゲーム?」
「ん。負けた方は一つだけ、相手に言うことを聞かせることが出来る。どう?」
「ふえぇぇぇ!?」
【おいww】
【23歳なにしてんだよ!】
【相手16歳ぞ!?】
【やはりいるかちゃんもふゆりんと同類……!】
「ん、安心して。無茶なものはだめだから。簡単にできる物だけ」
「そ、そうですか……? あの、具体的には……?」
「……頭を撫でてもらうとか、膝枕をしてもらうとか?」
「あ、それならいいですよ~」
【え、いいの!?】
【いいんかいっ!】
【あれか? TSっ娘だからか?】
【草】
「じゃ、じゃあ、いるかおねぇたまからお願いしますっ!」
「ん、任せて。私はこの口撃に全てを賭ける」
「は、はいっ、いつでもどうぞ……!」
【さぁ、何が来るっ……!】
【また変声術が来ると予想】
【あぁ、やりそう】
【あれは不意打ちできたら笑うし】
【天丼でも笑えるしなwww】
「――だぁ~いすき……だよ……?」
「はぅぅぅぅぅ~~~~っ!?」
耳元で囁かれて思わずぞくぞくっとして声が出てしまいました……。
うぅっ、ず、ずるいよぉ……。
「ん、私の勝ち」
【えぇぇ……】
【モノマネが来ると思ったら囁きボイスで勝ってやがる!】
【やっぱいるかちゃん、この手のゲーム強いだろ、声質的に】
【ハスキーボイスだもんなぁ……普通にカッコいいし……】
【私も囁かれたいっ!】
【同感ッ!】
「じゃあ、罰ゲーム」
「は、ひゃいっ! な、なんでも、言ってくだしゃいっ!」
「「「んぐふっ……!」」」
【よっし噛み芸!】
【だが今回はあぅぅがないぞ!?】
【何!? レアパターンか!?】
【やったぜひゃっほーい!】
「ん、私がお願いするのは…………」
「は、はい……」
ドキドキ、と心臓が早鐘を打ち、僕はいるかおねぇたまのお願いに身構える。
「今後、私たちに敬語禁止」
「…………ふえ? あの、それだけ、ですか……?」
【あれ? 普通にまとも……】
【てっきり、膝枕とか所望するのかと……】
「ん。そもそも同期。私たちに敬語は不要」
「で、でも、あの、み、みなさん、僕……わたしより年上なので、あの、け、敬語じゃないと……」
「確かにそうかもしれない。でも、VTuberに年齢はあまり関係ないと思う。私たちは同期。それが大事。つまり、対等と言う事」
「たしかにそうだぞ! みたまちゃん、一期、二期の先輩たちにならわかるけど、はつきたちは同期! なら、敬語は不要だと思うんだぞ!」
「そうですねぇ~。正直な所、みたまちゃんはこう、健気に明るいキャラクターを売りにしているわけですしぃ~、何より妹キャラですからねぇ~。普通にこう、ため口の方が妹キャラっぽいなぁ~~、って思うんですよぉ~」
【あー、言われりゃたしかに】
【敬語もいいけど、やっぱり妹っぽくってなると、ため口にはなるか】
【すげぇな、今回のコラボ配信のふゆりん、まともな部分が多いぞ】
【ってか、しれっといるかちゃんが良いこと言ってんのに、誰も触れないのが草なんよw】
【まあ、ふゆりんに持ってかれてる感はあるよね】
「え、えっと、あの……ほ、本当にいいんですか……?」
「ん、問題なし。むしろ、そっちがいい」
「うんうん! ため口バッチコイだぞ!」
「むしろお願いしますねぇ~」
なんとなく年上だから、って言う理由でずっと敬語でいたけど……そっか、対等……。
うん、そうだよね、一緒に活動するんだし……うん。
「うんっ! じゃあ、これからは自然に話すねっ!」
「「「うえへへへ……」」」
【顔顔顔ォォォォ!】
【全員デレッとしてんの笑うわww】
【えぇぇぇ……】
【それはそれとしてみたまちゃんが可愛い】
【やっぱこっちの方がいいねぇ】
「ん、では、今後はそう言う事で……あ、もうすぐ時間。んー……じゃあ終わらせよう」
「そうだね! じゃあ、感想言う? やめとく?」
「んー……面倒だし、みたまのお弁当でお腹いっぱいになって眠いから終わる」
【適当すぎるぅぅぅぅ!】
【せめて言葉は濁してよ!?】
【歯に衣着せて!?】
【やっぱ適当だよいるかちゃん!】
「ん、ではそう言う事で……また次回も見てくれると嬉しいな! ハハッ! バイバーイ!(某ネズミ風)」
「「「んぐふぅ――――!」」」
【この配信は終了しました】
【ちょぉっ!?ww】
【馬鹿野郎――――――――――――!】
【最後の最後に放送事故を起こすんじゃないよww!】
【しかも切るのがはえぇぇぇよ!wwwww】
【えぇぇぇぇぇ……】
【最後他の三人が大爆笑してたけどぉぉぉぉ!?】
【三期生がコラボすると、まともな終わり方しねぇ!www】
======================================
はい私です。
前回で、記念話の募集をしたらなんか結構な数が来ましたが、どれにしようか迷っております。まあ、まだしばらくの間は募集するつもりですしね! 決まり次第、この先のどこかの回で言うつもりですんで、まあ、うん。気長にお待ちくだせぇ!
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