登場人物紹介①

 織田玄徳 38歳 男

 日本ではなんでも屋のような電気工事業を経営、時計から車まで何でも整備できるし、なぜか大型クルーザーや精密機械などの修理もできる。

 ルックスは平凡がちだと思っているが、実はけっこうなイケメン。髪を整え化粧をしてスーツを着ればかなり化ける。だが本人は無自覚。

 幼いころ、母親が遊び人で父親がかなり苦労したのを見ながら成長したことから、結婚し子供を作り幸せな家庭を持つという言葉が『呪い』のように聞こえ、稼いだ金は自分のため、自分が裕福に暮らすために使うと誓い生きてきた。

 最終的に父親は母親のせいで借金を抱えるが、祖父に救われる。

 その後、父親と祖父によっていろんなことを教わり今に至る。

 愛煙家で酒好き。趣味はキャンプにバイクに釣り。祖父が中国拳法の達人で手ほどきを受け、さらに一時は空手柔道テコンドーなどを習っていたので腕っぷしはかなり強い。

 電気工事中に感電死し、異世界へ転生。持ち前の経験を使って『オダ魔道具開発所』を解説。日本の知識を使ってさまざまな魔道具開発をしながら、独身生活を満喫する。

 本来、一つか二つあればいい魔法適正を六つ持ち、感電死した影響なのか異世界にはない『雷』属性の魔法適正を持つ。攻撃魔法など一切覚えず全て魔道具開発のために使っている。

 現在はアレキサンドライト商会のお抱え魔道具技師。だが、はりきって仕事をすることはせず、思いついたり依頼された道具を作って持ち込み、そのロイヤリティで生活している。



 サンドローネ 22歳 女

 アレキサンドライト商会の商会長。

 シルバーブルーのロングヘア、抜群の美貌とスタイルを兼ね備えた女傑で、経営手腕に長けている。

 玄徳と出会ったことで、アレキサンドライト商会は多大な発展を遂げることになり、今ではエーデルシュタイン王国で十指に入る大商会へと成長する。

 元、伯爵令嬢で婚約破棄された経緯を持つ。実家を追放され、才能のあった魔法の力で『魔法適正簡易調査用紙』という魔道具を開発。その後は鳴かず飛ばずの魔道具しか売り出せなかったが、玄徳の『マッチ』で一気に事業が急成長し、大商会の仲間入りをする。

 現在、王都に豪邸を構え生活しており、製品開発の工場やアレキサンドライト商会の支店などを次々と広げ、いずれは王都で一番の商会になることを夢見ている。

 玄徳と同じで結婚願望がゼロ。金を稼ぐ、商会を成長させることだけを生き甲斐としており、毎日持ち込まれる縁談は全てお断り。社交界では『返り咲いた白青薔薇』とも呼ばれている。

 自分では完全無欠と思っているが、実はゴースト系魔獣が苦手だったり、怒ると視野が狭くなるなど弱点が多い。



 リヒター 29歳 男

 サンドローネの護衛兼秘書。

 かつては孤児だったがサンドローネに拾われ、護衛としての英才教育を受けた。サンドローネに絶対の忠誠を誓っており、その忠誠が揺らぐことはない。

 徒手格闘の使い手で、実力はかなり高い。だが実はナイフ戦闘のが得意で、玄徳が知らないところではけっこうバトったりしている。

 玄徳の飲み友達。玄徳からは苦労人と思われているが、実はサンドローネにアレコレ言われて「はい、お嬢」というのが大好きなので苦労はそれほどでもない。

 秘書として非常に有能。アレキサンドライト商会の縁の下の力持ち。



 ロッソ 17歳 女

 S級冒険者チーム『鮮血の赤椿スカーレット・カメリア』のリーダー。

 リーダーというのは形式上。チーム登録するのに必要だったのでくじ引きで決めた経緯がある。

 赤髪、ツインテール、抜群のスタイル、赤いビキニアーマー、赤い大剣と、とにかく赤い。

 魔法適正は火属性で、一属性を極めたスペシャリスト。

 冒険者最強の七人である七虹冒険者アルカンシエルの一人で、通称『赤』のロッソ。

 玄徳のことを「おっさん」と呼び慕っている。

 けっこうな酒好きで、たまに玄徳と飲む。羞恥心が薄く裸を見られても特に気にしないが、ブランシュやアオがガードしているので、その裸身を見た者は玄徳以外にいない。

 戦闘スタイルは、全身を炎で包み込み、莫大な火力を持って大剣を振り回す超攻撃型。全力を出すと町一つくらいなら業火で包めるほど。

 基本的に玄徳とは遊んだりする中なので、その戦闘力などはあまり気にされていない。



 ブランシュ 17歳 女

 S級冒険者チーム『鮮血の赤椿スカーレット・カメリア』所属冒険者。

 ふわふわした白いロングヘア、修道女のような服を着た聖女系少女。

 武器は『セントソフィア・ジャッジメント』という聖銀、オリハルコンをブレンドした大槌。重さは軽く一トンほどあり、普通なら持ち上げることも困難。

 生まれつき莫大な魔力を持ち、その八割を使い常に身体強化に回しているが、これは無自覚。

 チームで最も怪力。岩を素手で握り砕いたり、拳のラッシュで分厚い鉄板を破壊する。

 怪力な自分が嫌で、直接戦闘ではなく光魔法による回復やアンデット浄化をする『白魔法師』の道を選んだ。七虹冒険者アルカンシエルの一人『白』のブランシュとも呼ばれている。

 玄徳のことを「おじさま」と呼ぶ。

 玄徳に淹れてもらったコーヒーを好きになる。最初はミルクと砂糖をどっさり、次は砂糖抜き、最終的にはブラックで飲むようになった。

 スタイル抜群で巨乳。肌が焼けやすいことを気にしている。



 アオ 17歳 女

 S級冒険者チーム『鮮血の赤椿スカーレット・カメリア』所属冒険者。

 フード付きのジャケット、マスク、鎖帷子っぽい服、短パン、ブーツと機動力重視の恰好をしている。玄徳曰く『忍者少女』。胸は普通サイズ。ロッソ、ブランシュが巨乳なので小さく見えるが決して小さくはない。

 青髪、青眼ととにかく青い。武器は両手のリストブレードと水魔法。

 アサシンとしての適性が高く、不意打ち、暗殺、偵察や斥候、罠設置やマッパーなど幅広い技能を持つ。水魔法師でもあり、三人の中で一番泳ぎが得意。七虹冒険者アルカンシエルの一人で『青』のアオと呼ばれているが、本人はあまり好きじゃない。

 釣りが好きで、野営するときは必ず川沿いを選び、愛用の竿で釣りをする。

 最近、玄徳からプレゼントされた竿を使って釣りをする。

 玄徳のことを「おじさん」と呼び、三人の中で一番懐いている。



 バリオン 28歳 男

 元ジャスパー侯爵。ペリドット商会という美容品関係の商会を経営していたが、玄徳の失敗作である日焼け止めクリームを強奪、販売したことでトラブルとなり商会が傾きかけた。その後はペリドット商会お抱えのトイレ清掃員としての人生がスタートしたが、父マルセリーノに見捨てられ実家から除名、愛していた女性との間に子供もいたが離縁し、そのまま落ちぶれる。

 そのまま朽ちようとしていたが、玄徳とサンドローネによって救われ、後に清掃会社『ペリドット商会』を起こし、獣人たちを集めて新たな事業を起こす。

 自分のしてきたことを真摯に受け止めて反省し、これからの人生は人のため、迷惑をかけた人への償いとして生きようとする。だが自分のことを一切顧みることがなくなり、別の意味で心配されている。

 


 スノウ 26歳 女

 海の国ザナドゥで屋台をやっていた猫獣人の女性。

 夫に先立たれ、娘のユキと二人で暮らしている。

 貧しい生活だったが、玄徳に救われ、今はエーデルシュタイン王国で『鮮血の赤椿スカーレット・カメリア』の拠点で住み込みで働いている。

 業務は拠点の清掃、食事作り、洗濯など。ロッソたちが掃除苦手ということもあり、拠点の管理はスノウに一任、見事生まれ変わった。

 今は未亡人。恋愛にあまり興味はなく、結婚したのも生活のためで、愛はなかった。

 ユキを授かったことだけは夫に感謝しているが、今はユキと『鮮血の赤椿スカーレット・カメリア』の三人で生活することに何よりの幸せを感じている。



 ユキ 3歳 女の子

 猫獣人の女の子で、スノウの娘。

 人懐っこい性格で、心許した人にはくっついて甘える。

 まだ幼いので『猫鈍り』という、幼い獣人にありがちな動物っぽい仕草が多い。

 「にゃあ」や「うにゃ」など、猫みたいに鳴いてみんなを和ませる。

 好きな食べ物はスイートポテト。玄徳のことを「おじちゃん」と呼ぶ。



 ヒコロク 10歳 オス

 鮮血の赤椿スカーレット・カメリアの荷物運搬役。

 見た目は『デカい柴犬』で、馬よりも大きい。

 柴犬に見えるが『オータムパディードッグ』という魔獣。アオが幼いころから育てており、今では家族の一員でもある。人懐っこく甘えん坊。好きな食べ物は焼肉丼。

 後頭部はもっふもふだが、無類の戦闘力を持つ。

 普段は拠点で留守番。たまに散歩で出かけていたが、スノウとユキが拠点に住むようになってからは、毎日ユキと遊んでいる。

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