第26話
クラスメイトたちのエネモンバトルが全て終わり、ようやく俺と赤井くんの番になった。
「頑張ろうな、デビルガール。」
「うん!指示をお願いね、幸太。」
「任せてくれ。」
デビルガールが試合舞台に向かうと、俺は赤井くんのエネモンのドラコビーストを観察しながら試合開始の合図を待つ。
ピ、ピ、ピーッと試合開始の合図がなり、「試合開始ッ!!」と告げられる。
「デビルガール、飛んでミニダーク!!」
バッと翼を広げたデビルガールは空へと浮上してドラコビーストに向かって【ミニダーク】を放った。
「ドラコビースト、避けてからベビーファイア!!」
赤井くんの指示を聞いたドラコビーストは【ミニダーク】を回避すると、反撃に【ベビーファイア】を空を飛んでいるデビルガールに放つ。
「急降下しながら躱してダークネイルクロー!!」
バサっと翼を一度羽ばたかせてから翼を閉じたデビルガールは、急降下しながら【ベビーファイア】を躱してドラコビーストへと接近する。
両手の爪から闇で作られた長く鋭い爪が伸びると、ドラコビーストに向かって振り被った。
「ドラコビースト、ドラコバイトで迎撃するんだ!!」
そんなデビルガールを迎え撃つようにドラコビーストは必殺技の【ドラコバイト】を発動して口を大きく開こうとしてデビルガールに噛み付こうとする。
だがドラコビーストの【ドラコバイト】が完全に発動するその前に、一足早くデビルガールの必殺技の【ダークネイルクロー】が直撃する。
「ダークネイルクロー!!」
デビルガールの声が闘技場に響きながら【ダークネイルクロー】がドラコビーストを切り裂いた。
必殺技の直撃にドラコビーストは動きを怯ませて止まってしまう。
「続けてネイルクローからの体当たり!!」
「行くわよ!ネイルクロー!体当たり!」
技の【ネイルクロー】からの【体当たり】をスムーズに繰り出してドラコビーストは連続攻撃を受けてダウンする。
それでもまだエネモンバトルは続いている。このままドラコビーストに何もさせずに勝つと決めた俺はミニデビの頃の必殺技である【ミニダーク】でトドメを刺すことに決めた。
「上昇しながらミニダークを放て!!」
翼をはためかせたデビルガールは急上昇すると空中からダウン中のドラコビーストに向かって【ミニダーク】を放った。
「起きて避けて!」
赤井くんの声が聞こえるが、ドラコビーストはダウン中ですぐには動けない状態だ。
そんな動けないドラコビーストにデビルガールが放った【ミニダーク】の小さな闇の塊が直撃する。
「試合終了!勝者デビルガール!!」
これが試合の決め手になってデビルガールの勝利が機械の審判員から告げられる。
成熟期に進化してからの初めてのエネモンバトルを俺とデビルガールは勝利した。
「やった!勝ったよ、幸太!!」
「うおっと!そうだな、デビルガール。」
空から降りて抱き付いて来たデビルガールを抱き止めて喜んだ。
そんな姿を見たクラスメイトたちの中には俺とデビルガールを冷やかしている者もいるが、それを聞いてデビルガールは離れて俺の後ろに隠れてしまう。
「ほら、デビルガール行くよ。」
「う、うん。」
デビルガールを連れて試合舞台から離れてから消耗したデビルガールにエネルギーキューブを渡した。
「ありがとう。」
「攻撃が当たらなくても消耗しているからな。回復して置いた方が良い。」
そしてエネモンバトルの授業は全て終わったことで今日の授業は全部終わり、今日も放課後は小学校の裏山にあるエネルギーワールドに向かう。
「赤井くんのドラコビーストは今日は戦えそうか?」
「うん。回復させたからね。でも次のエネモンバトルは負けないよ。」
「次も勝たせて貰うよ。」
そんな話をしながら俺と赤井くんは裏山を登っていく。
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