第15話
「ここは儂が。」
「任せたぞ、カツオ武士!」
カツオ武士が福田さんを守る役目をする様で、攻撃は木の葉ニンジャが行なうようだ。
「ラビットキック、ウサ!」
福田さんを庇うカツオ武士の前まで素早く移動したグラップラーラビットの技【ラビットキック】の蹴りがカツオ武士へと放たれる。
「カツオ武士、防御よ!」
「承知ッ!」
カツオ武士は刀の鞘を盾の代わりにグラップラーラビットの攻撃を防ぐ。
ドンッ!ミシィィ!!
かなり強靭な足をしているグラップラーラビットの蹴りを受ける刀の鞘だが、グラップラーラビットの蹴りに耐えた。
けれどあんな音がした鞘だ。グラップラーラビットがもう一度【ラビットキック】を行なえば鞘は壊されるだろう。
ちなみにエネモンの身体や身体の一部扱いの武器などはエネルギー補給をすれば元に戻り再生する。
「木の葉ニンジャ、葉刃斬り!!」
「我が刃を喰らうが良い!葉刃斬り!!」
木の葉ニンジャの手元に葉っぱがより集まった小刀が現れると、技【葉刃斬り】を発動した木の葉ニンジャがグラップラーラビットに切りかかる。
「ウサッ!?」
木の葉ニンジャの【葉刃斬り】がグラップラーラビットの背中を切り裂いた。
背中の切り裂かれた痕からグラップラーラビットのエネルギーが粒子になって流失していく。
「ウサー!!よくもやってくれたウサね!!喰らうがいいウサ!!!ラビットキックバーストォォォ!!!!」
背後にいる木の葉ニンジャにグラップラーラビットは必殺技の【ラビットキックバースト】を発動して蹴りに向かう。
「カツオ武士、魚人流・水流斬りを使って!!」
「承知ッ!魚人流・水流斬りッ!!!」
木の葉ニンジャの方へと身体を向いた隙を見逃さなかった福田さんの指示を聞いてカツオ武士が動き出した。
必殺技【魚人流・水流斬り】を発動したカツオ武士の刀の刀身には水流が纏われる。
そして繰り出された必殺技【魚人流・水流斬り】は、グラップラーラビットの背中を切り裂き、木の葉ニンジャにやられた傷も合わせるとXの様な痕からエネルギーが流失していく。
「くぅ、二対一はズルいウサ!」
グラップラーラビットはダメージだけでなく、エネルギー流失の影響で膝を付いて呻く。
「カツオ武士、離れなさい。木の葉ニンジャ、これでトドメを刺すわ。旋風・木の葉吹雪!!」
「は!我が忍術を喰らうが良い!!旋風・木の葉吹雪!!!」
カツオ武士がグラップラーラビットを切り裂いた体勢からすぐにその場から離れて福田さんの前に移動すると、いつの間にかグラップラーラビットの左側へと移動していた木の葉ニンジャが必殺技を放った。
木の葉ニンジャの必殺技【旋風・木の葉吹雪】が放たれると、手印を行なっている木の葉ニンジャの前方から鋭利な木の葉が大量に現れると、膝を付いているグラップラーラビットに突風の勢いで木の葉の軍勢が向かっていく。
「ウサーーーーーー!!!!!!??」
そして、木の葉ニンジャの必殺技【旋風・木の葉吹雪】が決め手となり、成熟期エネモンのグラップラーラビットは倒されるのだった。
「凄かったな、赤井くん。」
「うん、里見くん。」
この福田さんのエネモンである木の葉ニンジャとカツオ武士、相手のグラップラーラビットの戦いは凄かった。俺と赤井くんが魅入り言葉数が少なくなるくらいに。
福田さんが戻って来るまでの間、俺と赤井くんは戦場だった場所を見ていたが、福田さんが戻ってきた。
「どうだった?成熟期同士のエネモンの戦いは?」
「凄かったです。グラップラーラビットの攻撃を防ぐのも、二体の攻撃も!」
「ホントそうですよ!二対一だからでもあんな簡単にグラップラーラビットを何もさせずに倒すなんて!凄すぎです!!」
俺も赤井くんも興奮しながら福田さんに言う。福田さんも自身のエネモンたちが凄いと褒められるのは嬉しそうだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます