第11話
「ここで野生のエネモンたちと戦ってエネルギーやエッセンスを手に入れ、エネモンたちを強化、進化させれば銀島にも勝てる!」
「私はここで修行したからね。案内できるよ。現れるエネモンも成長期のエネモンだし、戦闘になる数も最大で二体までだしね。早速行くよ!」
エネルギーワールドの入り口を見て、これなら銀島にも勝てるとやる気の赤井くん。そんな赤井くんを見て、福田さんもやる気を出し案内してくれる。
俺もその後に着いて行こうとする前に自身のエネモンを出すことにした。もしエネルギーワールドに入ってすぐに野生のエネモンに襲われてもいいようにする為だ。
「二人共、ちょっと待って。」
入る前に出しておけば、エネルギーワールドに入った際に野生のエネモンに攻撃されて契約者がダメージを受けずにエネモンが代わりにダメージを肩代わりしてくれる様にした方が良いのではと提案する。
「そうだね。探索者たちの装備なら成長期のエネモンからの攻撃でも耐えられるけど、僕たちじゃ下手したら死んじゃうし。」
「今までそんな事なかったけどね。まあ、その疑念はあるか。なら、召喚してから入ろっか。」
三人全員で自身が契約しているエネモンを召喚する。俺がミニデビを、赤井くんがミニドラコを召喚するが、福田さんは成熟期のエネモンを二体召喚した。
福田さんのエネモンは大量の木の葉を身体中に纏わせている忍者の格好をしたエネモンと頭がカツオ以外は人と変わらない侍の様な格好をしたエネモンだ。
「福田さん。福田さんのエネモンたちをエネモン図鑑で見ていい?」
「構わないよ。」
福田さんからの許可が下りた俺は早速エネルギーデヴァイスを使って二体のエネモンを調べ始める。
「木の葉ニンジャにカツオ武士。」
木の葉ニンジャ
成熟期 本質プラント 属性風
身体を大量の木の葉で隠している忍者型のエネモン
必殺技
旋風・木の葉吹雪
鋭利で切れ味のある大量の木の葉が風によって相手エネモンへと向かう
カツオ武士
成熟期 本質アクア 属性水
頭部がカツオの武士型エネモン
必殺技
魚人流・水流斬り
水流を纏った刀で袈裟斬りに切り裂く
エネルギーデヴァイスに表示されたエネモン図鑑を見る。攻撃力の高そうな必殺技だ。これが成長期と成熟期の違いなのか?
俺のミニデビや赤井くんのミニドラコの必殺技よりも確実に威力が高い攻撃になるだろう。
赤井くんも福田さんのエネモンたちの情報をエネモン図鑑で確認している。これを見て銀島のエネモンも同じくらい強いと理解すれば、成長期のエネモンで成熟期のエネモンと戦おうとは思わないだろうし、最低でも同じ成熟期が戦闘になる最低ラインだ。
「じゃあ入るよ。私の後に続いて入って来てね!」
「「はい。」」
福田さんが木の葉ニンジャとカツオ武士の二体のエネモンを連れてエネルギーワールドの中へと入っていく。
「行こうか、赤井くん。」
「そうだね、里見くん。」
その後に続いて俺と赤井くんも自分たちのエネモンと一緒にエネルギーワールドへと入って行った。
「ここがエネルギーワールド!!」
「すごい!!本当にすごい!!」
俺も赤井くんも初のエネルギーワールドに興奮してあちらこちらをキョロキョロする。
エネルギーワールド自体はたくさんあるが、このエネルギーワールドは草原タイプのエネルギーワールドだった。
「はいはい、落ち着いて。今から野生のエネモンを探しに行くよ。着いて来て。あ、それともしかしたらマテリアルもあるかも知れないから。あったら、採取すると良いよ。」
「「はい!」」
マテリアル
エネルギーで構築されているエネルギーワールド内の物が、エネルギーから物質へと変わった物
マテリアルは半分以上が物質な為、エネルギーワールドの外に出してもエネルギーへと変わることはない
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