第6話
エネルギーキューブを吸収する事でダメージを受けて傷付いていた身体の傷口が無くなっていき、エネルギーの流失が無くなると流失したエネルギーをミニデビは回復する。
傷も無くなり、流失していたエネルギーを補給した事で、これでミニデビのHPは最大まで回復しただろう。
隣の赤井くんもエネルギーキューブをミニドラコへと与えた事で、ミニドラコはエネモンバトルで受けたダメージを回復し終えた様だ。
ミニデビを抱えた俺は同じ様にミニドラコを抱っこしている赤井くんと一緒にエネモンバトルを行なう試合舞台から降りた。
それと入れ違うように別のクラスメイト二人が試合舞台に上がるのを降りた試合舞台の下から見上げていると、赤井くんに呼ばれて階段を上がって上からクラスメイトたちが行なっているエネモンバトルの観戦を行なっていく。
エネモンバトル会場
エネモンバトルを行なえる試合舞台がある場所は二階部分に上がれる階段が一階の試合舞台の周りにあり、試合舞台を囲む一階部分の上の二階部分に観客席があるのがほとんどのエネモンバトルの会場になっている
エネルギーワールドを模している為、空間内は拡張されている
観客席へと上がった俺と赤井くんは先ほどの自分たちの試合内容を話し合う。
「俺はあの時、あのまま必殺技の撃ち合いをするよりもああした方が勝てると思ったんだよ。あのままだった、必殺技を使える回数が無くなっただろうしさ。」
「それはそうだね。」
「そうなるとミニデビの攻撃手段が技の体当たりだけになる。だから、必殺技の使用回数が残っている内に、必殺技を少しでも当てられる可能性があるあの方法を取ったんだ。」
物理攻撃よりも特殊攻撃の方が強いミニデビだと、必殺技が使えなくなれば物理攻撃がミニデビよりも強そうなミニドラコには勝てなかっただろう。
それにミニデビがあのミニドラコの【ベビーファイア】を耐えて突破する事が出来たのは良かった。
【ベビーファイア】は特殊攻撃だったからミニデビも耐えられたのだと思う。あれが物理的な攻撃だったなら負けていたと思う。
そしてお互いにどう言うところが良かったのか、どう言うところが良くなかったのかを話しながらクラスメイトたちのエネモンバトルを観戦して授業の時間は終わった。
授業後、教室に戻って先生から連絡事項や今日のエネモンバトルの感想を書くという宿題が出され、ホームルームが終わると帰宅の準備を行なっていく。
「里見くん、帰ろっか。」
「そうだな。」
帰り道が同じ方向の赤井くんと一緒に帰る道中、昨日までの俺には関係がほとんど無かったがエネモンと契約した事で関係が出来たエネルギーワールドの入り口が視界に入った。
エネルギーワールド
ほぼ全てがエネルギーで構成されている世界
エネモンたちが暮らしている
人間たちが暮らしている物質世界マテリアルワールドに出来たエネルギーワールドの入り口から入る事が出来る
大陸規模や惑星規模からワンルームサイズまである
「あっ!探索者が居る!やっぱり赤井くんも探索者になりたい?」
「そうだな。将来は探索者になって活躍したい。」
探索者
エネモンと契約し、エネモンたちが暮らすエネルギーワールドを探索して、エネルギーキューブやエッセンスなどを手に入れる仕事
階級はEランクからSランクまであり、ランクが高いほどに優遇される
エネモンバトルトーナメントに出る者の大半は探索者で、階級のランクもエネモンバトルトーナメントと探索者は同機している
「エネルギーワールド。行ってみたいよね!」
「探索者の資格がない俺たちじゃ入れないからなぁ。」
「うちのお母さん。まだ子供だからって試験受けさせてくれないんだよね。」
「俺の両親もそうだよ。せめて三匹のエネモンとの契約をしないと駄目だってさ。」
「三匹ってキツイね。」
「紋章刻みを二回もだぜ?どんだけ痛いんだろうな。」
そんな会話をしながら途中で赤井くんと分かれた俺は、それから十分ほど歩いて帰宅するのだった。
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