第2話

 「ポヨポヨ!」


 「おっ、決まったのか。」


 巫女さんと話をしている間にポヨポヨは自身が使用するエッセンスを決めた様だ。


エッセンスの種類

ビースト

形は黄色のスフィア

バード

形は橙色のスフィア

アクア

形は青色のスフィア

プラント

形は緑色のスフィア

ビートル

形はパープル色のスフィア

マシン

形は灰色のスフィア

ダーク

形は黒色のスフィア

セイクリッド

形は白色のスフィア

ドラゴン

形は赤色のスフィア


 ポヨポヨが決めたエッセンスはどうやらダークのエッセンスである黒色のスフィアが大量に入っている箱の前だった。


 「これで良いのか?」


 「ポヨポヨ!」


 「それなら渡していくぞ。」


 箱の中からダークのエッセンスを取り出してポヨポヨに渡していく。


 「ポヨー!」


 渡したダークのエッセンスをポヨポヨは触れると取り込んでいく。


 「あのエッセンスってどれくらいあげれば良いんですか?」


 どれくらいの量のエッセンスをポヨポヨへと渡せば良いのか分からず、俺は契約刻みだけではなく進化までの監督も行なっている巫女さんへと質問する。


 「エネモン自身が拒否するまで渡すといいよ。」


 「分かりました。まだ欲しいか?」


 「ポヨ!」


 どうやらポヨポヨはまだダークのエッセンスが欲しいのかピョンピョンと飛び跳ねている。


 それから俺は一つ、二つとダークのエッセンスをポヨポヨへと渡し、最終的にポヨポヨはダークのエッセンスを合計で五つも吸収していた。


 「次はこれをエネモンに渡しなさい。幼年期のポヨポヨならそれで進化するからね。」


 そう言った巫女さんに青色のエネルギーキューブを手渡された俺はエネルギーキューブを欲しているポヨポヨへと渡した。


 渡したエネルギーキューブからポヨポヨはエネルギーを吸収し始める。エネルギーキューブからエネルギーが抜けてポヨポヨに吸収されているのがエネルギーキューブの色が白色に変わっていく様子が見れて分かる。


 そんな中でポヨポヨはエネルギーキューブからのエネルギーを吸収し終えるとエネルギーキューブが消滅するのと同時にポヨポヨが光り輝いて進化が始まった。


 そうして進化の光が収まるとそこには黒い皮膚をした赤ちゃんサイズに、頭に二本の小さな角を生やし、背中にはこれまた小さな翼に、尻尾の先には丸みを帯びた鏃の様な尻尾が生えている。そんなエネモンが先ほどまでポヨポヨが居た場所に現れた。


 「デビデビ!」


 「進化おめでとう、ポヨポヨ。」


 早速俺はエネルギーデヴァイスを操作してポヨポヨが何に進化したのかを確認する。


ミニデビ

成長期 本質ダーク 属性闇

暗黒の力を宿しているエネモン。まだ子供だがいずれは世界を闇で覆うほどのエネモンになるかも知れない

必殺技

ミニダーク

小さな暗黒を生み出し相手にぶつける


 「ミニデビに進化したんだな。」


 「デビデビ!」


 胸を張っているミニデビの頭を撫でていると巫女さんが話しかけて来た。


 「エネモンを契約紋章に送還する方法は授業で分かるでしょう。ですので、これで終わりです。次の生徒が来る様に呼んでください。」


 「分かりました。行こう、ミニデビ。」


 「デビ!」


 パタパタと背中の小さな翼をはためかせて俺の肩に飛び乗ったミニデビを連れて俺は教室から出る。


 「終わったよ、次は清水くんの番だよ。」


 「分かった!」


 やっと自分の番だと喜んで教室に入っていく清水くんを見送った俺はまだ紋章刻みを行なっていない生徒たちのエネモンとの契約を羨ましいという視線を受けながら自身のクラスへと戻った。


 教室に戻ると既に契約紋章を刻み終えてエネモンとの契約を終えた友達の赤井くんが他のクラスメイトたちとどんなエネモンと契約したのかで盛り上がっていた。


 俺もその輪の中に入って契約したエネモンであるミニデビをクラスメイトたちに紹介するなどしていると時間が経っていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る