第漆話 死の世界《デスワールド》

 今日は待ち待った文化祭。今年僕が出る舞台発表はオリジナル劇であり、タイトル名は[死の世界デスワールド]である。あらすじは主人公であるツッコミチート勇者、ミスミは四人の仲間と一緒に王様の命令でデスワールドという死の世界に行った。その世界は思っていたのと違い、レトロポップ的な世界だった。僕はその劇の主役である。

 劇の本番が始まった。観客は拍手していた。「ここは一九九二年の新北野王国、この王国は陸上王ソニックと呼ばれた者はチートの力を持つことができる。」俺ら五人は舞台に立った。「俺の名前はミスミ、今年の俺は王様から陸上王ソニックと認められた。陸上王ソニックと認められたのは俺だけじゃない、四人の仲間も陸上王ソニックと認められていた。」「そんなある日、王様ナカムラは彼らに命令した。」王様ナカムラ王女ネオは舞台の真ん中に立った。「貴様らは陸上王ソニックとなれた。だから、死の世界デスワールドと呼ばれる死の世界をおめぇらに行って欲しいんだ。返事はワンかチンチンかじゃ!」その返事の意味ははいかいいえであり、ワンははいでチンチンはいいえである。僕ら五人は「ワンワンワンワンワン!」と返答した。王様は「デスワールドの行き方は黒い扉に入るだけだ。」と命令した。なんだかんだあって、五人はバットエンド的な村にやってきた。それもなんだかんだあって、扉に入った。その扉が原因で僕ら五人は修学旅行と同じ光景を見ることになった。「ここはどこなの、もしかして、死の世界デスワールド!」扉に入った僕は目をおずんした。周りを見ると扉は無くなっており、もう一回周りを見ると劇の登場人物が真っ赤な死体になっていた。僕は寒気がした。僕は背後に気づかずに、腹部を貫通されていた。貫通していたのは赤くて鋭い刀があった。「俺は死んだ、もうおしまい、終わりだ、チートなのにまるで赤い死体のようになるんだ。」僕は前向きに倒れた。この劇の最後はバットエンドであり、内容は元の世界に帰れず、全員真っ赤な死体になるのであった。

 また目がおずんしたときはあの時と同じように自室にいた。同じようにカレンダーを見ると『2002年12月16日』と表示されていた。僕は「・・・!そうか、今年受験生やった。」と思い出した。思い出した僕は受験勉強をした。



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