第9話 甘い
あの日から数日が経ち、土曜日が訪れる。あの日以降からなのちゃんからの誘惑が激しくなった。例えば、私の手を彼女の胸に押し当てたり、腕や手を絡ませてきたりなど色々。
しかし、私はそんな誘惑には屈しなかった。そもそも友達に相手に劣情を抱くわけがない。仮に抱いたとしてもそれは一時期の迷いであって空想にしか過ぎない。それに、なのちゃんは人生で初めて出来た友達、そんな一時期の空想で迷惑をかけてはいけない。
だけどこれだけは言える。一見まな板に見えるあの胸だが実際に触れると僅かな膨らみと柔らかさがあって、とてもよかった。
そんなこともあったが、今日は休日。私は妹の桃を後ろから抱きながら癒やしを補給している。
「えへへ…桃はいい匂いがする〜」
「お姉ちゃん…動けないんだけど…!」
桃は不満げにそう言うが、一切の抵抗もないため本心は喜んでいるのだろう。嫌がっているなら抵抗だってしているだろうし、何より私の太ももを触っている。少しむずがゆいと言うかこそばゆいと言うか何と言うか。
「でも、桃…私の太もも触ってるよね」
「っ…!わ、私はいいの!これは私の特権なんだから…!」
「えぇっと……桃は私の太ももが好きなんだ…ふーん?」
桃はそう言いながら私の太ももを触り続けるので私は不機嫌気味に言葉を紡ぎ、桃の太ももを触る。細くて触り心地が良く柔らかい。永遠に触っていたいくらいに病みつきになってしまい桃の気持ちがわかったような気がした。
「お、お姉ちゃん…!?触んないで!変態、エッチ!」
「永遠に触ってられる……桃も私の太もも触ってるんだからおあいこだよ?だからもっと触るね」
私はそう言いながら太ももを触り続ける。ただ揉むだけでなく、指でなぞったり爪を立てたりして桃の太ももの感触を味わう。
桃は声を抑えるためか、私の太ももを触っている手を口元に移す。声を抑えようとしているその姿がとても可愛らしかったので私はもっといじめたくなってしまう。
「お、お姉ちゃっ…!っあ……ん…!」
「…桃可愛いね?その可愛らしい桃の声……もっと聞かせて?」
私は桃の耳元に顔を近づけ、甘くてドロドロな声色で囁く。どんな反応をしてくれるのか考えながら桃を見るが反応がない。あの可愛らしい声どころか身体が一切動いていない。
私は心配になって桃の顔を覗き込む。するとそこにあったのは幸せそうな表情を浮かべながら気絶している桃。
「桃!?ど、どどどうしよう……いや?でも、いつものことだよね」
私は一瞬焦ったが、思い返してみればいつものことだったので私は冷静になる。しかし、気持ちよさそうに気絶している桃を見てまたいじめたくなってしまった。今の桃になにかしたって反応が一切ない。
私は仕方ないので桃の胸に顔を埋めて気を晴らすことにする。生意気なことに高校生の私よりも大変大きな果実を実らせているその胸は、柔らかくていい匂いがする。
別に私は大きい胸が羨ましいとかそういうわけではない。自分より年齢が下な子が胸が大きいのが嫌なだけである。
桃の胸の感触を味わっていたら急にスマホから通知音が聞こえてくる。明らかに彼女、なのちゃんからだ。桃成分を堪能していたいけど、なのちゃんは既読無視してはいけないタイプの人。無視したら何があるかわかったものじゃない。もしかしたら家にまで来てしまうかもしれない。
私はスマホをとり、メッセージを見てみるとありえないことが書かれていた。
『ドア開けてほしいな♡』
「……っ!?」
まさかそんなことはないと思うが、とてもじゃないが嫌な予感がするため、急いで玄関の方へと向かう。これで彼女が扉の前に立っていたらもう一度ストーカーとして彼女を疑わざるをえない。冗談であってほしい、そう思いながらドアの前に立つ。
きっといつものように私をからかっているだけだよね。
しかし、そんな楽観的な考えは次の瞬間には恐怖へと変わってしまった。覗き穴を覗いた私の光景には扉の前で立っている彼女、なのちゃんがいた。
私はすぐさまチェーンを掛けて扉を開ける。何をされるのかがわからない状態で家にあげるわけにはいかない。
「な、なんですか…?なのちゃん……」
「会いたくなっちゃった…?だめかな♡」
なのちゃんは笑みを浮かべながら甘い声で私を誘惑してくる。その声が聞こえてきた瞬間、頭がクラクラするようなボーっとしてくるような感覚に陥る。
「ましろちゃん♡…いいよね?」
「ぁ…っ……?」
彼女の笑みと甘い言葉に操られたかの如く私は気づけば掛けていたチェーンを外し、家の中になのちゃんを入れてしまった。
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