第6話
「あれ?」
いつまでも戦闘チュートリアルが終了したと画面が表示されない。
それをなんでだ?と首を捻っていると床へと倒れたはずの動く腐乱死体が動き出していた。
「死んでいなかったのか!?」
まだ魔力銃の弾丸を回復させていない。俺は急いで魔力銃の銃身の側面に触れて魔力を消費し、魔力銃の弾倉を最大まで増やす。
「頭がダメなら心臓か!!」
最大まで増やしたい弾丸を引き金を引いて動く腐乱死体の心臓がある胸部を狙って放つ。
6発の内、3発ずつ動く腐乱死体の胸部へと魔力の弾丸を放ち、動く腐乱死体の胸部に3つの穴が空く。
だが、動く腐乱死体は命中した時の衝撃で後退りをするだけで倒せていない。
「一体、弱点はどこだ。」
すぐに銃身へと触れて魔力を消費し、弾丸を最大まで増やす。そして頭部を穴だらけにして倒せないかを確かめる。
6発の弾丸を1体の動く腐乱死体の頭部へと間髪入れずに放ち命中させる。すると、動く腐乱死体は床へと倒れる。
あれで倒せたのかは分からない。けど、次は距離が2メートルもないほど接近された動く腐乱死体が相手だ。
俺は距離が近いほどに鼻の奥を刺激する臭いに目尻から涙が出そうになるなか動く腐乱死体から距離を取る為に走り出した。
相手の動く腐乱死体の移動スピードは早歩きくらいのスピードだ。その為、俺が全力じゃなくても走れば距離を取る事が出来る。
そうして距離を取った俺は今度は検証の為に弾丸を回復させると、1発ずつ動く腐乱死体の頭部に弾丸を放った。
1発、2発と動く腐乱死体の頭部に命中すれば、3発目の弾丸を放つ前に動く腐乱死体は床へと倒れて完全に動かなくなる。
そうして完全に動かなくなるのと同時に戦闘チュートリアルの終了と、戦闘チュートリアルを続けて続行するのかの選択が現れる。
「ふぅ、とりあえず残弾数を増やしておくか。」
魔力銃の銃身へと触れて最大まで弾丸を増やすと、新しい戦闘チュートリアルを開始する前に魔力を最大まで回復する為に休憩を取る事にした。
そうして魔力の回復が終わると4回目の戦闘チュートリアルを開始する。
「骨が6体か?……後ろから音?……後ろからはゾンビかよ!」
次に現れたのは動く人骨6体と動く腐乱死体6体の合計12体が相手の様だが、今回は正面だけじゃなくて正面と後ろの後方からだった。
俺は頭蓋骨に命中すれば一撃で倒せる動く人骨から倒す事にした。集中し冷静に引き金を引く事で1発も外さずに動く人骨を倒す事に成功する。
これには顔がニヤリとニヤけるが、その表情もすぐに戻して床に倒れている動く人骨たちの方へと走り出す。
後方から迫って来ていた動く腐乱死体たちから距離を取った俺は銃身の側面に触れて弾丸の数を最大まで増やした。
「そういえば、これなら一撃で倒せないか?」
俺は魔力操作で魔力銃へと魔力を込める。これで6発の弾丸が強化された。
流石に弾丸1つに1つ分の魔力を込めた時よりも威力がだいぶ落ちるが、それでも普通に魔力銃を使う時よりも威力があり、これなら一撃で倒せるのではと期待しながら1体の動く腐乱死体の頭部を狙って引き金を引いた。
そうして放たれた弾丸は動く腐乱死体の頭部に外れる事なく命中し、動く腐乱死体は通常の時よりも衝撃を受けながら仰け反って床へと倒れる。
これで倒せたのかは分からない。だが、あの倒れ方は通常時よりも派手だった。これならと思いながら俺は残りの残弾を使って動く腐乱死体たちの頭部に穴を開けていく。
最後の1体の動く腐乱死体が仰け反りながら床へと倒れるのを見守りながら倒せたのかを気にしていると、俺の正面に透明な文章が書いている画面が表示される。
魔力操作で魔力を1つ分追加すれば動く腐乱死体も一撃で倒せる事を知った。これなら動く腐乱死体には魔力操作で魔力を追加した方が良いだろう。
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