最初の壁は、小説を一冊から

 『読書』イヤな響きですね。『本』これもイヤな響きです。『小説』文字ばかりのインクの付いたちり紙。と、「お前作家を目指しているのに、なんだその発言わ!」と一定数、怒りの声が上がるはずだ。


 けれど、現実的な話しとして、「めっちゃわかる!」「親に本を読めと言われた時は、殴ったろうと思った」「一行目から頭が痛くなる」と続々、マイナス意見が届くことだろうと慢心して思う。少なくとも自分という一人はそう思ってます。それは一生変わらないし、直す気もありません。


 個人の感情は知らないがと突っぱねるのは自由です。ですが、どう足掻いてもぶち当たるのは『一冊本を読めるか』しかも小説家を目指すわけですから『小説を読まねばなりません』。それはどうしても避けて通れません。


 いわば、理論を掲げて「ボールを蹴れば良いんだろ」でボーリングの球を持ってくるような状態です。そんな奴いたら、意地悪に「蹴ってみろよ」とか「蹴ったらケガするよ」と指摘が入るわけですよ。そこにキレる奴がいるから……。そこはええわ。


 ともかく、『一冊も小説を読んでないのに書けるわけがない』という話です。


「おいおい、それは言い過ぎだ」とかお優しい人がいることは拍手ものですが、多分そう思っているほど心の中では「漫画とか、アニメで勉強してます~ベロベロ、バー」と思っていると被害妄想しときます。


 正直な話、文章読んでたらそれが透けて見えるんですね。細かいことは追い追い。


 ここで重要なのは別に「小説を読んで文章力を身につけましょう」という話ではない。というか、それは二の次で本質は『まず、10万文字越えの小説を読んで、耐久を付けましょう』という、『持久トレーニングを積む』ことに重きを措いてます。


 「そこなんだ」と、うむうむと頷いたなら分かるはずだ。そう、それ相当なら『何を読んでも良い』という事だ。


――――


 ここからは、素直にまだやりたくない人向けの内容です。本質の末端を言われただけでは、腹立つだけですからね。


 最初に触れておくが、上記のことをすればこんな能力が手に入る。

                       (物書きに絞る)

・自然と文章の断片が出てくるようになる。

・集中力が多少上がる。

・物書きでしか使わない単語に出逢い使えるようになる。

・読者の知見を得る。

・勝手に知らない単語を探すようになる。等など


 代表的にはこんなところ。当然ですがそのせいで起きるデメリットがあります。


・妄想頻度が上がる。

・独り言が増える。

・無駄にカッコつけたくなる。

・文字の間違いに敏感に。

・間違いを訂正したくなる、しちゃう。


 等の弊害出てきます。これは初期段階として仕方ないですね。最もな話、後で取り扱いますが、できるようになったから偉そうにしてしまう一種の承認欲求の毒沼に嵌っているので、なるべく早く抜け出してください。


 それらを聞いて、イヤだなと思う人がいるかも知れませんが、まだどうにかなるラインです。しかも、海外の本の出版の都合上、ラノベ(日本小説)の文字数の十倍だったりするので、まだ読むのに簡単だったりします。


 これは為した人々にしか分からない話なんだが、読み終わった後、達成感があるんですね。そして、書き始めた瞬間に悟りを開いたかのような感覚になって、一万文字までは全然書けます。


 それが味わいたいなら、容赦なく進んでください。

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