第12話花山城の合戦
和田は須之内の合戦で被害と言ってもケガ人が殆どでその怪我も治っているので損害はあってないようなものであったが許容しがたいことが起こったのだ。巷で垣生・大野の事を「晴通の2本刀」と呼ばれてるらしいのだ。
手始めに当主になって日も浅く貸しのある黒川に米を融通してもらう事にした。
次に大野だが和田と大野で兵数を比べた時、大野は佐礼谷で死者がでているので大野の方が人数的に負けていたのもあり和田は嫌がらせで大野に花山城を請求していた従わない場合は攻め落とすと書いて。
「今度こそ殿に実力を示し大野は大した事が無い知っていただかねば」
和田としては従っても従わなかっても良かったのだ攻める口実になり攻め落とせば大野の名に傷をつけれるのだからと、そして大野は否定して突っぱねたのである。
「やはり断ってくるか。スグに兵を出せ!花山城を包囲するぞ!」
それを好機と見た和田は実際に兵500を動かし花山城を包囲して見せた。
「和田は大人しかったのにまだ懲りぬか!スグに救援を出せ。」
包囲された花山城を救援に行くべく晴通も重見・平岡に出兵の命を出す。
だが大野の方が動きが早く包囲された夜に包囲の外側から鉄砲隊50による一斉射撃のあとに兵200が突撃したのである。結果は、鉄砲の音に混乱した和田軍は、まともに軍として機能しなく和田の敗北となり多くの兵を失い残ったのは300の負傷兵だった。
「なんという事だ、よもや負けようとは。撤退する!引け、引けー!」
岩伽羅城いわがらじょうに撤退しようにも重見・平岡による追撃で追い詰められた和田はこれまでと思い自刃した。
「前に重見・平岡後ろには大野・・・もはやこれまで・・・か。」
この騒動は和田道興の自刃にて終結した。
晴通「友直ご苦労だったな。まさか、こうも和田が短気だとは思わなんだ。」
友直「はっ。私も兵を軽々に動かすとは思いませんでした。」
晴通「それで和田領なのだが領地の三分の一を大野領にして残りは和田の血筋の者を探して継がせてやろうと思う。それまで友直には領地の運営を頼む。」
友直「はい。お任せください。」
それから1月後に和田道勝をみつけ新しい和田家当主とした。
また大野家による鉄砲の有効性を見せつける事になった。
それは突然の事だった、
「垣生盛国といいます。和田道勝様ですね?」
自分は確かに和田の血筋だが遠縁であったこともあり気にしないで生きてきたのに今になって和田の名がやってきた。
「確かに和田道勝ですが晴通様の二本刀の盛国様が私などにどのような用件でしょうか?」
「そう構えないでください。その晴通様にお会いして話を聞いていただきたいのですがよろしいですか?」
「本当に話だけでよいのなら。」
伊予の殿様に会い、なんと和田家を再興して欲しいとの事だった。
湯築城
「初めまして、和田道勝です。」
「晴通だ。いきなりなんだが実はな和田家をお主に再興して欲しいのだ。」
「はっ?いったい何があったのですか?」
何でも一族が勝手に戦を起こして殿様に討伐されたらしい、何を馬鹿なことをやってるんだ?
「そういう事でな?河野家の意向としても和田道興を死なすつもりはなかったんだが自刃してしまってはな?」
領土としては久米郡の一部で主要な場所は岩伽羅城とその周辺らしい。
戦で負け死人もでて3年は税を安くしてくれるそうだが3年で働き手がどれだけ増えるか疑問なところではあるが有るだけ有難い事だと思っておく。
伊予はこの数年で発展してきていて石高も上げっていて暫くは人口増加傾向にあるらしく10年もたてばかなり増えてるだろう。
「分かりました。そのお話、受けさせてもらいます。」
と言う事で岩伽羅城で垣生盛周殿に教えてもらいながらやっていくこととなった。
また道興の霊が夜中に出ると噂が立ち始め祈祷師を呼んだが恨みが強く銭がかかるとの事で盛周殿と一緒に殿に相談してみると無駄銭はダメだと怒られた解せぬ?
その代わり神社を建て毎年舞を奉納して祭りを開くように言われた。
祈祷師はダメで神社を建てるのは良いらしい不思議な方だ。
それからは忙しい毎日だった。
政務をこなしながら邦三郎に農法や農具の使い方を一緒に広めてもらたり。
選別をすることによって強い種のみ植えるようにしてその強い種籾を正定植えすることにより土の栄養をたっぷり含んだものになり出穂で根を深くまで下ろすことにより簡単に倒れない強い米になるそうだ。
結果として大きく上手い米がより多くとれるという事らしい。
勿論、病の事もあるので強いと言っても米だけを作るわけにはいかないのが悲しいとこだ。
また政務の間に鉄砲10丁を与えてもらい当てるための訓練をはじめたが中々にこの音には慣れないが毎日聞いてる自分でもそうなのだから知らない相手はもっと混乱する事だろう。
また政務をそこそこに、「晴通様の2本刀」の大野殿の領地である物の訓練をしているがこっちの方が大変な物だろうな。数が少ないとは言え、これを外部に漏らしたら打ち首でも済まないとうっかり口を滑らさないように戦々恐々としている。
また政務の間に裏作で綿を中心に栽培するようにとの事だった食べる物も勿論作るが綿から伊予絣を生産するらしい事を学ぶ。
そんな1年が終わった翌年の1547年
殿に順調な領地経営の報告をしていた時に来た。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます