第24話 掲示板回その3&その後の二階堂
【救世主】偽善者ニキこと、武蔵野純一をSS級探索者にしよう!【日本の誇り】
1 名無しの偽善者
偽善者ニキのここがすごい
・竜胆暁を特殊個体オークから救う
・上層から中層まで重りを抱えながら数分で辿り着く
・有名若手探索者、二階堂晴人と和泉ナナを、中層のモンスターハウスから救う
・スーパースロー再生によって百匹ほどいた魔物を瞬殺していたことが証明される
・中層の大魔狼をテイムする
・イケメン探索者二階堂から、和泉ナナを寝取る
・ミノタウロスの突進を余裕で受け止め、角を素手で折る
・100メートルが世界最高記録だった転移魔法で深層まで辿り着く
・暗澹龍の打撃を喰らって無傷、暗澹龍のブレスを飲み込んだのに健康そのもの
・暗澹龍を不可避の魔刃により真っ二つにする
・転移魔法で竜胆たちを深層から救出
・上空4000mに放り出されるものの、浮遊魔法を使って生還
・18歳で少なくとも『転移』『魔刃』『浮遊』魔法持ちで、そのどれもが熟練度S級
・偽善者ニキの戦闘を配信していた竜胆暁チャンネルの同接数が69万人を突破
・配信者じゃないのに切り抜きチャンネルができて、軒並み百万回再生を突破
・S級探索者サーニャからその実力を認められる
・サーニャを救助したことによって、海外でもバズりにバズる。海外トゥウィッターで『GIZENSYANIKI』『Magic is slow』がトレンドを独占
2 名無しの偽善者
ちょいちょい自作自演入ってて草
3 名無しの偽善者
>>2
竜胆たちが深層に行っちゃったのも上空4000mに放り出されたのも偽善者ニキのせいだもんなwww
4 名無しの偽善者
竜胆暁とデキてる、も追加で
4 名無しの偽善者
>>3
流石にデキてはないだろうけど、無茶苦茶な偽善者ニキと正義心の強い竜胆の組み合わせは結構エモい気もする
5 名無しの偽善者
>>3
竜胆暁スレでユニコーンが発狂してて草なんだ
6 名無しの偽善者
>>4
今は発狂を通り越して『暁と偽善者ニキの子供に産まれて暁の処女膜破りたい』とか言い出してて草
7 名無しの偽善者
きっしょwwww
8 名無しの偽善者
何が何でも竜胆は処女であって欲しいんだなwww
9 名無しの偽善者
>>8
そんなど変態がキリストと同じ産まれ方したらなんらかの問題になるだろwww
10 名無しの偽善者
なんなら、浮遊魔法思い出すのにだいぶ時間かかってたし、絶対四つ以上魔法持ってそうだよな
11 名無しの偽善者
>>10
確かにと思ったが、もし俺だったら、上空4000mに出た時点で魔法1000個持ちでもすぐさま浮遊魔法使うけどなwww
12 名無しの偽善者
間違いないwwww
13 名無しの偽善者
4000mから落ちてんのにあの落ち着きようはマジで異常だよなwww
14 名無しの偽善者
マジでSS級が相応しいだろwwwサーニャが倒せなかった暗澹龍を魔刃で真っ二つてwww
15 名無しの偽善者
サーニャは探索による新たなエリアや新種の魔物の発見などの功績が評価されてるところが大きくて、純粋な戦闘能力のみで等級が決まるわけじゃない……とかいう言い訳が通用しないレベルだよな
16 名無しの偽善者
あの悪名高い暗澹龍をぶっ殺したんだから、国民栄誉賞もらっててもいいよな
17 名無しの偽善者
そこまでのことか? ダンジョン探索者にとってはありがたい話だろうが、俺たち一般人にはなんも関係ない話だろ
18 名無しの偽善者
アホか。あいつが地上に湧き出てくる可能性もあったんだぞ
19 名無しの偽善者
あの毒霧とか、一般人なら触れただけで身体がドロドロに溶けちゃうらしいからな
20 名無しの偽善者
>>19
そんなもん飲み込んで味わってた偽善者ニキwww頭おかしすぎるwww
21 名無しの偽善者
SS級とか以前に、まずはちゃんとプロ探索者として認められべきだろ
22 名無しの偽善者
ほんまそれ。二階堂のクズの裏工作のせいであれほどの実力者が試験落とされたの理不尽すぎる
23 名無しの偽善者
ダンジョン庁はとっとと二階堂敏行の更迭を発表しろや
24 名無しの偽善者
ホンマそれ。何モタモタしてんの?
25 名無しの偽善者
もし今回のを揉み消したら流石にダンジョン庁に凸するわ
26 名無しの偽善者
今までの疑惑と違って、今回はダンジョン庁関係者からの自白だからなwwwこれで誤魔化せると思ってたら流石にバカすぎんぞ
27 名無しの偽善者
ダンジョン庁のSNSめちゃくちゃ荒れてて草。一時間前の投稿に3000リプライってwww
28 名無しの偽善者
もしかしたら今回の偽善者ニキの一番の功績って、ダンジョン庁の闇を暴いてくれたことなんじゃないか?
29 名無しの偽善者
なにが偽善者だよ善人名乗れオラァァァ!!
30 名無しの偽善者
>>29
偽善者ニキ自ら偽善者ニキって名乗ったわけじゃねぇからなwww
31 名無しの偽善者
ついでにク◯ニしろオラァァァ!!
32 名無しの偽善者
無茶苦茶で草wwww
⁂
205 名無しの偽善者
正直偽善者ニキなんて全然大したことないだろ。二階堂ハルトこと脱糞ニキの方がよっぽどすごいことしてる
・ダンジョン庁の親の力を使って偽善者ニキを探索者試験から落とす
・モンスターハウスに捕まったものの、めちゃくちゃイキって救助を拒否
・結果、スライムにボコられるwww
・和泉ナナを犠牲にしてでも逃げようとする
・大魔狼(偽善者ニキに小突かれて逃げる)にビビり散らかしてしょんべんを漏らす
・自分の過去を暴露して偽善者ニキに謝罪、自分が陥れた人に助けてもらう
・その癖に、命の恩人の偽善者ニキに逆ギレしてなぜかミノタウロスに挑む
・ミノタウロスに振り回されて、またまた失禁(脱糞)する
・気絶から目が覚めると暗澹龍がいたので、夢と思い込んで勝負を挑む
・またまた偽善者ニキに助けられたのに逆ギレして、サーニャにドン引きされる
・空中で平泳ぎとかいう今日ギャグ漫画でも見れない大ボケをかます
・無事気絶。最後の最後まで偽善者ニキのお世話になる
206 名無しの偽善者
すげぇ……俺、偽善者ニキの大ファンなんだけど、こればっかしは脱糞ニキの方が上と認めざるを得ないわ……(笑)
207 名無しの偽善者
自らを犠牲に偽善者ニキを善人する失禁ニキにしょんべん止まらない(笑)
208 名無しの偽善者
ある意味今回の件で偽善者ニキ以上に有名になったかもなwww
208 名無しの偽善者
完全にネットミームと化してて草なんだ
209 名無しの偽善者
日本はもちろん海外のネタ動画師が一斉に二階堂を素材にネタ動画投稿してて草
210 名無しの偽善者
トックティックとかクソだと思ってたけど、最近は偽善者ニキの無双動画と二階堂のネタ動画
210 名無しの偽善者
おすすめの二階堂ネタ動画集
・二階堂オドル
・やっちゃいなよ二階堂! そんな大魔狼なんか!
・あぁ〜良き天気、心安らかなり、脱糞するなり
・脱糞の悦び感じやがって……!
・そんな脱糞で大丈夫か?
・ハルトライザー
・誇張しすぎた二階堂ハルト
211 名無しの偽善者
>>210
ザ◯シのモノマネマジで爆笑した
212 名無しの偽善者
ずっと「シュー!!! ブリブリブリ!!! シュー!!!」って言い続けてるだけで草
213 名無しの偽善者
ザ◯シが唯一誇張できなかったモノマネとか言われてて草
214 名無しの偽善者
wwwww
「クソ、クソ、これだからネットの連中は!!!」
底辺どもの嫉妬混じりの罵倒に気分が悪くなってきたので、俺はスマホをスワイプして画面を切り替えた。
そして、一般庶民じゃ入院できないVIP病棟の窓から外を見る。
夜も更けてきたというのに、マスゴミどもはまだうじゃうじゃと虫のように病院の入り口前に集っていた。
より気分の悪い光景に、スマホに視線を戻す。そして、衝撃にうめき声をあげた。
「嘘、だろ……」
『【速報】ダンジョン庁、二階堂敏行を更迭!』
「ぱ、ぱ……」
連絡が返ってこないので、予期はしていた。
でも、パパの権力なら、なんとかもみ消せるんじゃないかと思っていた。そして今度こそ、武蔵野純一なんて虫ケラの存在自体、抹殺できるはずだったんだ……。
……許さない。
「絶対に許さないぞ、武蔵野純一……」
全部、全部あいつのせいだ。あいつのせいで、俺は全てを失った……あいつ、あいつさえいなければ……。
「その1に復讐がしたいですか?」
「ぶびゃああぁっ!?!?!?!?」
俺以外誰もいないはずの病室に女の声がして、俺はベッドから飛び上がる。
幻聴か、はたまたナースが勝手に入って来たのか、恐る恐る声の先に視線を向けると、一人の女が立っていた。
「お、お、おっ、お前、誰だ!?!?」
見た目は人間……だけど、明らかに違う。化け物の表面上に、人間のメッキを塗りたくったような、そんな異質な存在。
B級探索者としてのカンが言っている。こいつは人間じゃない。魔物だ。
「私は、ダンジョンの母様の第一の家来、佐藤さくらと申します」
「……ダンジョンの、母、様?」
一体全体、こいつは何を言っているんだ。イカれてる、早く、助けを求めなければ……。
俺がナースコールに手を伸ばすのとほぼ同時に、その女の姿が消えた。
「どうか、お話を聞いてもらえませんか?」
俺の手を押さえる佐藤さくらの手は、金属のように冷たい感触がした。悲鳴をあげる間も無く口を塞がれる。
いつの間にか真横に来ていた佐藤さくらが、無機質な瞳で僕の顔を覗き込んだ。
「あなた、その1……いいえ、武蔵野純一さんを恨んでらっしゃる。そうでしょう?」
「……あ、あ、あ」
大魔狼や、ミノタウロスとは格が違う。本物の化け物に触れられているという恐怖に、気づくと俺は尿と糞を垂れ流していた。
「あらあら、糞尿を漏らすほど悔しかったんですね……わかります、わかります」
佐藤さくらは何度も大きく頷くと、今度はその無機質な顔に似合わない、優しげな笑みを浮かべた。
「私はあなたの味方、あなたにお力を貸したいのです」
「みか、た……?」
佐藤さくらは、「はい」と、口角をキュッと吊り上げた。
「彼は、あろうことか、ダンジョンの母様の意思に反して、あなたのような猿を救ってしまったのです。ダンジョンの母様は、非常に悲しんでおいでです……私もあなたと同じく、武蔵野純一に復讐したいのです」
「……あんたが、武蔵野純一を、ボコしてくれるのか?」
想像するだけで全身の血が湧き上がるように興奮したが、すぐに佐藤さくらが首を振ったので、氷風呂にぶち込まれたかのように冷えてしまった。
「それよりも、簡単な復讐方法があります」
「……なんだよ、それって」
「人間を殺すのです」
「人間を、殺す……?」
何を言っているんだ、この女は?
「はい。あの子が人を守るのを望むのなら、そのせいで逆に人間が死んでしまえばいい。あの子に救われた猿……つまりはあなたが、人間を殺してこそ、あの子に最大限の屈辱を与えることができるのです」
……本来だったら絶対に受け入れるはずもない、イカれた言葉。
しかし、彼女、佐藤さくらの言葉は、なぜだか俺の頭の中にスゥッと入ってきた。
……そうだな。虐殺するなら、武蔵野ダンジョンの一階層にいる連中がいい。
武蔵野純一のように、プロのダンジョン探索者になれなかったくせに、ダンジョンにしがみつくあの底辺どもを全員殺して日本をよくすれば、きっとみんなだって許してくれるはずだ。
「わかった。それでやつに復讐できるのなら、そうしよう」
「ありがとうございます」
佐藤さくらは深々と頭を下げると、にこりと無機質な笑みを浮かべる。
「それでは行きましょう」
「え? 行く? どこへ?」
「ダンジョンです」
「……ダン、ジョン」
「はい……ああ、身体を悪くされているのでしたね。それでは、失礼します」
そういうと、佐藤さくらは、俺の背中と膝の裏に手を回し、担ぎ上げた。いわゆるお姫様抱っこだ。
俺は糞尿に汚れていると言うのに、ネットの連中にように俺を笑わないどころか、一緒に糞尿まみれになってくれるなんて、なんて優しい人なんだ……。
この人のために生きていこうと、心の底から思った。
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