第26話 邪神戦争

 三か月間、私は鈴音たちを徹底的に鍛えたり、鈴音たちの知り合いを鍛えたりしていた。

 ちなみに鈴音たちの最終的なステータスはこうなった。


 ☆★☆

 名前:柊 鈴音

 種族:人間

 職業:剣聖

 HP:22500/22500

 MP:1000/1000

 技能

 『剣聖術』

 装備

 ハイミスリルの剣



 剣聖

 剣士に与えられる。上位の職業。技能『剣聖術』に大幅なバフがかかる。

 

 『剣聖術』

 剣術系の上位技能。もう一段階進化が可能。

 ☆★☆


 ☆★☆

 名前:鳳 輝夜

 種族:人間

 職業:特殊魔導士

 HP:10000/10000

 MP:2100/2100

 スキル

 『魔法剣魔法』『植物魔法』

 装備

 妖精樹の杖



 特殊魔導士

 特殊な魔法スキルを持つ魔法使いに与えられる上位職業。特殊な魔法にに大幅なバフがかかる。

 『魔法剣魔法』

 魔法で剣を生み出す魔法。かなり応用がききやすい。これ以上は進化しないが全属性をそろえると...?

 『植物魔法』

 植物を操り生み出す魔法。かなり応用がききやすい。これ以上は進化しないが全属性をそろえると...?

 ☆★☆


 ☆★☆

 名前:剛田 健人

 種族:人間

 職業:戦車タンク

 HP:60000/60000

 MP:500/500

 技能

 『盾聖術(攻)』

 装備

 精霊樹の盾



 戦車タンク

 攻撃性能と防御性能のどちらも兼ね備えた者に与えられる上位職業。

 『盾聖術(攻)』

 攻撃系技能に割り振った盾術。防御性能もピカ一でかなりの耐久性を誇る。職業:戦車が付与される。

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 ☆★☆

 名前:本田 真

 種族:人間

 職業:弓聖

 HP:16000/16000

 MP:1000/1000

 技能

 『弓聖術』『探知術』

 装備

 エルフの弓


 弓聖

 弓術士に与えられる上位職業。弓聖術に大幅なバフがかかる。

 『弓聖術』

 弓術の上位スキル。もう一段階進化が可能。

 『探知術』

 気配を探る上位スキル。かなりの範囲を探索でき気配以外の魔力なども探知できる。

 ☆★☆

 

 かなり強くなったと思うし、今回の戦いでもかなり重要な位置を担当している。


 あ、ちなみに鈴音たちを鍛えてるときに、他のSランク以上の探索者と会ったんだけど、かなり気さくな人が多かった。


 それと、鍛冶屋の人たちもだいぶ協力してくれたみたいでみんなの装備がかなり良くなっていた。

 鈴音たちはもともといい武器使ってるからそれを強化するだけにとどまったみたいだけどね。


 それと鈴音たちはパーティーSランク、個人Aまで上がったみたい。

 他の人たちもランクは低くても実力はBみたいなんてこともあるみたい。これなら邪神軍にも勝てるんじゃないかな。


「会長にあってくるから自主練続けてて、すぐ戻ってくるから」


『はーい』


 そう言って会長室に向かった。


「会長。最終確認に来た」


「ああ、入ってくれ」


 相も変わらず渋い声のイケメンさんが座ってた。

 

「そこのソファーに座ってくれ」


「はーい。で、作戦の最終確認に来たよ」


「そうだな。作戦を最初から整理しようか。まずおそらく邪神軍は世界中に現れるという事が予想されるんだったな」


「そうだね。日本だけなんてことはないはず。そうじゃないと千万なんて軍勢日本に収まりきらないだろうしね。それに地球を侵略なんだから、ほかの国も対象でしょ」


「確かにそうだな。ちなみにほかの国の冒険者もBランク相当が多くなっているらしい」


「いいことだね。それで作戦は、世界中に軍勢が現れたら私がまず敵の中央に突っ込んで邪神まで一直線で進む。私は死なないからこの作戦が通用すると思う。あと超魔力込めた超新星爆発で自爆特攻するから地上には結界張っといてね。私の爆発の被害がかなり行くと思うから」


 そう。私は超越神になった時不死の上位、不滅になった。これが神というものなんだろう。その不滅という特性を使ってまず神風を仕掛けようという魂胆なのである。


「その後、探索者全員で邪神軍のモンスターたちと戦うんだよな」


「そう。出来れば四人で一パーティーとして一体のモンスターに当たってほしい。そっちの方が殲滅力が高いはず」


「四人で一体を相手すれば一体当たりの処理スピードは増すから効率がいいという話だったな。実際にそうだと思うからもうすでにパーティー分けはしてある」


「ありがとう。じゃあある程度連携もとれるレベルに放ってるのかな」


「そうだなBランクパーティーで上位Aから下位Sは狩れるようになってるぞ」


「それだけで切れば上出来。で、みんなが邪神軍の軍勢と当たってるうちに私は邪神と一対一で戦うから倒すまで頑張ってほしい」


「ああ、さすがにそれくらいはやらせてもらう。むしろ殲滅する勢いで戦うつもりだからな。回復アイテムも大量に集めたからな」


「ん、じゃあおっけー。後何かあったら訓練所にいるからそこに来て」


「ああ、わかった。頑張ろうな」


「うん。絶対勝ってみせる。私はこの世界が好きだからね」


「ああ、俺もだ」


 そう言って鈴音たちがいる訓練所に戻った。



「鈴音」


「あ、しろちゃん。おかえり。作戦は確認し終わったの?」


「うん。大丈夫だよ。それより多分そろそろ時間だけど大丈夫?」


「緊張はしてるけど大丈夫だよ」


「ん、ならよし。ステータスとか最終確認しときなよ?そんなに変化はないと思うけど確認しとくと便利だから。私も向こうで確認してるから何かあったら来てね」


「うん!わかった!」



 そう言って鈴音たちから離れ人気が少ない端っこの方に来てステータスを確認した。


 ☆★☆

 名前:雪白 真白

 種族:超越神『創造者』

 状態:加護付与状態

 MP:9999/9999

 権能

 『想造』

 装備

 紅シリーズ:武器『紅月』服『紅焰』



 状態:加護付与状態

 神々から人類へ加護が与えられている。

 邪神特攻やモンスター特攻などの様々な効果がある。

 

 『想造』

 超越神が持つ権能。すべてを作り出すことができ、理すらも自分で定めることができ、神々をも作り出す。

 すべてに干渉しすべてを作り出す。


 幻想神器:万装『紅月』

 基本は死神の大鎌ような武器。赤と黒の配色で作られており柄と刃の付け根には、クリスタルの花が付いている。壊れることは無い。

 『創造』によって持ち主の好きな形に変化する。ただデザインは変わらず赤と黒の配色でどこかしらにクリスタルの花がついている。

 「起きて『紅月』」と宣言することで本来の力を発揮するようになる。

 使用者固定化の魔法がかけられてる。

 使用者:雪白 真白


 幻想神器:服『紅焰』

 赤と黒を基調とした服なら何にでも変化する服。壊れることはない。

 技能が付与されており。『物理耐性』『魔法耐性』『環境適応』『精神攻撃無効』『状態異常無効』が付与されている。

 使用者固定化の魔法がかけられてる。

 使用者:雪白 真白

 ☆★☆


 神々も協力し始めたってことはそろそろ始まるってことだよね。

 深呼吸して落ち着こう。

 すぅーはあーすぅーはぁー

 よし!落ち着いた。


 その時世界の声が響いた。


《これより邪神軍が地球を侵略し始めます。人類の勝利条件:邪神軍を滅ぼし撤退させること、敗北条件、神々の再封印、探索者の全滅、地球の崩壊のうちどれか。それでは人類の防衛開始》


 その音声が聞こえた瞬間空に黒い罅割れが走った。その罅割れはだんだんと大きくなり最終的に東京の空...いや日本、世界中の空が黒く染まった。その罅割れからモンスターの大群が出現した。至る場所で戦いが始まった。そして罅割れから人型のモンスターが出たの皮切りにひび割れが閉じたため、その人型のモンスターが邪神だと仮定した。


 私はバフすらかけずに踏み込み光のスピードで上空に上がりすべてを無視して邪神の目の前に飛び出て唱えた。


「――――『超新星爆発』――――」


 その瞬間ドッッッッッゴォーーーーーーンッッッッ!!!!とえげつない音を立てて上空で爆発した。

 周囲にいたモンスターは全滅して邪神にもダメージを与えた。


『何者だ貴様ッ!』


「私はおまえを倒すもの!さあ、地球の運命をかけて戦おう!」


 そう宣言して、邪神との戦いが始まった。



――――――――――――――


 邪神軍がでてきたと思ったら目にもとまらぬスピードでしろちゃんが突っ込んでいき一瞬のうちに大爆発を起こした。

 

「あははははは!しろちゃん派手にやったね!」


「あの爆発はすごいですわ!」


「さて、俺らの仕事も始めるぞ!モンスターはどんどん来るからな!『ブラストカノン』!」


「そうですよ。油断してたら隙を突かれますからね。『アローレイン』!」


「確かにそうだね仕事を始めようか!『エンハンス』『ハイエンハンス』『エンハンスフィールド』!」


「そうですわね!『全属性魔法剣』待機『回復草ノ花畑』」


 健人が真っ先に大砲以上の火力をした『ブラストカノン』で前方の魔物を薙ぎ払い、それからぎりぎり生き残ったモンスターに真が『アローレイン』で追撃をかける。

 私は周囲にバフを配る『エンハンスフィールド』と自分に『エンハンス』『ハイエンハンス』をかける。

 輝夜は大量の魔法陣を出してその中に属性剣を待機させモンスターが集まったら放つんだろう。それと周囲に自動回復する花畑を広範囲に展開していた。


「よっしゃ―!いくよ!輝夜達ついてきてね!剣聖術奥義『聖別』!」


 剣を巨大化させモンスターに特攻を持つ聖属性に変化させて的確に振り回しながらどんどん殲滅していく。


 『GRRRRRRR!!!!』


 パーティーで百体以上殲滅したとき、目の前にSSSランクのベヒーモスがでてきた。

 私たちはそんなものにはおびえず対峙した。

 

「昔の私たちなら叶わなかったかもしれないけど、弱点も分かってて、強くなった今ならお前たちも全部殺せるはず!この星は私たちが守るんだ!『ホーリーブレス』!」


 私は聖属性でデバフをかけ、輝夜達が来るのを待つ。


「ちょっと進むのが早いですわよ!『全属性魔法剣』発動!」


 二番目に来た輝夜が、三百発ほどの魔法剣が一斉に発射し、ベヒーモスめがけて勢いよく飛んでいく。


 ドゴゴゴゴゴゴンッ!と連鎖的な爆発が起こったようで、それによりかなりダメージが入ったようで苦しむ様子が見られた。


「お前らまじ速すぎ!『ヘイトアップ』『マギカノン』!」


 健人がヘイトを無理やり奪い取り、健人に向いた顔面目掛けて純粋な魔力のビームを放つ。


「そうですよ。カバーできる範囲にはいて下さいね。『ホーリーレイ』」


 そのあとに真が弓につがえた矢をビームに変換し何発も打ち込む。

 ベヒーモスは一連の攻撃がかなりこたえたらしく、かなりふらふらとしていた。


「あと一発で死ぬと思うので音はお願いしますよ」


「任せて!剣聖術奥義『聖光一閃・聖剣乱舞』!」


 一瞬のうちに横一文字に切り裂いて、その後、乱撃でダメージを重ねて、飛び上がり勢いよく振り下ろして切り裂く。

 その巨体は真っ二つに切れ光を出しながら消滅した。

 

「いったでしょ!今なら負けないって!」



――――――――――――――


 真白の嬢ちゃんも鈴音の嬢ちゃんたちも派手にやってるようじゃな。


「お前らあの嬢ちゃんたちに負けてられないよなぁ!」


 俺は昔のパーティーメンバにそう声をかける

 

「当り前だろ!若者ばっかりにいいところを取られてたまるか!」


「そうだ!俺たちだってSSランクパーティーなんだ!やられるわけにはいかねえよなぁ!」


「当り前だ!突っ込むぞ!『突進盾』!」


「終焉の刻を告げる大爆発をもたらさん。我が魔力よ、解き放たれし時灰となりし者に裁きを下さん!『エクスプロージョン』!!」


 仲間の大魔導士によって周囲一帯大爆発を起こし、俺たちを囲んでいたモンスターが全滅した。


「どんどんいくぞ!『アクセラレート』魔法剣術『ユニオンバースト』!」


――――――――――――――


 鈴音ちゃんたちも会長も頑張ってくれてるね!私が負けるわけにはいかないよね!


「起きて『紅月』!『エンチャント・星光』『マジックエンチャント・聖』『エンハンス』『ハイエンハンス』『エンハンスフィールド』『マルチマジック『フロストゾーン』』『アクセラレート』『ハイアクセラレート』『オーバーリミット』『レゾナンス』『ハイレゾナンス』『オーバーリミット・改』『限界突破』『限界突破・改』!」


 今までだったら体が壊れてた量のバフをかけ、邪神に向かって突っ込む。


 『なんなんだよ!おまえ!神は全員封じたはずだけど!』


「神々は全員復活したよ!私の手によってね!それに私自身神だから神々が封印されても私が存在する限り戦い続ける!」


『うるさい!お前を殺して私はこの星を糧にするんだよ!『ダークスフィア』!』


「そんなことさせるわけないでしょ!ここは私たちの星なんだから!『星光』!」


 ダークスフィア基礎魔法の一つだけど邪神が使うと星すべてを覆う魔法になりかねないので速攻で打ち消す。


「先手必勝!大鎌術奥義『死ヘト導ク大鎌』フルバースト!」


 私が放った術は邪神の右腕を切り落とし、再生を封じた。


『ほんとになんなんだよぉ!お前!この星は俺によって食べられる運命だったんだよ!『鎖ノ獣』!』


「そんなわけないでしょ!お前がこの世界に勝手に干渉してそう運命をゆがめようとしてるんだよ!『深淵ニ閉ザサレタ牢獄』『全テヲ食ラウ獣』『時空ノ牢獄ノ管理者』!」


 邪神を牢獄に捉え鎖の獣を食らいつくした獣が邪神に食らいついて、管理者によってさらに空間の圧をかける。


『うるさい!俺が言ったことが正義なんだよ!『デススフィア』!』


「さすがにそれはまずいっ!想造『理ノ管理:魔法禁止エリア』!」



 すべてを飲み込む球を出し、牢獄から出て来る。

 

 想造になったことにより理をいじれるようになっててよかった。


 デススフィア。闇属性の最上位魔法。すべてを吸収してなんでも飲み込むその名の通りの死の球、対処法はないから理を変えることによって無理やり対応する。



 

 もうかれこれ三十分以上戦っており、地上のモンスターはほぼ全滅しており、邪神の力もだいぶ落ちてきていた。


「もうこれでおしまい!この世界も他の世界もあなたの糧になんてもうさせない!あなたは消滅する運命なんだよ!」


 そう言って私は最後の技を発動した


「――――――――――――想造大鎌術最終奥義『スベテヲ消シサル死神ノ大鎌』!!!!」


 私の大鎌が超巨大化し、それをすべての力を込めて横に薙ぐとゴォォォォォォ!という音と共に暴風が発生し黒い風がいくつも起こり敵を例外なく切り裂いて亜空間へと消し去っていく。


 もちろん邪神も例外ではなく邪神の魂を断ち切り亜空間へと消し去った。



 ゎぁぁぁぁぁぁぁ!



 地上から歓声が聞こえてきた。


 ゆっくり空から降りていき私は叫んだ!


「対邪神戦争は私たちの勝ちだ!!!」



 わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

 


 先ほどの比にならない大歓声が上がる。


 私はそれを聞きながら空を見上げるとそこには雲一つない晴天が広がっていた。

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